テーラーメイドの2021年モデルの「SIM2」から発売のフェアウェイウッド3種について、特徴・スペック・発売日・発売価格などについて詳しく取り上げます。
SIM2のフェアウェイウッドは3種類
テーラーメイドの2021年のニューフェアウェイウッドは、ドライバーと同じラインナップで3機種あります。
左からSIM2フェアウェイウッド、SIM2 MAXフェアウェイウッド、SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドです。
前作に当たる2020年のSIMでも3機種で、3タイプの特徴とネーミングも同じですので、移行を検討されている方はスムーズに進めるのではないかと思います。
- SIM2フェアウェイウッド:低スピン+高弾道
- SIM2 MAXフェアウェイウッド:低スピン+高弾道+直進性
- SIM2 MAX-Dフェアウェイウッド:低スピン+高弾道+直進性+ドローバイアス
SIM2、SIM2 MAX、SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドの違いを比較
モデル | SIM2 | SIM2 MAX | SIM2 MAX-D |
---|---|---|---|
番手 | 3、5 | 3、5、7 | 3、5、7 |
ロフト角 | 15、19° | 15、18、21° | 16、19、22° |
ヘッドサイズ(3番) | 小(170cc) | 大(190cc) | 大(195cc) |
可変スリーブ | ○ | - | - |
ドローバイアス | - | - | ○ |
ショートホーゼル | - | - | ○ |
Vスチールソール | ○ | ○ | ○ |
SIM2シリーズのフェアウェイウッド3種について、主な特徴を並べて比較したのが上の表です。
ヘッドサイズは、アスリート向けのSIM2が小型で、アベレージ向けのSIM2 MAX、SIM MAX-Dが大型です。
SIM MAX-Dはホーゼルの小型化が更に進んでいて、低重心化が徹底されています。
▼新製品発表会のライブ映像
こちらは、テーラーメイドによる新製品発表会の動画です。アイアンのところ(1:10:20頃)から再生されます。
SIM2になって変わった点、テクノロジーの詳細について分かりやすく解説されています。
SIM2、SIM2 MAX、SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドの共通の特徴
ラフでも振り抜きやすい、Vスチールソール
SIM2・SIMのフェアウェイウッドの最大の特徴は、名器「Vスチール」のソールを復活させている点です。
この独特な形状により芝との設置面積が最小限に抑えられるため、ラフからでも振り抜けの良さを発揮してくれます。
更なる低重心で高弾道を実現
SIM2シリーズのVスチールソールは、重量がより地面に近い位置になるよう設計されています。
さらなる低重心化が図られていて、高弾道と低スピンで大きく飛ばすことができます。
主要テクノロジーはSIMから継承されている
Vスチールソールを始め、前作のSIMで搭載されていた主要なテクノロジーは、今回のSIM2でも引き続き採用されています。
- Vスチールソール
- ツイストフェース
- 貫通型スピードポケット
Vスチールソールによってラフからでも振り抜けの良さがもたらされ、ツイストフェースにより弾道がセンターに戻り、貫通方スピードポケットにより寛容性がアップしています。
SIM2、SIM2 MAX、SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドの試打・評価
SIM2 MAXフェアウェイウッドの試打・評価
5番ウッドを標準シャフトのSで試打されています。前作よりヘッドサイズが大きくなっていると説明されていますが、サイズアップしているのは3番ウッドのみで、5番と7番は160ccのままです。
- 構えた時にヘッドが薄く見えて、ボールを拾ってくれそう。
- ヘッド形状は前作と変わらないように見える。音と打感もあまり変わらない。
- SIMの操作性とSIM MAXのやさしさがある。
SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドの試打・評価
5番ウッドを試打されています。
- SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドはロフトが1°寝ている。ドライバーも軽めの設定で、対象ヘッドスピードの方にとってはスピン量が少なすぎてライナー性になってしまうため、球が上がるようになっていると思う。
