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【女子・男子のプロゴルフ】賞金総額・大会数が20年で激変している件【スターの存在・協会のサポートが鍵!?】

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日本国内は、女子プロゴルフの方が男子プロゴルフよりも盛況です。

これは、海外と比べると珍しいケースです。

そこで、現在、10年前、20年前で、大会数や賞金総額がどのように変わっていったか、女子と男子でどのような差が生まれてきたかを調べてみました。

現在・10年前・20年前の女子・男子の大会数

ここ20年で、女子プロゴルフと男子プロゴルフの盛況・衰退が、どのように進んできたかを把握する上で、現在(2022年)、10年前(2012年)、20年前(2002年)の大会数を見てみましょう。

▼過去20年の大会数

女子 男子
2002年 31試合 29試合
2012年 35試合 25試合
2022年 38試合 26試合
※日立スリーツアーズ、国別対抗戦、他団体との共同開催等は除外

20年前は、女子が31試合、男子が29試合で、ほぼ同じです。

ところが10年後では、女子が4試合増えて35試合に、反対に男子は4試合減って25試合になっています。その結果、女子の方が10試合も多くなっています。

そして20年後の現在では、女子が更に3試合増えて38試合に、男子は1試合増の26試合で、どちらも微増ながら、女子の方が12試合も多くなっています。倍率でいうと、ほぼ1.5倍です。

男子は20年前から10年前にかけて衰退し、その状況が今も続いている一方、女子の方は着実に成長しています。

ここ最近では、国内ゴルフ業界の雄であるブリヂストンが、歴史ある男子の大会であるブリヂストンオープンゴルフトーナメントを、2021年の第49回を以って終了となっています。

その一方で、女子の大会であるブリヂストンレディスオープンは、引き続き開催されます。

女子プロゴルフと男子プロゴルフにとって、対照的でもあり象徴的でもあり、今のゴルフ業界が良く表された出来事とも言えます。

現在・10年前・20年前の女子・男子の賞金総額

次は、大会数に続いて賞金総額です。こちらについても、ここ20年で、女子プロゴルフと男子プロゴルフの現在(2022年)、10年前(2012年)、20年前(2002年)の賞金総額を見てみましょう。

▼過去20年の賞金総額

女子 男子
2002年 203,270万円 332,000万円
2012年 295,900万円 336,000万円
2022年 440,000万円 324,131万円
※日立スリーツアーズ、国別対抗戦、他団体との共同開催等は除外

賞金総額は、女子プロゴルフと男子プロゴルフの状況が、分かりやすく表れています。

20年前は、男子プロゴルフが33.2億円、女子が20.3億円で、男子プロゴルフの方が1.5倍以上も多い金額です。

これが、男子プロは試合数の減少もあるとは思いますが、20年前の33.2億円にたいして、10年前が33.6億円、げんざいが32.4億円で、維持どころが僅かに減っています。

一方、女子プロゴルフは大会総数が20年間で31試合から38試合に増えたことも貢献して、賞金総額は2倍以上に伸びています。

20年前が20.3億円、10年前が29.5億円、現在が44.0億円で、10年毎に1.5倍の驚異的な伸びを見せています。

女子プロゴルフが伸びて、男子プロゴルフが伸びない!考えられるポイントは2つ

ここまで、現在・10年前・20年前の大会数と賞金総額を見てきました。

男子プロゴルフは賞金総額はほぼ変わらないものの、大会数は減少、女子プロゴルフは賞金総額・大会数ともに増加していて、明暗が大きく分かれています。

その要因については、大きく2つのポイントが考えられます。

スターの存在と活躍が不可欠

どんな世界でもスターが誕生すると業界が盛り上がります。

フィギアスケートの浅田真央、野球の大谷翔平、棋士の藤井聡太などが良い例でしょう。

当然ながらゴルフにも同じことが言えます。

ここ20年間のゴルフ界のスターに着目してみると、大きな差があることが分かります。

プロデビュー 女子 男子
2001年 古閑美保
2004年 宮里藍、横峯さくら
2005年 上田桃子
2007年 イ・ボミ
2008年 石川遼
2013年 松山英樹*
2016年 畑岡奈紗
2018年 渋野日向子*
2019年 笹生優花*
*海外メジャーを制覇した選手

ここ20年間のスター選手を挙げてみると、大凡、上記の表になるのではないかと思います。

プロ転向の年で表していますが、活躍だけみれば、不動裕理、鈴木愛、片山晋呉なども挙げられます。

男子ゴルフは、長らくAON(青木功、尾崎将司、中嶋常幸)が牽引してきましたが、賞金王は1998年の尾崎将司が最後となっています。

男子ゴルフは、その後にスターが生まれず、メディアや観客の目を引き付けきれなかったのが大きな原因の一つだと思います。

反対に、女子ゴルフの方は、宮里藍、横峯さくらが長らく女子ゴルフ界を牽引し続け、その後は韓国勢の活躍が目立ちましたが、渋野日向子、笹生優花のメジャー制覇に代表されるように、20~25歳の若手女子プロゴルファーの活躍が非常に目立っています。

協会の戦略とサポートが重要

大会数を増やしたり、賞金総額を高めたり、また、選手を育てていくといった面では、協会の役割が大きく左右します。

女子プロゴルフの協会は、新人選手にメイクアップ講座を用意したり、パーソナルカラーで自分ブランディングという、自分の魅せ方のセミナーを開いたり、メディア戦略に積極的に取り組んでいる様子が伺えます。

一方、男子プロゴルフの協会は、石川遼が選手会長に就任するも、ベテランプロによるプロアマでの失態、石川遼自身が新型コロナの自粛期間中の不適切な外出・飲酒、それに対する謝罪の遅れなど、最近では不祥事が続いている印象が否めません。

ゴルフ界が盛り上がるには、兎にも角にも選手の活躍が一番だと思いますが、そのためにも、効果的な方法で協会がお金と時間を掛け、バックアップしていくことが重要です。

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