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ドライバーヘッドの形状とその特徴は!?洋ナシ、丸顔、ディープ、シャロー、ハイバック等を徹底解説!

ドライバーヘッドの形状と弾道の関係、適合ゴルファーについて詳しく解説します。

ドライバーヘッドの形状と弾道の関係

ドライバーヘッドは、同じシリーズの中でも形状が大きく異なっていることがあります。そして、その形状によってドライバーの弾道にも違いが出てきます。

以前は、ヘッドの形状により重量の偏りが決まったため、重心深度・重心高なども決まり、ヘッド形状からどのような弾道となるかが分かりました。

例えば、ヘッドの後方が長くなっているシャローヘッドは、重心距離が長く直進性が高い、洋ナシ型はヘッドが小ぶりでヒール寄りに重量感が無いため、重心角が小さく左のミスがでにくい、といった具合です。

最近はヘッド形状が与える弾道への影響は薄れているはずだが・・・

ヘッド内部の重量配分の自由度がアップ

最近は複合素材のヘッド、カーボンを主とした軽量素材の利用が進み、ヘッドそのものの軽量化が進んでいます。そして、生み出された余剰重量は、ヘッドの内部に高比重な金属ウェイトを用いて、好きな位置に重量配分することができるようになりました。

いわば、ヘッド形状に左右されずに重心設計をかなり操作できるようになったわけです。

基本的に形状と重心設計は合わせている

しかし現実はというと、思い切りシャローで深重心に見えるが内部ウェイトで思い切り浅重心にしているクラブ、つまり見た目と実際の重心設計が異なるものは見たことがありません。最近のモデルでもヘッド形状と弾道は一致しているのが大半です。

構えた時に形状からイメージされる弾道と実際の弾道を真逆にする必要がありませんし、クラブ紹介する側・選ぶ側としてもイメージと現実が一緒の方が、混乱がないからでしょう。

ヘッド形状と弾道の特徴

ヘッド形状には重複なく網羅的で全分類するキレイな区分けはありませんが、主に使われているヘッド形状の呼び方を取り上げて、弾道の一般的な特徴を解説します。

ディープヘッドとシャローヘッドの形状

ドライバーのヘッド形状を語る時に、ディープとかシャローという言葉が良く出てきます。左の奥行が長いのがシャローで右の奥行が短い小ぶりな方がディープです。

ディープとシャローは英語で、ディープが深い=奥行きがある、シャローが浅い=奥行きがない、を意味します。

「おやっ?」と思った方もいるのではないでしょうか?ディープは奥行きがあるという意味なのに、ヘッド形状は奥行きがありません。シャローの方も意味と実際の形状が異なっています。これは、ディープとシャローという言葉がフェースに用いられているからのようです。実際、ヘッドが「ディープ」「シャロー」という以外に、「ディープフェース」「シャローフェース」だったり、ディープヘッド」「シャローヘッド」という場合があります。

フェースがディープだと、フェースの縦幅が長くなります。ヘッド体積にはルール上限りがありますので、ヘッドの高さを出せば、ヘッド後方が短くなり、ディープフェースは奥行きが浅くなります。

反対に、シャローの場合はフェースの高さが低く縦幅が短いため、ヘッド後方は長くなります。

  • ディープヘッド:フェースの高さがあり、奥行きは浅い。
  • シャローヘッド:フェースの高さがなく、奥行きは深い。

ディープヘッドとシャローヘッドの弾道

ディープヘッドの方は、フェースの高さがあり重心位置が高くなっていますので、打ち出し角が抑えられます。そして、重心が浅いためバックスピン量が抑えられ、操作性も高くなっています。低・中弾道、低スピンの強い弾道、そして、意図した弾道を繰り出したい上級者に好まれる形状です。