- ボールはつかまる。フェースが被って降りて来て、ドロー目に入る。SIMグローレと似ている。
- ショートネックで、昔のテーラーメイドに似ている。
SIM2、SIM2 MAX、SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドの発売日・発売価格
SIM2フェアウェイウッド、SIM2 MAXフェアウェイウッド、SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドの発売日は、2021年2月19日(金)です。
発売価格はヘッド・シャフトにより異なります。標準シャフトでは前作と同じ価格ですが、それ以外のシャフトは1,000円安くなっています。
- SIM2フェアウェイウッド
TENSEI SILVER TM50 (’21):50,000円+税
Tour AD HD-6:68,000円+税
Speeder 661 EVOLUTION VII:68,000円+税
Diamana TB60:68,000円+税 - SIM2 MAXフェアウェイウッド
TENSEI BLUE TM50 (’21):40,000円+税
Tour AD HD-6:58,000円+税
Speeder 661 EVOLUTION VII:58,000円+税
Diamana TB60:58,000円+税 - SIM2 MAX-Dフェアウェイウッド
TENSEI BLUE TM50 (’21):40,000円+税
SIM2フェアウェイウッドの特徴
こちらはアスリート向けモデルのSIM2フェアウェイウッドです。2020年のSIMフェアウェイウッドの後継機種となります。
80gのソールウェイトが更に低い位置に設置
SIM2フェアウェイウッドでは、前作に引き続いて80gのチタン製のソールウェイトが装着されています。
今回はさらに低い位置に設置されていますので、V字型による抜けの良さに加えて、さらに高弾道となっています。
ヘッドの小型化で操作性がアップ
前作からの変更点として注目しておきたいのが、ヘッドサイズです。今回は3番で10cc、5番で15ccの小型化が図られています。
モデル | 3番 | 5番 |
---|---|---|
SIM | 180cc | 155cc |
SIM2 | 170cc | 140cc |
体積差 | 10cc | 15cc |
小型化されることで、ヘッドの操作性が高くなりますので、弾道を操りたい上級者には扱いやすくなっています。反面、前作同等またはそれ以下のやさしさを求めたい方は、やや手強く感じられる可能性があります。
SIM2フェアウェイウッドのスペック
番手 | 3 | 5 |
---|---|---|
ロフト角(°) | 15 | 19 |
ライ角(°) | 56.5 | 57 |
ヘッド体積(cc) | 170 | 140 |
TENSEI SILVER TM50 (’21) | 43.25 | 42.25 |
Tour AD HD-6 | 43 | 42 |
Speeder 661 EVOLUTION VII | 43 | 42 |
Diamana TB60 | 43 | 42 |
SIM2 MAXフェアウェイウッドの特徴
こちらはアベレージゴルファー向けのSIM2 MAXフェアウェイウッドです。2020年のSIM MAXフェアウェイウッドの後継機種となります。
低重心化により前作を超える高弾道
SIM2 MAXフェアウェイウッドは、マルチマテリアル構造とソール面の新たな重量設計により、テーラーメイド史上で最も低重心が実現されています。
重心が低くなることで、打ち出しが高くなりますので、SIM2の持つ低スピン性能と相まって、大きく飛ばすことができます。
さらに抜けの良いVスチールソール
Vスチールソールは前作から進化していて、地面との設置面積が最小限に抑えられています。
インパクト時の摩擦が抑えられ、ラフからでも楽に振り抜きやすくなっています。
ヘッドサイズは3番が大型化
モデル | 3番 | 5番 | 7番 |
---|---|---|---|
SIM MAX | 185cc | 160cc | 160cc |
SIM2 MAX | 190cc | 160cc | 160cc |
体積差 | 5cc | 0cc | 0cc |
ロフト角やライ角、クラブ長さなどの基本スペックは前作から変更がありませんが、ヘッドサイズは3番で5ccアップしています。
