キャロウェイのパラダイムシリーズから、唯一、ツアー仕様のモデル、パラダイム◆◆◆ドライバーが発売されています。
スポナビゴルフのゴルフ識者3名が、実際に試打した感想をユーチューブで解説されています。
パラダイム◆◆◆ドライバーに興味がある方にとっては、とても参考になる内容でしたので、注目すべき点をまとめました。
パラダイム◆◆◆ドライバーを試打した感想を、スポナビゴルフで議論している動画
▼パラダイム◆◆◆ドライバーのところ(11:38頃)から再生されます
こちらの動画で、パラダイムシリーズのドライバーについて、ゴルフライターの鶴原氏、クラブフィッターの小倉氏、ティーチングプロの石井氏にて解説されています。
ドライバー4機種についての解説でしたが、パラダイム◆◆◆ドライバーの話になると、3名が俄然ヒートアップして談義に熱がこもっています。
トリプルダイアモンドに興味がある方にとっては、とても参考になる内容でしたので、動画の内容を踏まえつつ、注目したいポイントをまとめました。

クラブフィッター小倉氏の評価
ローグST MAX LSとは別物
パラダイムシリーズの低スピンタイプは、パラダイム◆◆◆ドライバーです。
そして、前年のローグSTシリーズの低スピンタイプは、ローグST MAX LSドライバーです。
▼ローグST MAX LSとパラダイム◆◆◆のスペック比較
モデル | ローグST MAX LS | パラダイム◆◆◆ |
---|---|---|
ロフト角 | 9/10.5° | 8/9/10.5° |
ライ角 | 57° | 57° |
ヘッド体積 | 455cc | 450cc |
長さ | 45.5インチ | 45.5インチ |
必然的にこの2機種の比較の話になるわけですが、一方はトリプルダイアモンドで、もう一方はMAXのLSのため、いわゆる低スピンタイプとしての味付けには違いがあります。
ローグST MAX LSより操作できる
ローグST MAX LSの方は、直進性が高くて低スピンだった。(そのため、ヘッドの返しが間に合わず)全部、球が右に滑って行った。
パラダイム◆◆◆ドライバーは、きっちり間に合って、更に強い球になる。
小倉氏としては、ヘッド形状がキュッとしてシャープになっていて、ヘッドを操作(グリグリ)できる点を高評価されています。
ゴルフライター 鶴原氏の評価
最もヘッドスピードが出たのは◆◆◆
ジョンラーム、シャウエレが打ったところ、ヘッドスピードが4マイル上がった。メーターだと1.78。
それは「嘘だろう?」と思ったが、実際にヘッドスピードが出る。
一番出るのは◆◆◆だった。
パラダイムシリーズは、全般的にボール初速が出るという声が多く聞かれます。
鶴原氏も特に◆◆◆のスピード性能について、高評価されています。
強烈な飛びを欲する方にとって、◆◆◆は魅力的なモデルなのは間違いありません。
飛距離性能で言えば、ステルス2 PLUSドライバーも欠かせませんが、パラダイム◆◆◆ドライバーには、もう一段上に押し上げる裏技があります。
前後に搭載されているウェイトは入れ替えが可能で、しかも、デフォルトでは前方2g、後方14gで深重心ですが、これを入れ替えると超浅重心になります。
スピンを強烈に抑えて、ライナー性の強い球を欲する方にとっては、スペシャル・チューニングができる点は見逃せません。
でも使わない(使えない)
飛距離性能に優れてはいるものの、実際に使うかというと、鶴原氏の答えは「NO」です。
打ってみたら右にパーンと飛んで行って、次につかまえに行ったら左にパーンと飛んで行って1,500回転とかになった。
扱いきれれば良い球が出るが、450ccの小振りなヘッドは、よく言えば操作性が高いですが、ヘッドの機敏性が高いため、正確に操作するのが難しいとも言えます。
上手く打てたら一番ボールスピード出たけど、これは操作したい人向け。飛ぶポテンシャルはある。
真っ直ぐにしか行かない、つかまえた球しか出ないという、いわゆるオートマチックなものとは、真反対にいるモデルです。
対象ゴルファーとしては、ヘッドを出したなりの弾道を強く求める方、低スピンの強いライナー性の弾道を求める方、強烈に叩いても左に行かないタイプを求める方に適しています。
ティーチングプロ 石井氏の評価
形状がシャープになっている
EPICのトリプルダイアモンドが三角形(で似ている)。シュッとしたシャープな感じ。
ローグSTの◆◆◆より小さく見える。
ヘッドの大きさや形状は、ゴルファーそれぞれで好き好きがありますが、石井氏は、ローグSTのMAX LSや◆◆◆よりも引き締まったヘッドを評価されています。
実際にクラウンの映像を並べてみると、右のパラダイム◆◆◆の方がヒール寄りをが絞られていて三角形型に近い、まさに「シャープ」な形状になっています。
小ぶりなヘッドで振り抜きやすさを求める方、ヘッドの高MOIが生み出す余計な動きを求めない方にとっては、扱いやすい形状です。
球は上がらないため、ロフト選びが重要
9.0°は手強かった。球が上がらなかった。ローグSTよりもスピンが少なかった。
試すなら10.5°で行きたい。
今回、パラダイムの低スピンタイプとして、MAX LSではなく◆◆◆をプロパーモデルに持ってきています。
全体的にハードになっていることもあり、◆◆◆はより低スピン性能に優れて上級者向けになっています。
ローグST MAX LSの方は、高MOIによるお助け感がありますが、それが邪魔だったという方には、パラダイム◆◆◆ドライバーは歯応えがあるモデルだと思います。
反対に、低スピンは求めるが、引き続き助けて欲しいという方は、ノーマルのパラダイムドライバーがオススメです。
ロフト角は、ローグST MAX LSにはなかった8.0°もあり、3種類から選ぶことができます。
ウェイトの入れ替えにより、更なる浅重心設計も可能なため、弾道の高さに不安がある方は、無理せず10.5°も検討されることをオススメします。
結果を求めるならノーマルかX
コースでの平均点を考えたら、ノーマルかXが良い。
◆◆◆を評価しつつも、パラダイムシリーズのドライバー選びとしては、ノーマルとXをオススメされています。
繰り返しになりますが、パラダイムシリーズは全体的にローグSTシリーズよりも低スピン性能が高く、つかまりを抑えてあります。
名称的に同等モデルに移行すると、やや難しく感じられると思いますので、上級者の方でもパラダイムのノーマルタイプは十分フィットすると思いますし、標準的な方でもドロー仕様のXでこちらも十分フィットする方が多いと思います。