シャローヘッドの方は、フェースの高さが低く、ヘッド後方に重量を持たせてありますので、打ち出しが高くなります。慣性モーメントが大きくなっていますので、直進性が高く、球のつかまり効果も生まれます。オフセンター時のミスを許容してくれて、高く真っすぐとばし、スライスを抑えたい初心者・シニアに好まれる形状です。

洋ナシ型・丸顔のヘッド形状

こちらの2種類のヘッドで言うと、左のタイプが洋ナシ型で、右が丸顔です。洋ナシ型は、ヒール寄りの後方がすっきりしていて、形状が洋ナシに似ています。反対に丸顔はヒール寄りにも重量感があります。必ずではありませんが、大型ヘッドであることが多いです。

洋ナシ型・丸顔の弾道

洋ナシ型は、ヒール寄りの重量感が少なくなっていますので、重心角が小さく、重心距離が長いという特徴があります。これらスライサーが好むヘッドと真逆の設計で、ヘッドが返りにくくなっています。ヘッドが勝手にくるっと向き直りにくくなっていますので、意図した弾道を打ち分けインテンショナルなショットを繰り出したい上級者に好まれます。また、思い切り叩いても左へのミスが出にくくなっていますので、ヘッドスピードの速いゴルファーにも好まれます。

丸顔の方は、ヒール寄りの重量感を多めにしてありますので、重心角が大きくなります。実際は、丸顔の場合、大型ヘッドでヘッド後方が低いモデルであることが多いようです。このようなドライバーは、重心角はさらに大きくなり、低重心・深重心となります。ボールのつかまりが良く、打ち出しが高く、直進性の高い、つまり曲がらない弾道となりますので、初心者やレディース、そして、スライサーに好まれます。

ハイバック形状

こちらは本間ゴルフから発売されているTW737ドライバーの中の2種類のモデル、TWT737 455とTW737 460です。TW737  445ドライバーがハイバック形状となります。

ハイバック形状はその名が示す通り、バックがハイ、つまりヘッド後方が高くなっています。ちょっと紛らわしくなりますが、ディープバックとも言います。ディープバックはヘッド体積のルール制限上、奥行きが浅く小振りでディープヘッドであることが多いです。

ハイバック形状の弾道

ハイバック形状のドライバーの特徴は、重心が浅くなりスピン量が少なくなります。小ぶりな場合が多いので、操作性も高く、ヘッドの返り過ぎも抑えられ、左を恐れずに思い切り叩けますので、ヘッドスピードが速く、ドローヒッターの上級者に好まれます。

 

以上、ヘッド形状と弾道の特徴、適合ゴルファーについて取り上げました。

弾道に影響を与える重心設計については、こちらの特集記事をご覧ください。

重心設計とドライバーの飛距離の関係

 

ギア効果とは?ドライバーの弾道への影響を理解!

ゴルフの弾道について書かれた記事の中で、ギア効果という言葉が出てくることがあります。なかなか日常の生活の中で馴染みの薄いギア効果について、ゴルフのショットにどうかかわっているの解説します。

ドライバーのフェースは何故、曲がっているか?

出典:https://www.golftec.com/blog/2018/05/bulge-and-roll-and-gear-effect/

ギア効果の前に、ゴルフクラブのフェース面についてお話します。ウッドのフェース面は中心が一番盛り上がっていて湾曲しています。これはバルジとロールと呼ばれています。

このフェース面上の湾曲は、ギア効果の影響力を適度にしてくれるようドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティに施されています。

ギア効果とは?

出典:http://3jack.blogspot.com/2014/04/rate-of-closure-and-spin-axis.html

まずギアは英語でgearと書き、歯車を表します。フェースとボールの双方を歯車と考えた場合、ボールがフェースセンターを外してインパクトすると、ヘッドが衝撃で重心を軸として回転します。この時、フェースとボールが歯車で噛み合った状態をイメージすると、ボールはフェースと反対の方向に回転することが分かります。これがギア効果です。

ギア効果を再現した実験が分かりやすい

ギア効果について静止画と文章で説明しましたが、実際の効果を目にした方が納得感が高まります。ギア効果について実験した動画がありますので、こちらをご覧頂くと、ボールがセンターに戻る様子を確認することができます。

左右のギア効果は弾道を補正してくれる!

