腕時計型のGPSゴルフナビで、グリーンオンの「ザ・ゴルフウォッチ」シリーズは、モデル数が多くとても人気があります。
そもそも腕時計型のGPSゴルフナビ自体が、ゴルフウォッチと呼ばれることも多く、「ザ・ゴルフウォッチ」は2012年に初代モデルをリリースしていて、業界の中心的なブランドの一つです。
現在、公式サイトに掲載されている全5機種について、機能を比較しながら、おすすめモデルを紹介します。
ザ・ゴルフウォッチ 全5機種の機能・性能比較
腕時計型のGPSゴルフナビは、価格帯でみると大きく2つに分かれています。
高価格帯はディスプレイが丸型のタイプで、グラフィカルな表示をベースに便利な機能が豊富なタイプです。そして、同じ丸型でも、タッチパネルに対応した機種はより高額な傾向があります。
低価格帯はディスプレイが四角型のタイプで、距離が大きな数字で表示され、見やすさに特徴があるモデルが多いです。
「ザ・ゴルフウォッチ」は、丸型も四角型も両方あり、2022年まではタッチパネル対応機種が無く、ボタン操作のみでしたが、タッチパネル搭載モデル、ロータリーボタンを採用したモデルが発売され、使いやすさを向上させたモデルが増えています。
▼ザ・ゴルフウォッチ全機種の機能・性能の比較表
モデル | A1-Ⅲ | ノルム2 S | ノルム2 PLUS |
ZEAL | A1-Ⅱ |
---|---|---|---|---|---|
発売時期 | 2023年1月 | 2022年7月 | 2022年3月 | 2022年2月 | 2019年12月 |
定価 | 59,840円 | 16,500円 | 19,250円 | 25,300円 | 41,250円 |
Amazon 最安値* |
59,840円 | 13,800円 | 17,600円 | 20,959円 | 29,700円 |
楽天 最安値* |
59,840円 | 13,800円 | 15,800円 | 19,800円 | 29,700円 |
ディス プレイ |
丸型 有機EL |
四角型 液晶 |
四角型 液晶 |
四角型 液晶 |
丸型 液晶 |
タッチ パネル |
〇 | - | - | - | - |
ロータリー ボタン |
- | - | - | 〇 | - |
デカ文字 | - | 〇 | - | - | - |
みちびき L1S |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ショット 感知 |
〇 | - | 〇 | 〇 | 〇 |
スコア 管理 |
〇 | △手動 | 〇 | 〇 | 〇 |
地点登録 | 〇 | △手動 | 〇 | 〇 | 〇 |
飛距離 計測 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
高低差 目安距離 |
〇 | - | 〇 | 〇 | 〇 |
高低差 マップ |
〇 | - | 〇 | 〇 | 〇 |
同心円 表示 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
3点間 距離 |
〇 | - | - | - | - |
ハザード 表示 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
グリーン レイアウト |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
スマート グリーン |
〇 | - | - | 〇 | 〇 |
グリーン アンジュ レーション |
〇 | - | - | - | 〇 |
アプローチ アンジュ レーション |
〇 | - | - | - | 〇 |
歩数計 | 〇 | - | - | - | 〇 |
