「渋野日向子に罰金100万円」という衝撃的なニュースが流れました。
人柄も良く、ファンへのサービスも惜しまぬ姿とは似つかわしくない「罰金」について、どのような内容か、何故そのようなことが起きたのかを取り上げます。
渋野日向子の罰金100万円は、JLPGAの規律違反によるものだった
渋野日向子に罰金100万円は、何があったのかですが、これは会員となっているJLPGAが下したものです。
出典:lpga.or.jp
何が起きたかと言うと、会員に課されているJLPGAツアー規定に違反したことで、JLPGAトーナメント罰則規定で定められている100万円の罰金が科されました。
その内容は、「ツアー競技優勝者の翌年度出場義務」というもので、前年度の優勝者は、翌年の大会に出場しなければならないというものです。
渋野日向子選手は、5月6~9に開催の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」に出場しないということで、前回大会の優勝者であることから、上述の規定に反したと判断されました。
ちなみに、この罰則が適用されるのは、極めて異例だそうです。海外に挑戦している選手が時々日本の国内大会に出場しているのは、こういう理由が関係しているのでしょう。

コロナ禍なのに、裁定が厳し過ぎる!という声も出ている
前回優勝者が出場しないというのは、確かに盛り上がりに欠けますので、この規定そのものは理解できる内容だと思います。
一方で、今回のJLPGAの判断については、厳し過ぎるという声が巷から聞こえてきています。
と言うのも、新型コロナウィルスの流行の影響で、イレギュラーな事情があるからです。
- 前年の2020年は殆ど試合が開催されなかったため、前々年の2019年の優勝者に出場義務が課されている。
- コロナ禍で国内・海外の行き来は簡単ではない。
まず、コロナ禍のため、2020年は十分な試合数がこなされておらず、今回、対象となっている「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」も2020年は開催されませんでした。
そこで、前回優勝者として2019年が適用されているため、この点が通常ではないイレギュラーな点となっています。
そして、もう一つが国内と海外の行き来の問題です。コロナ禍で移動そのものが難しい中、海外を優先して戦っている渋野日向子にとっては、国内・海外の行き来はとても大変であることは想像に難くありません。
JLPGA側としても、2020年は試合数が少ないため、2020年・2021年を統合して1シーズンとする異例のイレギュラーな措置を取っています。
大会運営側、参加選手側もイレギュラーな状況ですから、今回の渋野日向子への裁定についても、いい意味でイレギュラーな柔軟な姿勢が見られても良かったように思います。
過去には横峯さくらも罰金100万円を払っている!
これは記憶にある方もいるかもしれません。
一般人には衝撃的な罰金100万円という罰は、過去、あのスター選手の横峯さくらにも科されています。
これも、横峯さくらが不適切・不義理な対応をしたわけではなく、逆に適切・義理のある対応をとって、このような事態になったことから、話題となりました。
2013年の11月に賞金ランクで上位3位以内に入っていたため、同年12月に開催の日立3ツアーズの出場義務がありました。
しかし、この時期に横峯さくらの姉の結婚式が予定されていたことから、親族の結婚式を優先し、大会を欠場したため罰金となりました。
3ツアーズは、特別な理由がない限り欠場が認められないため、姉妹の冠婚葬祭が特別な事情に当てはまるのかどうかが注目されました。
結果は、特別な事情とは言えないとのJLPGAの判断により、罰金100万円となりました。
従妹、甥・姪ぐらいでしたら分かりますが、姉妹や自分の親・子の場合は、特別な事情に当たるように個人的には思います。
ただ、3ツアーズは他団体も関係する特別な大会であることから、厳しい裁定に至ってしまったのかもしれません。
気になる罰金100万円の行方は!?
渋野日向子は、既に国内の賞金だけでも2億円近く稼いでいます。これに加えて、海外の賞金、スポンサー契約、CMなどの広告収入などが豊富にあり、優勝してもらえる車などは、お金でもらうこともできますので、相当な収入があることが推測されます。
そのため、100万円の罰金そのものは大きなインパクトではないはずですし、本人も承知で受け入れているものと思います。

気になるのは、100万円の行方です。
JLPGAの予算に組み込まれ、運営側の給与に宛がわれるとなると、穏やかではいられない人も少なくないと思います。
100万円はプレーヤーズ委員会に入り、チャリティーに寄贈される方向。
引用:yahoo.co.jp
そこはさすがにJLPGAという立派な団体ですから、チャリティーに回されるということで、理解が得られる対応ではないかと思います。
まとめ
渋野日向子の罰金100万円の件について、違反内容、罰則規定等について取り上げました。
過去の横峯さくらの事例も含めて考えると、JLPGAの判断はやや世の中の一般的な感覚とはずれている印象を受けますが、大会を運営する側としての立場やものの見方、今後への影響などもありますので、苦渋の選択であったとも思います。
いずれにしても、世の中の反応や声があって、それに耳を傾けることで時代にあったより良い規則が保たれていくものと思いますので、色々な意見が出て来ることは、団体、選手、ファン、あらゆる立場の人にとって良いことだと思います。