出典:https://golf-info-guide.com/golf-tips/equipment-choices/bulge-face-the-gear-effect-how-it-helps-your-game/

打点が左右にばらついた際、重心を回転軸として、フェースは押し込まれる方向に回転します。トゥ側に当たれば、ヘッドは上図で時計回り、ヒール側に当たればヘッドは半時計回りに回転します。

ギア効果によりボールには反対の回転が与えられますので、トゥ側に当たった球は、上図で半時計回り、つまりフックの回転が掛かります。打ち出しは右に出ますので、弾道はセンターに戻る方向にサイドスピンが掛かります。

これと同様の原理で、ヒール側に当たった球は、上図で時計回り、つまりスライスの回転が掛かります。打ち出しは左に出ますので、弾道はセンターに戻る方向にサイドスピンが掛かります。

このように、ギア効果は打点の左右のブレに対して、弾道をセンターに戻してくれる働きをしてくれます。

上下方向のギア効果は飛距離アップに密接に関係している!

左右方法のギア効果について説明しましたが、上下方向についてもギア効果は発生します。重心の位置より高いところでインパクトした場合と、低いところでインパクトした場合で、発生するギア効果が反対向きになります。

重心を軸に回転しますので、重心より上で打った場合は、ヘッドは上を向く方向に押し込まれます。ボールに与える回転は逆向きになるので、バックスピンを相殺する方向に働きます。結果的にバックスピン量が抑えられることとなり、吹き上がらず、飛距離が伸びます。

反対に、重心より下で打った場合は、バックスピンを助長する方向にギア効果が働きますので、ボールは吹き上がり、飛距離ロスを招きます。

弾道は、低スピン、中・高弾道が理想!?

飛距離を伸ばす上で、低スピンは欠かせない要素となります。そして、ドライバーショットの飛距離は打ち出し角も大きく関係してきます。低すぎても高すぎても飛距離ロスを招きます。それでも低スピン、中・高弾道が良いとされています。

そのため、最近のドライバーは、重心が深く・低く設定されているモデルが増えています。重心を深く・低くするためには、ヘッド形状はシャローとなります。

シャローヘッドで低スピンの代表的なモデルを上げると、キャロウェイのROGUEドライバー サブゼロです。

ROGUE SUB ZERO ドライバーの試打、感想

 

M3ドライバーのYトラックは発明的かもしれない件

※記事更新:M3ドライバーYトラックのウェイト調整動画を2本追加しました。

ソール面に搭載されているウェイト調整機能は、特段、新しいものでもなく、見慣れた感すらあります。ただ、調整のメカニズムはメーカー各社バラバラで、工夫しているというより、業界スタンダードが無く苦労しているようにも感じられます。

実際、ミズノのJPXやタイトリストの9シリーズ、TSシリーズの調整機能を見ていると、もう少しシンプルで使いやすい方が良いかもしれないと個人的に感じたりもします。

M3ドライバーのレールは2系統から1系統に統合されている!

さて、ここでM3ドライバーに話を戻しましょう。M3の前のモデルに位置づけられているM1ドライバーでは、ウェイトが稼働する部分が前方の横方向と、中央の縦方向で2系統に分かれていました。

これは2017年モデルだけでなく2016年モデルも同じ仕組みとなっています。一見、横・縦の調整で分かりやすさはありますが、レールが2箇所あること、一方の横スライドウェイトは、縦方向で見れば前方に固定であるといった気になる点もあります。

2018年モデルとして登場したM3ドライバーでは、上図の通り、縦横のレール部分が融合された構造になっています。そして、ウェイトが2つ組み込まれていて、自由に動かすことで、浅深度・深重心、左右に調整することができます。