電源 | 充電式 | 充電式 | 充電式 | 充電式 | 充電式 |
バッテリー 寿命 |
GPS 10時間 | 時計 10日 GPS 24時間 |
時計 10日 GPS 24時間 |
時計 10日 GPS 24時間 |
時計 10日 GPS 14時間 |
防水 | 5気圧 | 3気圧 | 3気圧 | 5気圧 | 5気圧 |
画面 (inch) |
1.39(丸) | 1.28(四角) | 1.28(四角) | 1.28(四角) | 1.34(丸) |
サイズ (mm) |
Φ47.5 ×13.4 |
62.7 ×40.8 ×11.8 |
62.7 ×40.8 ×11.8 |
62.0 ×32.0 ×12.0 |
Φ48.5 ×12 |
腕周り (mm) |
160~220 | 140~220 | 140~220 | 140~220 | 160~220 |
重量(g) | 60 | 46 | 46 | 50 | 60 |
「ザ・ゴルフウォッチ」の全モデルについて、機能・性能を一覧にまとめました。左から発売の新しい順になります。
本記事を執筆している時点で、グリーンオンの公式サイトに掲載されているモデルは、以下の5モデルです。
- A1-Ⅲ(2023年)
- ノルム2 S(2022年)
- ノルム2 PLUS(2022年)
- ZEAL(2022年)
- A1-Ⅱ(2019年)
この表を基に、ニーズ別のおすすめモデル、さらに、全モデルの適合ゴルファーを解説していきます。
ザ・ゴルフウォッチで迷ったらコレ!コスパ最高モデル
お時間の無い方の為に、先に結論を書いてしまいますと、機種数の多いグリーンオンの中で断トツのおすすめモデルは、「ザ・ゴルフウォッチ ZEAL」です。
先程、高価格帯の丸型、低価格帯の四角型に分かれることを説明しましたが、「ZEAL」は四角型の中で最も高機能なモデルです。
搭載機能を見ると丸型に近く、価格を見れば四角型の範囲で、コスパが非常に優れています。
定価は25,300円ですが、楽天やAmazonでの最安値の出品を調べてみると、2万円前後で購入することができます。
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ザ・ゴルフウォッチのニーズ別おすすめモデル
冒頭でも触れましたが、丸型が高価格・ハイエンドモデル、四角型が低価格・コンパクトモデルとなっています。
機能・性能の順に並べると、以下の順になります。
- A1-Ⅲ(丸型)
- A1-Ⅱ(丸型)
- ZEAL(四角型)
- ノルム2 PLUS(四角型)
- ノルム2 S(四角型)
「ザ・ゴルフウォッチ」の購入を検討する際に、注目したい特徴・ニーズは大きく4つあります。
1つずつ解説していきますので、必要かどうかを判断していくと、自分に合ったモデルが見つかります。
ニーズ① 操作のしやす重視の方向け おすすめモデル
操作のしやすさでおすすめなのは、以下の2モデルです。
- A1-Ⅲ(丸型)
- ZEAL(四角型)
A1-Ⅲ:タッチパネルでさくさく画面切替
操作性に最も優れているのは、タッチパネルが採用されているA1-Ⅲです。
2022年まで「ザ・ゴルフウォッチ」はタッチパネル搭載モデルが無いことが、唯一のネガティブ要素でしたが、A1-Ⅲで初めて採用されています。
▼スワイプ操作で画面切替
画面を左右・上下にスワイプ(指先でスライド)するだけで、コースレイアウト、グリーンレイアウト、ハザード、高低差マップなど、さくさく切り替えることができます。
本体側面のボタンを押すタイプとは、操作のスムーズさが違います。
特にスマホやタブレットの操作に慣れている人にとっては、より扱いやすく感じられます。
なお、A1-Ⅲは「ザ・ゴルフウォッチ」の最上位のハイエンドモデルのため、とにかく良いものを使いたいという方に最も適したモデルでもあります。

