≫ SIM2・SIM2 MAX・SIM2 MAX-Dドライバーの最新情報まとめ【2021年】
SIM2 MAXドライバー(2021)と前作のSIM MAXドライバー(2020)。
ターゲットゴルファーが重なるこの2つのドライバーの違いについて取り上げます。
SIM2 MAXドライバーとSIM MAXドライバー
テーラーメイドの2021年モデルは、2020年のSIMの後継となるSIM2シリーズです。
SIM2シリーズのドライバーは、アスリート向けのSIM2ドライバーと、アベレージ向けのSIM2 MAXドライバー、そして、そのドローモデルのSIM2 MAX-Dドラバーの3タイプあります。
この3種のラインナップは、前年のSIMも同じ構成でして、SIM2 MAXドライバーとSIM MAXドライバーは継承関係にあり、適合ゴルファーも同じです。
SIM2 MAX ドライバーとSIM MAXドライバーの共通点
この2つのドライバーの違いを見ていく前に、共通のテクノロジーを確認しましょう。
主要なテクノロジーは継承されている
SIMとSIM2は大きくは同じシリーズのため、基本的なコンセプトや特徴は同じです。主要なテクノロジーも引き続き搭載されています。
- イナーシャ・ジェネレータ
- スピード・インジェクション
- ツイスト・フェース
- 貫通型スピードポケット
どちらも低重心・深重心
左がSIM2 MAXドライバー、右がSIM MAXドライバーです。どちらもソールのセンターに設けられたイナーシャ・ジェネレータの最後部にウェイトが搭載されていて、低重心・深重心になっています。
重心が深くなることによって、慣性モーメントが大きくなりますので、ミスに対する寛容性がアップして、弾道の直進性も高まります。
そして、重心が低くなることによって、打ち出しが高くなりますので、高弾道で飛ばすことができます。
SIM2 MAXドライバーとSIM MAXドライバーの違い
SIM2 MAXは軽量化が進化!低重心・深重心で、さらにやさしくなった
SIM2 MAXドライバーは、アルミニウム素材が用いられ、そして、ソールがフルカーボンになっています。
つまり、チタンよりも軽いアルミニウムが用いられ、クラウンとソールにはチタンが用いられておらず、軽量化がさらに進化しています。
イナーシャ・ジェネレータの最後部に装着されているウェイトは、SIM MAXの18gから24gに増量されています。
▼スピン量と慣性モーメントのマッピングチャート
テーラーメイドが製品発表会の中で公開したスピン量と慣性モーメントのマッピングチャートを見ると、SIM2 MAXの方が重心はやや低くなり、慣性モーメントは大きくなっています。
弾道の特徴としては、SIM2 MAXの方が、低スピン・高打ち出しで、ミスに対する寛容性が高くなっています。
特にヘッド後方のウェイトが6gアップしていますので、慣性モーメントに大きな進化が出ていて、よりやさしいドライバーになっています。
SIM MAXよりもSIM2 MAXの方が、つかまりが良い!?
左のSIM2 MAXドライバーでは、新たにソール前面のややヒール寄りにウェイトが1つ装着されています。これは、過去のSIMやMシリーズに無かったウェイトです。
一般的に、前側のヒール寄りに搭載されることで、スピン量を抑え、ヘッドの返りを良くする効果が生まれます。
実際、SIM MAXドライバーは、ニュートラルというよりややフェード系と評される方が多いですが、SIM2 MAXドライバーは、右への抜けが少ないという声が聞かれます。
▼SIM2 MAXとSIM MAXのつかまりの違いについて解説されているところ(10:59頃)から再生されます。
スピード・インジェクションの注入口が、フェースから側面に
テーラーメイドのドライバーは、2019年のM5・M6から、スピード・インジェクションと呼ばれるテクノロジーが採用されていて、全ての製品が最大反発性能を持つようにチューニングされています。
簡単に言えば、製品による反発性能のムラ・個体差がなく、アタリ・ハズレが無いと言うことになります
2019年のM5・M6ドライバー、2020年のSIM・SIM MAXドライバーでは、フェースの前面に樹脂の注入口がありました。
しかし、SIM2 MAXドライバーでは、SIMグローレと同様にヘッドの側面に樹脂の注入口が移動しています。
この注入口の移動による影響や効果については、特にテーラーメイドから発表されていないようですが、まず、見た目の問題としてフェースがすっきりとしてキレいになっていますので、これはSIM2 MAXのメリットの1つと言えます。
そもそもフェースはメーカーが最も神経を使うパーツの一つで、裏面の凹凸設計や研磨の方向にも拘られています。そのフェースに2つの穴があった前作は、弾道への影響を心配する声もありましたので、新作のSIM2 MAXではその気持ち悪さも解消されています。
SIM2 MAXドライバーとSIM MAXドライバーのスペック比較
ロフト角やライ角、クラブ長さなど、基本的なスペックは同じです。SIM MAXからSIM2 MAXへの移行は、とてもスムーズに行えると思います。
変更点を敢えて上げるとすれば、シャフトが同じTENSEI BLUEではあるものの、1g重量アップしていて、クラブ重量も1gアップとなっています。
1gアップは僅かの差と言えますが、バランスはD2.5からD3.0になっていますので、若干の重量感が感じられるかもしれません。
▼それぞれのモデルのスペックの詳細、試打評価については、別記事にまとめてありますので、リンクを載せておきます。
≫ SIM2 MAXドライバーの試打・評価・感想
≫ SIM MAXドライバーの試打・評価・感想
SIM2 MAXドライバーとSIM MAXドライバーの試打比較
▼SIM2 MAXの試打(9:12頃)から再生されます。
こちらの動画では、SIM2シリーズとSIMシリーズの比較試打をされています。全SIM、SIM2を試打されていますので、SIM2 MAXの試打をご覧になる方は9:12頃から、SIM MAXの試打は17:00頃に進めてご覧ください。
- 明らかに違うのはバックフェースのウェイト。ワッグルした時に分かる。
- SIM2 MAXは重心が深い。重心が深いとスイートエリアが広くなる半面、スピンが増えるが、SIM2 MAXはスピン量があまり変わらない。
- SIM2 MAXの方が打ち出しが高くなって、キャリーが出てスピンが増えない。良いとこ取りのクラブ。
まとめ
SIM2シリーズとSIMシリーズのMAXタイプのドライバーについて、違いに焦点を絞って取り上げました。
いずれもアベレージゴルファー向けの直進性の高いドライバーですが、SIM2 MAXドライバーの方は、新素材を採用により更なる軽量化が進み、重量の最適配分が実現されています。
SIM2 MAXドライバーの方が慣性モーメントが大きくなっている分、やさしさがアップしています。

