ヤマハ RMX 220ドライバーの試打・評価・感想
ヤマハから発売のRMXドライバーについて、ロフト角・ライ角の調整機能であるRSTについて取り上げます。
なお、本記事で取り上げるRTSは、2015年以降の新RTSで、当記事執筆時点の最新モデルであるRMX120ドライバー、RMX220ドライバーに搭載されているものです。2013・2014年のモデルには旧RTSが搭載されていますが、互換性についても解説します。
目次
RTSは、RMXのチューニング・システム
RTSは、リミックス・チューニング・システムの略で、RMXドライバーのシャフトの向きを変えることで、ロフト角・ライ角を調整する仕組みです。
シャフトとヘッドの接合部にはスリーブと呼ばれる部品が装着されています。RMXでは、スリーブの向きを90°ずつずらして刺し直すことが可能で、4通りのセッティングがあります。
RTSの4通りのセッティングの内容
スリーブによるロフト角・ライ角の調整は、専用レンチを使ってカチャカチャと脱着することから、カチャカチャ式とも呼ばれています。
スペック表などで、ロフト角が±1°、ライ角が+1.5°の設定が可能というように読み取る方もいるかもしれませんが、以下の4通りからの選択となります。微調整は行えず、ロフト・ライの組み合わせも予め決まっています。
調整 | NORMAL | HIGH | UPRIGHT | LOW |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 0° | +1° | 0° | -1° |
ライ角 | 0° | +0.75° | +1.5° | +0.75° |
ロフト角を変更しない状態では、ライ角はそのままの状態、または、1.5°アップライトの状態にすることができます。ロフト角を+1°または-1°変更した状態では、ライ角は0.75°アップライトになります。
微調整、ロフト角・ライ角の自由な組み合わせはできない
逆にできないことを説明すると、ロフト角は1°刻み、ライ角は0.75°刻みでの変更となりますので、その間の微調整は行えません。
さらに、ロフトとライの組み合わせは全表の4つに限定されますので、ライ角を変えずにロフト角だけ1°上げ下げする等、完全に組み合わせ自由な調整は行えません。
ちなみに、テーラーメイドのM5・M6ドライバ―に搭載されているカチャカチャでは、ポジションがもう少し細かく設定されていまして、スリーブの回転が30°ずつで12通りのセッティングから選ぶことができます。
RMXの調整機能、RTSで実際にシャフトを交換している動画
実際にRTSを使っている動画です。同一シャフトで角度調整している場面ではなく、シャフトそのものを交換していますが、レンチを使った脱着の様子を確認することができます。
新RTS・旧RTSの互換性について
PINGのG400とG410のように互換性がない場合、シャフトを有効活用できず、残念な思いをすることがあります。しかし、ヤマハのRTSスリーブは互換性が高くなっています。
スリーブ | 調整 | ヘッド |
---|---|---|
RTSスリーブ (2015年以降) |
ライ角 | 〇 |
ロフト角 | 〇 | |
旧RTSスリーブ (2013年、2014年) |
ライ角 | 〇 |
ロフト角 | × |
新しい方のRTSスリーブは、2013年、2014年のRMXヘッドに装着可能で、ロフト角もライ角も調整可能です。
一方、旧RTSスリーブは、2015年以降のRMXヘッドに装着可能なものの、角度調整はライ角のみで、ロフト角の調整は行えません。
シャフトの取り外し・取り付け
引用:https://golf.yamaha.com/wp-content/themes/inpresx2013/pdf/catalog2020.pdf
ヘッドとシャフトの取り外し・取り付けは、付属の専用レンチを使って行います。図では取り付けが先になっていますが、まず取り外しを説明します。
取り外しは、専用レンチを刺し込んで、半時計まわりに10回ほど回転させます。
取り付けは、希望のスリーブポジションをホーゼルの矢印に合わせて差し込みます。今度は時計回りに専用レンチで締め付け、「カチッ」と音がするまで回転させます。
旧RTSスリーブは新RTSスリーブに交換できる
2013年・2014年モデルのの旧RTSスリーブは、アフターサービスで8000円(税抜き)にて新スリーブに交換することが可能です。
2013年・2014年モデルの旧RTSスリーブから新RTSスリーブへの交換はアフターサービスにて対応致します。価格:8,000円+税(ドライバー用RTSスリーブ→FW/UT用RTSスリーブへの変更はできません)
引用:https://golf.yamaha.com/wp-content/themes/inpresx2013/pdf/catalog2020.pdf
上記の通り、2020年モデルのカタログに記載されていますが、いつまで対応しているかの記述はありませんでしたので、検討されている方は注意が必要かもしれません。