スリクソンの歴代ハイブリッドについて、スリクソンの位置づけ・歴史を振り返りつつ、これまでのモデルを時系列にまとめました。
目次
スリクソンとゼクシオの関係
スリクソンとゼクシオは、どちらも住友ゴム工業のゴルフブランドです。
XXIOがシニア・アベレージゴルファー向けなのに対して、スリクソンはアスリート向けで、中・上級者から支持されています。
どちらのブランドも、サイト上にダンロップの名前が表示されています。これは、住友ゴム工業が商標権を所有しているためで、ゴルフだけでなく、テニス、アウトドア用品などでもこのブランド名が使われています。
そのため、ゴルフでの位置付けとしては、住友ゴム工業が持つダンロップの商標権の下に、スリクソン、ゼクシオがあります。
ちなみに、ダンロップゴルフのサイトには、スリクソン、ゼクシオの他に、クリーブランドゴルフとアシックスも掲載されています。
クリーブランドゴルフはウェッジなどで知られるアメリカのゴルフ用分メーカーで、2007年に当時のSRIスポーツが買収していますので、ダンロップゴルフ傘下です。一方、アシックスは資本関係はなく、ゴルフシューズの分野で業務提携を結んでいます。
スリクソン、Zシリーズ、ZXシリーズの名前には意味がある
「スリクソン」というブランド名、そして、「Z」、「ZX」というシリーズ名には、意味が込められています。
ブランド名の「スリクソン」の由来と意味
スリクソンは、英語表記にするとSRIXONでして、名前の由来には住友ゴム工業の社名も関係しています。
以下の3つを繋ぎ合わせて、「限りなく将来に向かうSRI」という意味が込められているそうです。
- SRI:Sumitomo Rubber Indusutries
- X:Unlimited
- ON:Going onwards
シリーズ名の「Z」「ZX」の由来と意味
スリクソンの2020年より前のモデルは、Zシリーズと呼ばれていまして、2020年からはZXシリーズに改称しています。
Zシリーズの名前の由来は、アルフベットでZが最後の文字で、これを超えるものが無いことから、「究極」という意味で用いられています。
そのZシリーズは、2012年はZ25、2014年はZ45、2016年はZ65、2018年はZ85となっていて、この頃は発売年をモデル名に含めていました。
そうなると、2020年はZ05で良さそうですが、二桁で表しているため、10年で桁あふれを起こしてしまい、2022年は再びZ25となってしまいます。
恐らくその重複を避ける意図で、2020年はローマ数字で10の意味がある「X」を付した「ZX」に改称したのではないかと思われます。
なお、ZXシリーズの名前の意味については、当時のプレスリリースで、「Z(究極の) X(飛び) 」という説明がありました。
スリクソンの歴代ハイブリッドのモデル年表
シリーズ | 発売年 | モデル名 |
---|---|---|
- | 2007年 | スリクソン AD Hybrid |
- | 2009年 | スリクソン ハイブリッド |
- | 2011年 | スリクソン ハイブリッド(2代目) |
Z | 2012年 | Zハイブリッド ユーティリティ |
Z | 2014年 | Z H45ハイブリッド |
Z | 〃 | Z F45 ツアーハイブリッド |
Z | 2016年 | Z F65ハイブリッド |
Z | 2018年 | Z F85ハイブリッド |
ZX | 2020年 | ZXハイブリッド |
ZX | 2022年 | ZX MKⅡハイブリッド |
スリクソンのウッドは2002年にW-201というモデルが発売されています。
ハイブリッドはその3年後の2005年には、AD HybridがUSモデルで確認されていますが、このモデルは日本の公式サイトでは掲載がありません。
日本の公式サイトで確認可能な最も古いハイブリッド(ウッド型ユーティリティ)は、2007年のスリクソン AD Hybridです。
その次は、スリクソン ハイブリッドが同名で2代目まで発売され、その後、Zシリーズ、ZXシリーズと続いています。
2007年 スリクソン ADハイブリッド
特徴
- トゥ・ヒールにタングステンニッケルの「ハイパワーウエイト」を配置。
- 慣性モーメントが大きく、アイアン並の正確性でグリーンを狙える。
スペック
番手 | U2 | U3 | U4 | U5 |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 16 | 19 | 22 | 25 |
ライ角 | 59 | 59.5 | 60 | 60.5 |
ヘッド体積 | 112 | 114 | 116 | 118 |
長さ(カーボン) | 40.75 | 40.25 | 39.75 | 39.25 |
長さ(スチール) | 40.25 | 39.75 | 39.25 | 38.75 |
2009年 スリクソン ハイブリッド(初代)
特徴
- 中央部分を薄肉化した「新肉厚構造フェース」により、反発性能がアップし反発エリアも拡大。
- ヘッドはシャローで、トウ・ヒールにはタングステンウエイトを装着し、ボールが上がりやすく高弾道でグリーンを狙える。
- トウ側の丸みを落とした形状により、引っかかるイメージが抑えられアベレージゴルファーから上級者まで使える。
スペック
番手 | U2 | U3 | U4 | U5 |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 16 | 19 | 22 | 25 |
ライ角 | 59 | 59.5 | 60 | 60.5 |
ヘッド体積 | 104 | 104 | 104 | 104 |
クラブ長さ | 40.75 | 40.25 | 39.75 | 39.25 |
2011年 スリクソン ハイブリッド(2代目)
特徴
- ソールのセンター側からバック側にかけて施された凹み構造により、接地部の摩擦を軽減。
- ソールに装着されたタングステンニッケルウエイトにより低重心化。
- 「新肉厚構造フェース」によりターゲットゴルファーの打点方向にスイートエリアを拡大。
スペック
番手 | U2 | U3 | U4 | U5 |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 16 | 19 | 22 | 25 |