低重心化による高弾道効果もあり、よりやさしい方向にシフトしています。
また、アスリート向けのSIM2フェアウェイウッドは大幅に小型化されましたので、SIM2フェアウェイウッドとSIM2 MAXフェアウェイウッドの差別化がより鮮明になっています。
SIM2 MAXフェアウェイウッドのスペック
番手 | 3 | 5 | 7 |
---|---|---|---|
ロフト角(°) | 15 | 18 | 21 |
ライ角(°) | 57 | 57.5 | 58 |
ヘッド体積(cc) | 190 | 160 | 160 |
TENSEI BLUE TM50 (’21) | 43.25 | 42.25 | 41.75 |
Tour AD HD-6 | 43 | 42 | - |
Speeder 661 EVOLUTION VII | 43 | 42 | - |
Diamana TB60 | 43 | 42 | - |
SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドの特徴
こちらはアスリート向けのドローバイアスモデルとなるSIM2 MAX-Dフェアウェイウッドです。2020年のSIM MAX-Dフェアウェイウッドの後継機種となります。
ドローバイアス設計でボールがしっかりつかまる
ヒール寄りに「DRAW」と記されたドローバイアスウェイトが搭載されています。
ヘッドが返る方向に作用してくれますので、インパクトの際にフェースがスクエアに戻りやすく、右へのミスが出にくくなっています。
最近は、あえてドロー設定のクラブを使って、逃がしながら打つスタイルを好まれるゴルファーも増えています。
右へのミスが出やすい方だけでなく、少し逃がしながら振り切りたい方も、SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドを検討されてみると良いと思います。
SIM2 MAXフェアウェイよりやさしい
SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドは、SIM2 MAXフェアウェイウッドをドローバイアスにしただけでなく、基本スペック面が異なっていて、寛容性・球の上がりやすさに優れています。
▼ロフト角の比較
モデル | 3番 | 5番 | 7番 |
---|---|---|---|
SIM2 MAX | 15° | 18° | 21° |
SIM2 MAX-D | 16° | 19° | 22° |
ロフト角は前作に引き続いてドローモデルの方が1°大きくなっています。フェースが寝ていますので、ドローモデルの方がより球を上げやすくなっています。
▼ホーゼルの長さの比較
さらに、SIM MAX-Dフェアウェイウッドの方は、ショートホーゼルも前作より鮮明になっています。
ホーゼルをショートにすることで低重心化となりますので、球を上がりやすくする工夫が凝らされています。
▼ヘッド体積の比較
モデル | 3番 | 5番 | 7番 |
---|---|---|---|
SIM2 MAX | 190cc | 160cc | 160cc |
SIM2 MAX-D | 195cc | 165cc | 165cc |
体積差 | 5cc | 5cc | 5cc |
ヘッド体積は3、5、7番の全ての番手でドローバイアスモデルの方が5cc大きくなっています。
ヘッドが大きくなることで、深重心により慣性モーメントが大きくなりますので、ミスへの許容性、直進性が高く、いわゆる「やさしい」フェアウェイウッドとなっています。
SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドのスペック
番手 | 3 | 5 | 7 |
---|---|---|---|
ロフト角(°) | 16 | 19 | 22 |
ライ角(°) | 57 | 57.5 | 58 |
ヘッド体積(cc) | 195 | 165 | 165 |
TENSEI BLUE TM50 (’21) | 43.25 | 42.25 | 41.75 |
まとめ
テーラーメイドの2021年の新シリーズ「SIM2」のフェアウェイウッド3機種について取り上げました。
前作となる2020年のSIMシリーズと基本的に同じ特徴・同じラインナップとなっていますが、Vスチールソールの進化により、より低重心で球が上りやすくなっています。
SIM2フェアウェイウッドを検討される上級者の方は、ヘッドサイズが更に小型化されていますので、この点は購入前に確認しておきたい点です。