M3ドライバーは自由自在にウェイト調整できる

従来の縦・横の独立した構造と比べると、弾道調整の仕方が直感的ではなくなる面もありますが、テーラーメイド社が公開している上図の設定例を見れば、しっくりときます。

低弾道は浅重心なのでわかりやすいですが、高弾道にする場合、レール後方がY字に分かれてしまっているので、どうするのかと一瞬考えてしまう方もいるかもしれませんが、左右に1つずつ分ける形になります。

M3のYトラックを調整して試打した結果

M3ドライバーのウェイトを最大ドロー、最大フェード、超浅重心など、様々な設定で実際に試打した動画です。打ち出し角やドロー・フェードの弾道の変化が確認できます。

Yトラックの調整を使えば、自分の癖玉がさほど大きくなければ、完璧に補正できてしまうように思えます。

M3のYトラックの重心調整による打音の違い

こちらはYトラックでウェイトを移動させた際の打音を撮って紹介しているマニアックで貴重な動画です。

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浅重心・深重心とドライバーの飛距離との関係

このブログでは飛距離で出るドライバーをテーマにしています。最近のモデルの中で、飛距離を伸ばしたい人におすすめのモデルを、製品の特長や試打・評価と合わせてご紹介しています。

飛距離をアップするには、製品の設計面についても知っておくと、モデル選びに役立ちます。

当投稿は重心をテーマにした3回目として、重心深度を取り上げて、飛距離との関係などを解説していきます。

※以前の投稿

「ヘッドの重心距離とドライバーの飛距離との関係

「低重心・高重心とドライバーの飛距離との関係」

ゴルフクラブでの重心深度とは?

この投稿では重心深度を取り上げるわけですが、重心深度と言われてピンとこない方でも、深重心・浅重心という言葉はよく耳にするのではないでしょうか?

実際、最近のドライバーは、重心が深いか浅いかをPRしているモデルが多いので、重心深度の意味を把握しておくと、モデルの特徴を把握する上で役に立ちます。

出典:https://gora.golf.rakuten.co.jp/goralife/gear-fashion/2017092103/

まず、重心深度とはヘッドの重心がどのぐらい深い(浅い)ところにあるかを表す数値です。

ドライバー重心深度は、ヘッドの重心をソールに向かって垂らし、そこからリーディングエッジまでの長さです。

ヘッドの重心点からフェースの重心点までの長さ、という定義もありますが、深重心か浅重心かを見る上では、この違いはあまり気にしなくて良いと思います。

ヘッドの形状によって深重深度に傾向が出る

ドライバーを選ぶ際に、色々な視点がありますが、ヘッドの形状の好みも分かれます。クラブの体積は上限が決まっているため、大凡440~460ccぐらいで大差ありません。フェース面の縦が長いディープヘッドでは、その分、奥行が短くなりますので重心位置は前の方になり、浅重心になる傾向があります。反対にフェース面の縦が短いシャローヘッドでは、奥行が深くなりますので重心位置が後ろの方になり、深重心になる傾向があります。

深重心・浅重心だとドライバーショットにどう影響する?

まず、浅重心ですが、重心位置が浅いとインパクトの際にヘッドが上を向く動きが小さく、スピン量が減ります。そのため、弾道としては、スピン量が抑えられるため吹き上がる力が弱く、低く強い弾道となります。

反対に深重心の場合、インパクトの際にヘッドが上を向く動きが大きくなるため、スピン量が増えます。弾道は、高弾道でスピンが掛かっているため直進性が高くなります。慣性モーメントも重心が深い方が大きいため、ミスヒットに悩むゴルファーには深重心が適しています。

重心深度の選択は解決する課題で決まる

このように重心深度の選択によって、弾道の高低、ミスの許容度、弾道の強さなどに影響が出ます。ドライバーショットでどこを優先的に修正していくかで、重心深度の選び方も変わってきます。