ステルス2 PLUSドライバー・ステルス2 ドライバー・ステルス2 HDドライバーに搭載されているロフト角・ライ角・フェース角の調整機能(可変スリーブ)について取り上げます。
目次
ロフト角・ライ角・フェース角の調整機能
ステルス2 シリーズのドライバーは、前年の初代ステルスと同じく、PLUS、スタンダード、HDの3種類のドライバーがあります。
可変スリーブについても、初代ステルスと同じく3機種全てに搭載されていまして、ロフト角・ライ角・フェース角の調整が可能となっています。
3つの角度を調整することによって、球のつかまり、打ち出しの高さなどを変えることができますので、自分の求める弾道に近づけることが可能となっています。
可変スリーブには、12通りの調整ポジションがある!
上図はステルスシリーズのドライバーの製品取扱マニュアルに掲載されている調整ポジションの説明図です。
調整レンジとしては、ロフト角が±2°、ライ角が+4°、フェース角が±4°となっています。
なお、テーラーメイドの調整機能は、ゴルフクラブでは広く採用されている形式のものですが、仕組みが簡単で使いやすい分、一つ注意点があります。
ロフト角・ライ角・フェース角の3つの角度の調整が可能となると、かなり自由に調整が可能なように想えますが、3つそれぞれを好きな値に設定することはできません。
予め12個の設定ポジションが用意されていまして、その中から選択する形となります。
つまり、ロフト角・ライ角・フェース角の組み合わせは、予め12通り決まっています。
12ポジションのロフト角・ライ角・フェース角の設定値
スリーブ 表記 |
ロフト角 | ライ角 | フェース角 | スピン量 |
---|---|---|---|---|
UPRT | ±0 | 60 | スクエア | ±0 |
| | -0.75 | 59.5 | 1.5°OPEN | -150 |
| | -1.5 | 58.75 | 3°OPEN | -300 |
LOWER | -2 | 58 | 4°OPEN | -400 |
| | -1.5 | 57.25 | 3°OPEN | -300 |
| | -0.75 | 56.5 | 1.5°OPEN | -150 |
STD | ±0 | 56 | スクエア | ±0 |
| | 0.75 | 56.5 | 1.5°CLOSE | 150 |
| | 1.5 | 57.25 | 3°CLOSE | 300 |
HIGHER | 2 | 58 | 4°CLOSE | 400 |
| | 1.5 | 58.75 | 3°CLOSE | 300 |
| | 0.75 | 59.5 | 1.5°CLOSE | 150 |
【注意】専用トルクレンチは別売りになっている!
調整の仕組みや方法の解説の前に、まず、調整に必要な道具について解説しておきます。
ロフト角・ライ角の調整に際しては、専用のトルクレンチが必要になります。
以前は、調整機能が搭載されているドライバーには、専用トルクレンチが付属していましたが、2022年のステルスグローレPLUSドライバー、2023年のステルス2シリーズのドライバーでは、付属していません。
初代ステルスやSIMなど、以前のモデルのものをお持ちであれば問題ありませんが、お手元に専用トルクレンチが無い場合は、別途、オプションで購入する等して入手する必要があります。
購入される場合は、Amazonで1000~2000円ぐらいで出品されていますので、お手軽に入手することができます。
少々裏技としては、中古クラブで少し古めのテーラーメイドのドライバーを購入するという方法があります。勿論、専用トルクレンチが付属しているかを必ず確認してください。この方法の良い点は、専用トルクレンチだけでなく、スリーブ付きシャフトも入手できてしまうという点です。
ロフト角・ライ角・フェース角の調整方法
ロフト角・ライ角・フェース角の調整は、専用のトルクレンチを用いて行います。
手順は以下の通りとなります。
- 専用レンチをソール側から挿し込み、ヘッドとスリーブ付きシャフトを緩めます。
- スリーブ付きシャフトを回転させて、調整したいセッティングポジションで、ヘッドのホーゼルに差し込みなおします。
- 再び専用レンチをソール側から差し込み、ヘッドとスリーブ付きシャフトを締め付けて固定します。
テーラーメイドのロフト角の調整方法を詳しく解説した動画
テーラーメイドの可変スリーブの調整方法と設定の注意点について、上記の動画にて丁寧に解説されています。登場するクラブはM4ドライバーですが、同じメーカーの12ポジションのスリーブです。
ローやアップライトに変更して、弾道がどう変わるかも測定結果の数値で解説されています。
可変スリーブはロフト角を購入後に変えられることから、メリットしかないように思われる方もいますが、実は、注意点もあります。
例えば、ロフト角が9°と10.5°のモデルがありますが、どちらも同じ9.75°に設定したとしましょう。
- 9°を9.75°にした場合:フェース角は1.5°クローズ
- 10.5°を9.75°にした場合:フェース角は1.5°オープン
この場合、確かにロフト角の設定は同じ9.75°に揃えることができますが、フェース角はもともとのスクエアとも違う上、9°の方はクローズに、10.5°の方はオープンになります。さらに、ロフト角の変更に合わせてライ角もアップライトになります。
調整機能付きモデルを初めて購入される方は、12種の調整内容を予め確認しておくと良いでしょう。
ステルス2 シリーズドライバーの可変スリーブの互換性について
テーラーメイドのスリーブの互換性については、yotubeの試打動画などでご存知の方も多いと思います。
実態としても、可変スリーブには形式があり、同じのものであれば刺せてしまうのが実状です。
実際に、ゴルフショップの店員さんからも互換を前提にした説明を聞いたことがある方も少なくないのではないでしょうか。
とは言え、メーカーとしては互換利用を認めていませんので、何かあった場合には保証の対象外となると考えておいた方が良いでしょう。
そして、ステルス2 シリーズについても、ステルスのシャフトを挿して試打していると思われる動画が出ていますし、最近のクラブの間では、ステルス系・SIM系・M系は互換ができてしまうというのが一般の解釈かと思います。
▼互換に関する詳しい情報は、以下の記事にまとめてありますので、リンクを載せておきます。
「ステルス2 ドライバー」関連のおすすめ記事