タイトリストから発売のT350アイアンの2023年モデルについて、試打・評価・製品の特徴について取り上げます。
T350アイアン 2023の特徴
2021年モデルのT300と同じロフト設定
T350について、まず気になるのはこのアイアンの位置づけです。
数字で言えばT300とT400の間のように思えますが、ロフト角を見てみると、2021年モデルのT300アイアンと全く同じ設定になっています。
モデル | T350 (2023) |
T300 (2021) |
---|---|---|
4番 | 20° | 20° |
5番 | 23° | 23° |
6番 | 26° | 26° |
7番 | 29° | 29° |
8番 | 33° | 33° |
9番 | 38° | 38° |
P | 43° | 43° |
W | 48° | 48° |
W2 | 53° | - |
ロフト角だけでなく、ライ角、長さも同じ設定になっていますので、T350アイアンは実質的にT300アイアンの後継といって良いでしょう。
中空構造を採用
ヘッドはT300と同様に中空構造が採用されています。
そして、ヘッド内部についても、マックスインパクトテクノロジー、タングステンウェイトが搭載されていて、基本的なヘッド構造はT300とほぼ同じです。
マックスインパクトテクノロジーにより、打点がブレても飛距離が落ちにくく、タングステンウェイトにより慣性モーメントのアップと低重心化が図られていて、寛容性と直進性を高めてくれます。
***
T200は、T100やT150と比べると、寛容性・直進性が備わっていて、扱いやすいモデルです。
ただ、中空構造ながらもヘッド形状にシャープさがあり、ネックもほぼストレートとなっています。
クセが無く扱えるため、PGAツアーのプロにもロングアイアンとして採用されています。
前作よりもロングとミドルでロフトが立っている
番手 | 2021 | 2023 | ロフト差 |
---|---|---|---|
5 | 25° | 24° | 1° |
6 | 28° | 27° | 1° |
7 | 31° | 30.5° | 0.5° |
8 | 35° | 34.5° | 0.5° |
9 | 39° | 38.5° | 0.5° |
P | 43° | 43° | 0° |
W | 48° | 48° | 0° |
2023年モデルのT200アイアンは、2021年モデルよりもロフトを立ててあります。
ロングアイアンでは1°、ミドルアイアンは0.5°立っていて、距離を狙う長い番手ほど飛距離性能を高めてあります。
7番アイアンは30.5°となっていまして、中級者、飛距離をクラブに任せたい上級者に適しています。
T350アイアン 2023の試打・評価
T350アイアンをプロが試打・評価
T350(2023)、T300(2021)、T400(2022)の3機種を打ち比べ試打されています。
- T300と比べると、T350はスタイリッシュでカッコよくなっている。
- ネックはほぼストレート。
- T300からT350になって大きく変わったのは、弾道の高さと打音。
- T350はマイルドな打音で、最近の中空系のアイアンの中で一番打感が良い。
- 中空にしては、最高到達点が高くてスピンが入る。
- T350はヘッドがオートマチックに下りてきて優しい。
- 中空系を使いたいけど球が上がらない人に良い。
T350アイアンを忖度無くレビュー
- T300の後継モデルになる。
- 構えてみると、フェースの長さ、グースが分かる。
- ロフトは29°で、ゼクシオX、ステルスアイアンあたりがライバルになる。
- 全然曲がらないアイアンで、安定性が高いのが大きな特徴。
- T200とT350は打点のミスに強い。打点がブレると打感は変わるが、弾道はあまり変わらない。
- 樹脂パーツを仕込んでいて、打感は柔らかくなっているが、自然ではない。あくまで飛距離重視のアイアン。
T350アイアンをアマチュアゴルファー2名が試打・評価
- T200はやや飛び系の中空だが、T350はしっかりした飛び系の中空。
- 弾道は高い。T200と同じぐらいの高さが出る。
- 他のTシリーズアイアンと比べて、ヘッドが大きく、慣性モーメントが増していて、操作性が落ちている感じはある。
- ダフってもT100、T150と比べて、突っかからずに抜ける。
- 打感は、T100、T150、T200と上がってくると曇った感じがある。
- グースが嫌な人には向かない。
- 5番アイアンの代わりに、T350の7番を入れるのも有り。
2023 Tシリーズアイアン全モデルを試打・解説
Tシリーズ 2023年モデルのアイアン全4機種について、違いや特徴についてゴルフライターが詳しく解説しています。
- 一番Tシリーズでロフトが立っていて、ヘッドが大きいのがT350。
- ロフトは立っているが、オフセットは少な目。
- トップブレードがしっかり見えていて、構えた時に安心感がある。
- ヘッド内部のテクノロジーは殆どT200と同じで、マッスルインパクトテクノロジーが入っていて直進性が高い。
- 直進性が高くて、どこに当たっても同じ球が打てるように作られている。
T350アイアン 2023のスペック
クラブスペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
4 | 20° | 61.5° | 38.50″ |
5 | 23° | 62° | 38.00″ |
6 | 26° | 62.5° | 37.50″ |
7 | 29° | 63° | 37.00″ |
8 | 33° | 63.5° | 36.50″ |
9 | 38° | 64° | 36.00″ |
P | 43° | 64° | 35.75″ |
W | 48° | 64° | 35.50″ |
W2 | 53° | 64° | 35.50″ |
シャフトスペック
公式サイトでは、2種類のシャフトが掲載されています。
- N.S. PRO 105T
- N.S. PRO 880 AMC
- TENSEI AV RED AM
シャフト | 材質 | フレックス | 重さ | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|---|
N.S. 105T | スチール | S | 113.9g | 1.9° | 先中調子 |
N.S. PRO 880 AMC | スチール | S | 94.5~106.5g | 2.1° | 中元調子 |
TENSEI AV RED AM | スチール | S | 60~⑥8g | 2.9° | 先中調子 |