ZEAL:ロータリーボタンで簡単操作
タッチパネルではありませんが、新たな操作方法としてロータリーボタンを採用しているZEALもおすすめです。
この種のデバイスは、ボタンが本体側面にあるのが通常で、押しにくいのがネガティブな点でした。
しかし、ZEALではこの点が大きく解消されています。
ボタンは本体上部に集約されていて、さらに、最上部にあるロータリーボタンは「回転」と「プッシュ」の操作が可能となっています。
特に「回転」操作は、ビューの切替が多いゴルフウォッチと馴染みが良く、よりストレスフリーで扱いやすくなっています。

ニーズ② 価格を重視する方向け おすすめモデル
「ザ・ゴルフウォッチ」シリーズは、価格が抑えられたモデルが多いことでも人気があります。
最も価格が安いのはノルム2 Sで、当記事執筆時点では13,800円で楽天・Amazonで出品されています。
なお、最も低価格モデルのため、機能面でも絞り込まれています。主だったところでは、ショット感知、高低差機能が未搭載となっています。
この2つの機能が不要という方であれば、ノルム2 Sは非常におすすめです。

ちなみに、予算を3000円ほど足すとノルム2 PLUS、更に3000円ほど足すとZEALに手が届き、どちらも先ほどの2つの機能(ショット感知、高低差機能)が搭載されています。
特に、ZEALの方はスマートグリーン機能も搭載されていて、現在地の方向から見たグリーンレイアウトが表示される優れものです。
数千円の差で機能がプラスされますので、予算が許されるのであれば、自動機能が付いたノルム2 PLUS、ZEALの方がおすすめです。
≫ グリーンオン ザ・ゴルフウォッチ ZEAL(ジール)を徹底解説!使い方・特徴・評価まとめ
≫ グリーンオン ザ・ゴルフウォッチ ノルム2 PLUSを徹底解説!使い方・特徴・評価まとめ
ニーズ③ コンパクト設計・装着感を重視の方向け おすすめモデル
腕時計型GPSゴルフナビは、装着したままラウンドするため、スイングの邪魔にならないかが気になる方も少なくないようです。
その点では、四角型の方がすっきりしていて、特にZEALは横幅が30%削減されたスリム設計になっていて、ウェアラブル性が優れています。
更に、ボタンが本体側面ではなく上部に配置されていますので、手の甲や腕にボタンが当たりそうで気になるという方にも、よりストレス少ない設計になっています。

ニーズ④ ゴルフウォッチの機能を最大限に駆使したい方向け おすすめモデル
ゴルフウォッチに求めるニーズは、ゴルファーにより異なります。
最低限グリーンまでの距離だけ分かれば良いという方もいれば、コース情報が細かく見れて、レイアップ地点やクラブ選択にも役立たせたいという高いニーズを持たれている方もいます。
テクノロジーをフル活用したいという方向けにおすすめなのは、ハイエンドな最上位モデルのA1-Ⅲです。
唯一、タッチパネルを採用しているため、他のモデルには無い機能として、レイアップ機能(3点間の距離表示)が搭載されています。
この機能があることで、コースレイアウト上の任意の地点を指定して、現在地からレイアップ地点、レイアップ地点からグリーンまでの距離を調べることができます(3点間距離)。
レイアップ地点を探ったり、現在・次のショットのクラブ選択にも役立たせることができるため、コース戦略にフル活用したい方には、とても心強い機能です。
なお、タッチパネル・レイアップ機能、そして、画面の見やすさに優れた有機ELディスプレイが搭載されていますので、価格も立派で59,840円です。
予算が十分、とにかく良いものを使いたいという方に、A1Ⅲはおすすめです。

ザ・ゴルフウォッチのモデル別おすすめゴルファータイプ
「ザ・ゴルフウォッチ」の上位モデル順に、適しているゴルファーを解説します。
特定のモデルが気になるという方は、前項のニーズ別よりも、こちらの機種別の方を参考にしてみてください。
ザ・ゴルフウォッチ A1-Ⅲが適している方
ザ・ゴルフウォッチ A1-Ⅲは、2023年1月に発売のモデルで、2019年発売のA1-Ⅱが約3年振りにリニューアルした後継モデルです。
同じ丸型ディスプレイですが、A1-Ⅱとの主な違いは3つあり、大幅に進化しています。
ここがポイント!
- 有機EL採用で、圧倒的にクリアで見やすい
- タッチパネルを採用
- レイアップ機能(3点間距離)
特に、タッチパネルの採用は、操作方法が全く変わる上に、レイアップ機能も可能にしていますので、IT機器を駆使したい方に適しています。
価格も41,250円から59,840円に大きく跳ね上がっていますが、最近の世界的な物価高、そして、他メーカーの同等モデルと比べると相応な価格です。

