テーラーメイドのスピードポケットに代表されるソールの溝について、最近のドライバーでは採用されないモデルが出てきました。溝の役割や、各社の採用状況について調査しました。
ヘッドの溝の役割は?
フェースの直ぐ後ろに設けられる溝は、どのような効果を発揮してくれるのでしょうか?同じメーカーでもモデル毎に説明が異なっていまして、実のところ一概に整理しづらい面があります。呼び方も各社各様ですので、メーカー毎の説明を見てみましょう。
テーラーメイド スピードポケット
- テーラーメイド独自のテクノロジーである貫通型スピードポケットがバックスピン低減、ボール初速アップ、スイートエリア拡大に貢献。
引用:https://www.taylormadegolf.jp/m3-m4-fairway-woods-hybrid-rescue-clubs_jp.html - フェース下部でヒットした場合の過剰なバックスピンを抑制。飛距離ロスを軽減し、安定した飛びをもたらす。
引用:https://www.taylormadegolf.jp/gapr_jp.html - よりスイートエリア拡大する
引用:https://www.taylormadegolf.jp/m-gloire.html - スピードポケット機能でボールが上がりやすく飛距離が出やすい。
引用:https://www.taylormadegolf.jp/Rescue/DW-KY136.html
タイトリスト アクティブ・リコイル・チャンネル
出典:https://www.titleist.co.jp/golf-clubs/drivers/vg3drivers_2016/
- アクティブ リコイル チャンネルによって、インパクト時の衝撃を吸収し、フェースの挙動を抑え、ギア効果を抑制することで、ボールを低スピンで押し出すことができるのです。また、特にフェース下部に反発力が生まれることで、初速がアップします
引用:タイトリストHP - オフセンターヒット時にも、高いインパクト効率を実現し、大きなキャリーを可能にします。
引用:タイトリストHP - インパクト時にソールの溝がたわむことで、インパクトロフト角がキープされ飛距離性能向上の源になるボール初速がアップ。同時にバックスピン量、打ち出し角度も適正化される独自のテクノロジー。
引用:https://www.titleist.co.jp/golf-clubs/drivers/vg3drivers_2016/ - アクティブ リコイル チャンネル?は、全体的な初速アップを実現するという素晴らしい機能があり、特に溝を設けているクラブフェースの下方で、その効果が最大限に発揮されます。
引用:https://www.titleist.co.jp/teamtitleist/news/154501/
スリクソン パワーウェーブソール
出典:http://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2016/sp/2016_s13.html
- 段差をつけた波型構造の新開発「パワーウェーブソール」が生み出すヘッド全体のたわみ効果
引用:http://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2016/sp/2016_e35.html - ソールのたわみと低重心を両立する「パワーウェーブソール」。ソールを複数の段差をつけた波型にすることで、従来の構造では大きくたわませることが困難であったフェース下部でも大きなたわみを生み出せるようになり、特にフェース下打点での反発性能が向上。その結果フェース全体での飛距離向上を実現しました。またこのソール全体がたわむ「パワーウェーブソール」は、ソールの一部の厚みを過度に厚くする必要がないため、低重心を維持することが出来、球の吹け上がりを最小限に抑えます。
引用:https://sports.dunlop.co.jp/golf/products/clublibrary/wood/srz5651000.html
ミズノ ウエーブテクノロジーソール
出典:https://www.mizunoshop.net/f/dsg-610183
- フラットなソールよりも、フェースセンターでのたわみを約10%アップ。
引用:https://www.mizunoshop.net/f/dsg-610183 - ソール部は波型形状デザインのウエーブテクノロジーソールを採用。フェアウエーウッドの場合、一般ゴルファーの打点は、フェースセンターよりも下目に集中する傾向にあり、その実際の打点において初速アップを追求。力強い高弾道で飛距離を伸ばします。
引用:https://www.mizuno.jp/golf/gx/ - たわみ量を増幅させるウエーブテクノロジーソール
ソール部は従来品の波型形状デザインからさらに2mm深くし、フェースのたわみ量を約5%向上。進化したウエーブテクノロジーソールが、ボール初速を高め、飛距離を伸ばします。
引用:https://www.mizuno.jp/golf/mizunopro/driver.aspx
ドライバーの溝の機能・働きについてのまとめ
このように効果についてはメーカーによって違いがありますが、以下のような整理になります。
- バックスピンを抑え、飛距離をアップしてくれるのが、テーラーメイドとタイトリスト。
- ヘッドを効果的に撓ませ、飛距離をアップしてくれるのが、スリクソンとミズノ。
最近のドライバーは溝がなくなってきている?
2019年モデルでみてみますと、溝の採用については下記のようになっています。
メーカー | 搭載有無 | 搭載状況 |
---|---|---|
テーラーメイド | 搭載 | M5、M6ドライバーにハンマーヘッド(スピードポケットが進化したもの)を搭載している。 |
タイトリスト | 未搭載 | TS2、TS3ドライバーには搭載されていない。フェアウェイウッドには搭載されている。 |
スリクソン | 不明 | Z585、Z785ドライバーでPOWER WAVE ソールの言及はない。デザインだけで機能としては搭載してないもよう。 |
ミズノ | 搭載 | GXドライバーにWAVE テクノロジーソールを搭載している。 |
大きな変化はないようにも見えますが、採用していたものを外した場合、メーカーとして見切りをつけたことになりますので、再び搭載されることはまずないと考えて良いでしょう。
そもそもフェアウェイウッドでは溝が欲しいが、ドライバーでは不要という声も、ゴルファーの間からしばしば聞かれますので、ドライバーの溝はなくなる方向になるかもしれません。
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