タイトリストのTシリーズアイアンの3代目、2023年モデルについて、全4機種の特徴・スペック・モデル間の違い等をまとめました。
Tシリーズアイアン 2023年モデルは4機種
Tシリーズのアイアンは、APシリーズの後継として2019年に初代モデル、2021年には2代目がリリースされています。
2023年は3代目ということになりまして、きっちり2年サイクルでリニューアルが重ねられています。
従来までは、T100、T100S、T200、T300、T400の5種類でしたが、今回はネーミングに少し変更が入っています。
モデル | 概要 |
---|---|
T100 | 完全鍛造デュアルキャビティ構造。 7番のロフト角は34° |
T150 | T100と同様の構造とテクノロジー。 全番手で2°のストロングで、飛距離性能を高めている。 7番のロフト角は32° |
T200 | 中空構造+鍛造フェース。 飛距離性能と寛容性を備えている。 7番のロフト角は30.5° |
T350 | 中空構造。 T200よりもヘッドサイズが大きく寛容。 7番のロフト角は29° |
従来までは、モデル名の数字が100刻みでしたが、2023年モデルではT100SがT150となり、T300がT350となっています。
T350はT300とT400の中間のモデルのように思えそうですが、ロフト角を見てみると、T350(2023年)とT300(2021年)は全く同じ値となっています。
USの公式サイトでは、T350が掲載された時点で、T300(2代目)は姿を消したものの、T400(2代目)は未だ掲載され続けています。
T400は、毎度、リリースが遅いため、今回も1年遅れでリリースされる可能性が高いと考えられます。
そもそもT350は7番のロフト角が29°で、飛距離を求めるアベレージゴルファーのニーズとしては十分とは言えませんので、27°前後のモデルを追加してくるのは間違いないでしょう。
Tシリーズアイアン(2023)の4機種の違いを比較
ヘッド形状の違い
こちらはネック形状の映像を並べたものです。やさしいモデルになる(モデル名の数字が大きくなる)ほどネックはグースが入ってきますので、より球をつかまえやすく、強い弾道が出やすくなります。
T100、T150はほぼストレートネックですが、T200はグースが感じられますので、操作性が少し落ちる=お助け感が出る、ということになります。
こちらは横から見た映像を並べたものです。ネックと同様にやさしいモデルになる(モデル名の数字が大きくなる)ほどソールは厚みが増しています。
ソール側が厚くなることで、重心が低く深くなりますので、ミスに対する許容性が高くなり、ロフト角以上に球が上がりやすくなります。
特徴・テクノロジーの違いを比較
番手 | T100 | T150 | T200 | T350 |
---|---|---|---|---|
形状 | 鍛造キャビティー | 鍛造キャビティー | 中空構造 | 中空構造 |
ネック | ストレート | ストレート | ほぼストレート | ややグース |
ブレード | 薄い | 薄い | 薄い | やや薄い |
タングステンウェイト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
MAXインパクト | - | - | 〇 | 〇 |
形状面では、T100・T150とT200・T350で大きな違いがあります。
T100・T150は鍛造製法をベースとしてダブルキャビティ形状になっていて、下部側にはタングステンが搭載されています。
T200・T350は中空構造が採用されていて、中にはMAXインパクトテクノロジー、タングステンウェイトが搭載されています。
番手・ロフト角の違いを比較
番手 | T100 | T150 | T200 | T350 |
---|---|---|---|---|
3 | 21° | 19°(US) | - | - |
4 | 24° | 22° | 21°(US) | 20° |
5 | 27° | 25° | 24° | 23° |
6 | 30° | 28° | 27° | 26° |
7 | 34° | 32° | 30.5° | 29° |
8 | 38° | 36° | 34.5° | 33° |
9 | 42° | 40° | 38.5° | 38° |
P | 46° | 44° | 43° | 43° |
W | 50° | 48° | 48° | 48° |
W2 | - | - | - | 53° |
モデルによりロフト角だけでなく、番手の種類にも違いがあります。
T100、T150アイアンは、もともとロフトが寝ていて、上級者向けであることから、ロングアイアンは3番から用意されていて、ウェッジはPWの上に一つまでとなっています。
T350アイアンはロフトが立っていて飛距離性能がありますが、セット販売は他の3モデルが5~9、Pなのに対して、T350は6~9、P、48と一つズレています。
番手よりロフト角(飛距離)で見て、セットにどの番手を組み入れるか検討されると良いでしょう。
Tシリーズアイアン(2023)の試打・評価
Tシリーズアイアン 2023年モデルの全4機種を、3up CLUBにて試打・評価されています。
T100アイアン 2023の特徴
特徴