ライ角 | 59 | 59.5 | 60 | 60.5 |
ヘッド体積 | 110 | 112 | 114 | 116 |
長さ(カーボン) | 40.75 | 40.25 | 39.75 | 39.25 |
長さ(スチール) | 40.25 | 39.75 | 39.25 | 39.75 |
2012年 Zハイブリッド ユーティリティ
特徴
- 新肉厚構造フェースによる反発性能を向上
- 「デュアル スピード テクノロジー」を進化
- プロ・上級者の求める操作性の良さを発揮
スペック
番手 | U2 | U3 | U4 | U5 |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 16 | 19 | 22 | 25 |
ライ角 | 59 | 59.5 | 60 | 60.5 |
ヘッド体積 | 106 | 108 | 111 | 113 |
長さ(カーボン) | 40.75 | 40.25 | 39.75 | 39.25 |
長さ(スチール) | 40.25 | 39.75 | 39.25 | 38.75 |
2014年 Z H45ハイブリッド
特徴
- ソールのラウンドを番手ごとに設計した「ラウンドフロー設計」を採用。
- 低番手は後方を下げたフラットソールを採用し、低重心化により上げやすさを重視。
- 高番手は後方を上げたラウンドソールを採用し、抜けのよさ・ターゲットの狙いやすさを重視。
スペック
番手 | U2 | U3 | U4 | U5 |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 16 | 19 | 22 | 25 |
ライ角 | 59 | 59.5 | 60 | 60.5 |
ヘッド体積 | 111 | 108 | 103 | 99 |
長さ(カーボン) | 40.75 | 40.25 | 39.75 | 39.25 |
長さ(スチール) | 40.25 | 39.75 | 39.25 | 38.75 |
2014年 Z H45ツアーハイブリッド
特徴
- 「ブースターカップフェース」を搭載し、スイートエリアが拡大。
- アイアンと同様のフラットなフェース面を採用し、フェース下部のトウ・ソール側を拡げ、アイアンに近い感覚でアドレスできる。
スペック
番手 | 2番 | 3番 |
---|---|---|
ロフト角 | 16 | 19 |
ライ角 | 58 | 58.5 |
ヘッド体積 | 105 | 108 |
長さ(Miyazaki) | 40.75 | 40.25 |
長さ(NS) | 40.25 | 39.75 |
長さ(DG) | 40 | 39.5 |
2016年 Z H65ハイブリッド
特徴
- フェアウェイウッドの5・7番と同様に「アークサポートチャネル(溝構造)」を採用。
- センター打点と上打点での飛距離のバラつきが抑えられ、安定した飛距離を実現。
- 溝の深さは高番手ほど深く設計され、スピン量が安定化。
スペック
番手 | 2番 | 3番 | 4番 | 5番 | 6番 |
---|---|---|---|---|---|
ロフト角 | 16 | 19 | 22 | 25 | 28 |
ライ角 | 59 | 59.5 | 60 | 60.5 | 61 |
ヘッド体積 | 110 | 108 | 105 | 102 | 100 |
長さ(カーボン) | 40.75 | 40.25 | 39.75 | 39.25 | 38.75 |
長さ(スチール) | 40.25 | 39.75 | 39.25 | 38.75 | 38.25 |
2018年 Z H85ハイブリッド
特徴
- ヘッドの大型化と更なるフェースの薄肉化により、反発エリアを拡大し、安定した方向性を実現。
- 5番ウッド・7番ウッドと同様にクラウン部分に段差をつけたステップクラウンを採用。
- 高い打ち出しと安定したスピンを実現。
スペック
番手 | 3番 | 4番 | 5番 | 6番 |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 19 | 22 | 25 | 28 |
ライ角 | 59.5 | 60 | 60.5 | 61 |
ヘッド体積 | 112 | 109 | 110 | 110 |
長さ(カーボン) | 40.25 | 39.75 | 39.25 | 38.75 |
長さ(スチール) | 39.75 | 39.25 | 38.75 | 38.25 |
2020年 ZXハイブリッド
特徴
- ドライバー・フェアウェイウッドと同様に、4層構造の「REBOUND FRAME」を採用し、反発性能を向上。
- クラウンにはステップ形状を採用し、重量の最適化による高打ち出しとスピンの安定性を実現。
- FPを小さくし、アイアン感覚でアドレスができることで、方向性が出しやすい。
スペック
番手 | 3番 | 4番 | 5番 | 6番 |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 19 | 22 | 25 | 28 |
ライ角 | 57.5 | 58 | 58.5 | 59 |
ヘッド体積 | 110 | 108 | 103 | 101 |
長さ(カーボン) | 40.25 | 39.75 | 39.25 | 38.75 |
長さ(スチール) | 39.75 | 39.25 | 38.75 | 38.25 |
2022年 ZX MKⅡハイブリッド
特徴
- 剛性の低いエリア・高いエリア」を交互にした4層構造の「REBOUND FRAME Mk II」により、大きな撓みを実現。
- 余剰重量をソール後方に配置し、深低重心設計により、高慣性モーメント・高打ち出し・スピンの安定性を実現。
スペック
番手 | 3番 | 4番 | 5番 | 6番 |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 19 | 22 | 25 | 28 |
ライ角 | 57.5 | 58 | 58.5 | 59 |
ヘッド体積 | 107 | 105 | 105 | 105 |
長さ(カーボン) | 40.25 | 39.75 | 39.25 | 38.75 |
長さ(スチール) | 39.75 | 39.25 | 38.75 | 38.25 |
スリクソン歴代モデル