PINGのi240アイアンについて、製品の特徴、試打した感想・評価を取り上げます。
i240アイアンの特徴
特徴① ロフト角を大幅変更!
リニューアルされると、まず気になるのが難しいか・やさしいかです。
結論から言うと、やさしくなっています。
大きな変更が幾つかあるのですが、最も大きいのがロフト角の変更です。
▼i200系アイアンのロフト角比較
番手 | i200 | i210 | i230 | i240 |
---|---|---|---|---|
3番 | 19 | 19 | 19 | 19 |
4番 | 22.5 | 22.5 | 22.5 | 22 |
5番 | 26 | 26 | 26 | 25 |
6番 | 29.5 | 29.5 | 29.5 | 28 |
7番 | 33 | 33 | 33 | 31.5 |
8番 | 37 | 37 | 37 | 35.5 |
9番 | 41 | 41 | 41 | 40 |
PW | 45 | 45 | 45 | 44.5 |
UW | 50 | 50 | 50 | 49.5 |
i200アイアンから始まって、i240アイアンは4代目となります。
3代目まで番手のラインナップとロフト角は全く同じでしたが、i240アイアンはロフト角を立ててきました。
7番で33°から31.5°になりましたので、もはや別物と言って良いレベルです。
もちろん、低重心化により球が上がりやすくなっている分、ロフトを立てたという見方もありますが、飛距離重視を持たせたのは明らかです。
▼PING アスリート系アイアンの7番のロフト角
モデル | i530 | i240 | BLUEPRINT S | BLUEPRINT T |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 27.5 (前作:29) |
31.5 (前作:33) |
33 | 33 |
なお、この変更はPINGのアスリート系アイアンの全体のラインナップで、バランスを取るために行われたと筆者は見ています。
というのも、i530アイアンも前作のi525アイアンからロフトを立てていて、7番で29°から27.5°になっています。i530の上はi240になりますがこれが33°のままだと、その上のBLUERINTも33°となると、間のモデルがありません。
そこで、i240アイアンを31.5°にすることで、アスリートアイアン全体としてバランスが良くなり、各モデルの位置づけ・用途も分かりやすく、ユーザーとしても選びやすくなります。
市場全体を見回しても、テーラーメイドのP790アイアンの立ち位置はとても人気がありますし、対象ゴルファーも広めのため、長い目で見ると適正化された変更だと言えそうです。
勝手な希望を言えば、i240は32°ぐらいにしておいて、30°のi300かi400を出した方が、i210・i230ユーザーが救われて良かったかなと思います。
特徴② 対象ゴルファーはアベレージゴルファー~中級者
対象ゴルファーを考えると、7番で31.5°ですから、飛距離性能が欲しい中級者がまず挙げられます。
そして、今回のリニューアルでは、ヘッド構造がキャビティでさらに低重心・深重心にもなっています。
BLUEPRINT Sよりやさしく、G440よりシャープに
PING IRONのど真ん中になる美キャビティ
*引用:clubping.jp
メーカーのキャッチコピーにも驚いたのですが、アベレージゴルファー向けアイアンの「G440」を比較の引き合いに出していて、「ど真ん中」と謳っています。
前作まで7番が33°だったアイアンとはとても思えない紹介文です。
その変貌ぶりはさて置き、寛容性・飛距離性能が上がってますので、上達を目指すアベレージゴルファー、弾道操作に挑戦したい方にもオススメです。ただ、ヘッドは小さめなので、「構えた時に難しさを感じなければ」という条件は付けておきます。
i240アイアンの試打・評価
- ロフトを33°から31.5°に立ててある。他社モデルで言うと、スリクソンのZXi5に近い、タイトリストのT150・T250あたり。
- ヘッドのサイズ感の割に、ヘッドの動きは少ない。
- ヘッドは大きくはない。良く言うとシャープ。悪く言うと小さい。
- 明らかに曲がらない。スピンは普通で飛ぶ。
- 打感はi230の方が柔らかい。i230と比較すると、飛んで曲がらずやさしい。
- 曲がらないのにヘッドが重たくないのが良い。
i240アイアンのスペック
クラブスペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | バウンス角 | 長さ |
---|---|---|---|---|
3番 | 19° | 59° | 5° | 39″ |
4番 | 22° | 59.8° | 5.5° | 38.5″ |
5番 | 25° | 60.5° | 6° | 38″ |
6番 | 28° | 61.3° | 6.5° | 37.5″ |
7番 | 31.5° | 62° | 7.5° | 37″ |
8番 | 35.5° | 62.8° | 8.5° | 36.5″ |
9番 | 40° | 63.5° | 10.5° | 36″ |
PW | 44.5° | 64.1° | 12.5° | 35.5″ |
UW | 49.5° | 64.1° | 12.5° | 35.5″ |
シャフトラインナップ
- ALTA J CB BLUE(S/SR/R)
- PING TOUR 2.0 CHROME I(S)
- AWT 3.0 LITE(S)
- N.S.PRO 850GH neo(S)
- N.S.PRO 950GH neo(S)
- N.S.PRO MODUS3 TOUR 105(S)
- N.S.PRO MODUS3 TOUR 115(S)
- DG EX TOUR ISSUE(S200)
i240アイアンの発売日・発売価格
i240アイアンの発売日は、2025年9月4日です。発売価格はシャフトにより以下の通りとなっています。
- カーボン:34,100円
- スチール:31,900円
- DG EX TOUR ISSUE:34,100円