鍛造のデュアルキャビディ形状で打感に優れたアイアンです。
7番のロフト角は34°で、シリーズの中で最もフェースが寝ていますので、しっかり高さを出してデッドに狙いに行けます。
ツアープロにも最も多く選ばれていて、最も上級者向けのアイアンです。
使用プロ
- キャメロン・スミス(#5-9)
- ジャスティン・トーマス(#4)
- ジョーダン・スミス(#4)
- キャメロン・デービス(#3-5)
- 幡地 隆寛(#4-P)
- 副田 裕斗(#4-9)
スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
3 | 21° | 61° | 39.00″ |
4 | 24° | 61.5° | 38.50″ |
5 | 27° | 62° | 38.00″ |
6 | 30° | 62.5° | 37.50″ |
7 | 34° | 63° | 37.00″ |
8 | 38° | 63.5° | 36.50″ |
9 | 42° | 64° | 36.00″ |
P | 46° | 64° | 35.75″ |
W | 50° | 64° | 35.50″ |
T150アイアン 2023の特徴
特徴
T100アイアンと同様の構造とテクノロジーが採用されていますが、ロフトは全番手で2°立ててあります。
7番のロフト角は32°で、アスリート向けのアイアンとしては、少しだけフェースを立たせてありますので、飛距離をクラブに少し頼りたい方向けのモデルです。
タイトリスト契約プロたちは、基本的にT100アイアンを使用していて、ロングアイアンのみT150を選択しているケースが見受けられます。
使用プロ
- アン・ビョンフン(#3)
- キム・ソンヒョン(#4)
スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
4 | 22° | 61.5° | 38.50″ |
5 | 25° | 62° | 38.00″ |
6 | 28° | 62.5° | 37.50″ |
7 | 32° | 63° | 37.00″ |
8 | 36° | 63.5° | 36.50″ |
9 | 40° | 64° | 36.00″ |
P | 44° | 64° | 35.75″ |
W | 48° | 64° | 35.50″ |
T200アイアン 2023の特徴
特徴
鍛造フェースを用いた中空構造のアイアンで、構造が生み出す飛距離性能と寛容性が特徴です。
7番のロフト角は30.5°で、中級者や上を目指すアベレージゴルファーにとって、飛距離性能・寛容性・操作性のバランスが良いモデルです。
ツアープロにもロングアイアンとして使われています。
使用プロ
- トム・キム(#3)
- ブライアン・ハーマン(#5)
- アン・ビョンフン(#3)
- 阿久津 未来也(#5)
- 副田 裕斗(#3)
スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
5 | 24° | 62° | 38.00″ |
6 | 27° | 62.5° | 37.50″ |
7 | 30.5° | 63° | 37.00″ |
8 | 34.5° | 63.5° | 36.50″ |
9 | 38.5° | 64° | 36.00″ |
P | 43° | 64° | 35.75″ |
W | 48° | 64° | 35.50″ |
T350アイアン 2023の特徴
特徴
T200アイアンと同様に中空構造が採用されています。
ヘッドサイズはやや大きめで、より寛容性が備わっています。
7番のロフト角は29°で、アベレージゴルファーが使いやすいアイアンです。
ディスタンス系ではありませんので、アイアンらしい弾道を求めるアベレージゴルファーに適しています。
スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
4 | 20° | 61.5° | 38.50″ |
5 | 23° | 62° | 38.00″ |
6 | 26° | 62.5° | 37.50″ |
7 | 29° | 63° | 37.00″ |
8 | 33° | 63.5° | 36.50″ |
9 | 38° | 64° | 36.00″ |
P | 43° | 64° | 35.75″ |
W | 48° | 64° | 35.50″ |
W2 | 53° | 64° | 35.50″ |
Tシリーズアイアン(2023)の発売日・発売価格
Tシリーズアイアンの発売日は、2023年8月25日です。
発売価格はモデルにより以下の通りとなっています。
- T100アイアン 2023
6本セット(#5-P):¥165,000(税込)
単品(#3、#4 、W50):¥27,500(税込) - T150アイアン 2023
6本セット(#5-P):¥165,000(税込)
単品(#4、W48):¥27,500(税込) - T200アイアン 2023
6本セット(#5-P):165,000(税込)
単品(W48):¥27,500(税込) - T350アイアン 2023
6本セット(#6-P、W48):165,000(税込)
単品(#4、#5、W53):¥27,500(税込)