アップライトにするとスライスが抑えられる。このことをご存知のゴルファー、実際に取り入れているゴルファーも多いと思います。
ただし、メカニズムを正しく理解しないと、効果が全くでません。
今記事では、スライスに悩まされているゴルファー向けに、ライ角とスライスの関係を取り上げます。
目次
スライス抑制に効果があるスペックは、たくさんある
ドライバーやアイアンなどで、スライスが止まらない。
程度の差こそあれ、スライスに悩んでいるアマチュアゴルファーは少なくないのではないかと思います。
スライスを改善するには、自分に合った正しいスイングを見に付けることが重要です。
一方で、自分に合わないクラブ、スライスが出やすいクラブもありますので、適切な特徴とスぺックを持ったドライバーやアイアンを手にすることも重要です。
ゴルフクラブの側から見た時、スライスを抑える特徴やスペックは以下のようなものがあります。
- フェース角が閉じている:フェースが左を向く
- ライ角がアップライト:フェースが左を向く
- ロフト角が大きい:縦回転が増え、スライス(横)回転が減る
- 重心距離が短い:ヘッドを返しやすい
- 重心角が大きい:ヘッドが返りやすい
主に上記のような特徴やスペックにすると、スライスが抑えられ、市販されているドライバーやフェアウェイウッドでも、スライス改善要素として上記の特徴がアピールされているものが多くあります。
アップライトには2つの解釈がある
スライスを抑えるために有効な手段を主に5つほど紹介しました。アップライトがスライス改善に効果があることをご存知で、実際に取り入れられている方もいると思います。
ここで重要なのがアップライトの解釈です。アップライトにするというのは、2種類の取り入れ方があり、それぞれで効果の有無が違ってきます。
アップライトの解釈1:トゥアップ
1つ目は、ゴルフクラブのライ角設定をアップライト(ライ角を大きく)にして、構えは同じままです。
この時、シャフトと地面の織り成す角度は変わらず、ヘッドがトゥアップしている状態です。
アップライトの解釈2:シャフトを立たせる
2つ目は、ゴルフクラブのライ角設定をアップライト(ライ角を大きく)にするところまでは同じですが、構えもアップライトにする方法です。
つまり、ヘッドはトゥアップせず、アップライトにした分、シャフトと地面が織り成す角度もきつくなります。
スライスに効果があるアップライトの解釈は!?
この2つのケースで、スライスに効果があるのは、前者のトゥアップの方です。正確に言えば、トゥアップするためにアップライトにするのであって、アップライトに効果があるわけではありません。
後者の様に、折角、ゴルフクラブをアップライトにしても、トゥアップせずにライ角なりに構えを変えてしまうと、スライス抑制の効果が生まれません。
トゥアップでスライスが抑えられるメカニズム
トゥアップすると、何故、スライスが抑えられるのか?
これにはヘッドのライ角ではなく、ロフト角が大きく関係してきます。
ロフト角とは、フェース面が地面との垂直面に対して傾いている角度を表します。通常、ドライバーは9~11°ぐらいのロフト角を持っていて、これがあることで球が上りやすくなります。
上から見るとロフト角があることで、フェース面が少しだけ見えます。
これをアップライトにしていくと、つまり、トゥアップしていくとどうなるでしょうか?
極端なモデルで考えると分かりやすいので、90°まで一気にトゥアップした状態を考えて見ましょう。
ヘッドのトゥをどんどん上げて行って、90°まで進めると、クラブを上から見た時に、上図の右のような状態になります。
現実的にはシャフトが地面にめり込んでしまうため、この角度は無理がありますが、考察上のことと捉えてください。
上手の上から見た2次元(前後・左右)では、上の普通に構えた方は、正面に真っ直ぐ飛んで行きます。
一方、下の90°トゥアップした方は、ロフト角の分だけフェースが左に向きますので、球は左に飛んで行きます。
つまり、トゥアップすると、ロフト角があるためフェースが左に向きますので、球のつかまりが良くなり、スライスが抑えられるというメカニズムです。
アップライトにするとスライスが抑えられるというのは、ロフト角で打ち出し方向を変えることを意味しています。
そのため、折角、調整機能でアップライトにしても、トゥを上げずにつかってしまうと、フェースが左を向きませんので、スライス抑制の効果が出ないということになります。
まとめ
スライスを抑えるために、アップライトがどのように効果を発揮するかについて解説しました。
アップライト=トゥアップがポイントとなります。逆に言えば、クラブのスペックをアップライトにしなくても、トゥアップでスイングできればスライス改善の効果が生み出されます。
スライスを改善したいが思うように効果が出ないという方は、トゥアップを是非試してみてください。
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