ザ・ゴルフウォッチ A1-Ⅱが適している方
A1-Ⅱは、2019年に発売のモデルでやや古めですが、後継のA1Ⅲに次ぐ2番目の上位モデルです。
丸型ディスプレイですがタッチパネルはなく、本体側面のボタンで操作するタイプです。
A1-Ⅲとの主な違い
- 有機ELではなく液晶のため、クリア度合い・視野角が劣る
- タッチパメルが未搭載で、レイアップ機能(3点間距離)が無い
- GPS稼働時間は10時間→14時間
- 価格は2~2.5万円ほど安い
A1-Ⅱが適するゴルファーは、デザイン的に丸型を好まれる方で、タッチパネル操作が不要、予算を抑えたいという方です。
もし2~2.5万円ほど予算を足せるのであれば、総額6万円ほどになりますが、有機EL、タッチパネル、レイアップ機能を搭載したA1Ⅲの方がおすすめです。

ザ・ゴルフウォッチ ZEALが適している方
ザ・ゴルフウォッチ ZEALは、価格を抑えた四角型ディスプレイのモデルです。
四角型の3機種の中では、最も高機能なモデルで、冒頭の「ザ・ゴルフウォッチで迷ったらコレ!」でも推している通り、ザ・ゴルフウォッチの中で最もおすすめのモデルです。
A1-Ⅱとの主な違い
- ディスプレイが四角型
- グリーン、アプローチのアンジュレーション表示がない
- GPS稼働時間は10時間→24時間
- ロータリーボタンを採用し、画面切替がしやすい
- ボタンは側面ではなく正面上部に配置され使いやすい
A1-Ⅲ、A1-Ⅱとは形状が大きくことなりまして、ZEALは丸型よりも四角型が好みという方向けになります。
機能面ではA1-Ⅱとかなり似ていて、オートショット、高低差機能、スマートグリーンといった自動機能が搭載されています。
それでいて2万円ほどで購入可能なため、機能を求めつつも予算はできるだけ抑えたい方に適しています。
また、ロータリーボタンを採用していて、画面の切替操作がしやすく、横幅がこの後で紹介するノルム2系よりも30%削減されていて、装着感が優れているのもプラスポイントです。

ザ・ゴルフウォッチ ノルム2 PLUSが適している方
ザ・ゴルフウォッチ ノルム2 PLUSは、大人気のノルム2に便利な機能がPLUSされたモデルです。
ZEALとの主な違い
- 横幅は30%スリムは採用されていない
- ロータリーボタンは無く、側面ボタンで操作
- スマートグリーン機能は無い
- 価格は3000円ほど安い
ZEALは横幅が30%スリムで、ボタンから正面と上部にあるのに対して、ノルム2 PLUSは普通の横幅で、ボタンも側面に配置されています。
ZEALとの機能面での差も、スマートグリーンが無い程度で殆ど同じです。
そのため、ロータリーボタン・外観のスリムさ、スマートグリンが不要であれば、こちらの方が3000円ほど安くお買い得です。

ザ・ゴルフウォッチ ノルム2 Sが適している方
ザ・ゴルフウォッチ ノルム2 Sは、四角型モデルの中、そして、同シリーズ全体で最も機能・価格が絞り込まれたモデルです。
腕時計型GPSゴルフナビを初めて使う方、シンプルな機能・使い方を好む方、予算を出来る限り抑えたい方に適しています。
市場価格は1万5千円を切りますので、他メーカーと比べても、予算重視の方にとてもおすすめです。
ノルム2 PLUSとの違い
- オートショット、高低差機能は無い
- デカ文字での表示モードがある
- 1万5千円を切る低価格モデル
なお、機能的にはオートショット(ショット感知)、高低差機能が無いため、価格相応に絞られています。
それでも、直線距離はもとより、ハザード、グリーンレイアウトは搭載されていますので、シンプルな使い方で十分という方に適しています。

まとめ
グリーンオンのザ・ゴルフウォッチは、品数が多く、特に四角型の方は価格がこさえられていて1万円台でも購入が可能なため、初めて使ってみる方、予算を抑えたい方などに人気があります。
従来まではボタン操作のみでしたが、タッチパネル対応、ロータリーボタン採用のモデルが登場し、操作性の選択肢も増えていて、様々なニーズに応えたモデルが揃っています。
筆者としては、コスパを考えるとZEALが断トツの一押しで、予算を抑えたい方にはノルム2 Sがオススメです。


