テーラーメイドのステルスHDアイアンとステルスアイアンについて、違いを解説します。
ステルスHDアイアンとステルスアイアン
右のステルスアイアンは2022年の初代ステルスの中で発売されているアイアンです。
そして、左のステルスHDアイアンは、2023年のステルス2のリリースと同じタイミングで発表されていますが、このモデルだけ名前が「ステルス2」とはなっていません。
そのため、名前を見る限り、初代ステルスの追加モデルということになるようです。
どちらも中空だが、ヘッド形状は全く異なる
どちらのアイアンも中空構造が採用されていますが、見た目で分かる通り、形状は全く異なっています。
右のステルスアイアン(2022)は、アスリート向けのPシリーズに寄せたシャープな形状です。
一方、ステルスHDアイアン(2023)は、フェース面が横に長い面長な顔つきになっています。
他メーカーではダンロップのゼクシオクロス アイアン(2代目)と面長・ワイドソールなところが似ています。
フェースが面長になることで、ネックに寄りがちな重量がトゥ側に広がりますので、左右方向の慣性モーメントが大きく、打点のバラつきに強くなります。
また、フェース面が横に長いため、心理的に当てやすさも感じられます。
どちらもつかまりの良いグースネック
ステルスHDアイアン、ステルスアイアン共に、ネックははっきりとしたグースになっています。
しっかり捉えて、強くつかまった弾道が出やすい形状になっていますので、右へのミスが出やすい方、飛距離を出したい方にどちらも適しています。
▼オフセットの比較(USモデルのデータ)
番手 | ステルスHD | ステルス |
---|---|---|
5 | 5.2mm | 5.0mm |
6 | 4.7mm | 4.6mm |
7 | 4.2mm | 4.1mm |
8 | 3.8mm | 3.4mm |
9 | 3.4mm | 2.9mm |
PW | 3.0mm | 2.6mm |
AW | 2.5mm | 2.0mm |
SW | 2.0mm | 1.5mm |
ちなみにグースの度合いですが、ネックラインがステルスHDアイアンの方が強調されているため大きく見えますが、USサイトで公開されているオフセットを比べてみると、7番アイアンまではほぼ同じぐらいであることが分かります。
8番以降では、ステルスHDアイアンの方がグースを持たせたままとなっていますが、ステルスアイアンの方は抑え気味なストレートに近づけています。
ウェッジでオフセットが大きい方が良いか、小さい方が良いかは、好みが分かれると思いますので、この違いは予め把握しておきたいポイントです。
ステルスHDアイアンは、構えた時にソールが見える
ステルスHDアイアンは、超ワイドソールを採用していて、低重心・深重心にしているためソールが後ろに長く取られています。
そのため、構えた時にトップラインの後ろにソールが見えています。
これも前述したゼクシオクロスアイアンと同じ特徴です。
同アイアンでは、「ソールが見えてしまうことが気になる」という声があったことから、ステルスHDアイアンを検討される場合、ご自身がこの点を気にするタイプかどうかがポイントになりそうです。
ステルスアイアンは振り抜きやすく、ステルスHDアイアンは様々な状況に対応しやすい
右のステルスアイアンと比べると、左のステルスHDアイアンはソール面が前後・左右に大きくラウンドしています。
この湾曲があることで、傾斜面やライなど、様々な状況下で構えやすくなっています。
右のステルスアイアンの方は、こちらも少しだけ丸みを帯びつつも、ソール幅が抑えられていますので、振り抜きやすいと感じられる方が多いと思います。
飛距離を出したい方は、ステルスアイアンがオススメ
▼ロフト角の違い
番手 | ステルスHD | ステルス | 差 |
---|---|---|---|
5 | 23.5° | 21.0° | 2.5° |
6 | 26.5° | 24.0° | 2.5° |
7 | 30.0° | 28.0° | 2° |
8 | 34.0° | 32.0° | 2° |
9 | 38.5° | 37.0° | 1.5° |
PW | 44.5° | 43.0° | 1.5° |
AW | 49.0° | 49.0° | 0° |
SW | 54.0° | 54.0° | 0° |
ステルスHDアイアンは、一見、ソールのゴツさ、ネックのグース形状から、超ディスタンス系アイアンのように見えますが、7番のロフト角は30°で、飛距離よりも球の上がりやすさを持たせたアイアンとなっています。
一方、ステルスアイアンの方は、シャープな形状でありながら7番のロフト角が28°でディスタンス系アイアンの部類に入ります。
飛距離を重視したい方はステルスアイアン、球の上がりやすさと寛容性を重視したい方はステルスHDアイアンという選択になります。

ステルスHDアイアンとステルスアイアンのスペックの違い
ステルスHDアイアンのスペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
5 | 23.5° | 62.5° | 38.50″ |
6 | 26.5° | 63.0° | 37.875″ |
7 | 30.0° | 63.5° | 37.25″ |
8 | 34.0° | 64.0° | 36.75″ |
9 | 38.5° | 64.5° | 36.25″ |
PW | 44.5° | 65.0° | 35.75″ |
AW | 49.0° | 65.0° | 35.50″ |
SW | 54.0° | 65.0° | 35.25″ |
ステルスアイアンのスペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
5 | 21.0° | 62.0° | 38.50″ |
6 | 24.0° | 62.5° | 37.875″ |
7 | 28.0° | 63.0° | 37.25″ |
8 | 32.0° | 63.5° | 36.75″ |
9 | 37.0° | 64.0° | 36.25″ |
PW | 43.0° | 64.5° | 35.75″ |
AW | 49.0° | 64.5° | 35.50″ |
SW | 54.0° | 64.5° | 35.25″ |

