Fujikuraから発売の「TRAVIL IRON」シャフトについて、製品の特徴、スペック、試打した評価を取り上げます。
目次
TRAVIL IRONの特徴
落下角を重視したアイアン専用シャフト
「TRAVIL」は、ボールを狙ったところに止めるために必要な「落下角」にフォーカスしたアイアン用のシャフトです。(一部、ユーティリティ用もある)
モデル名の由来は、Tour Rated(ツアーで評価)・Ability(性能)・Victory(勝利)を組み合わせたもので、ツアープロによるテストを重ねて製品化されています。
キックポイントは中元
▼MCIとTRAVILのBUTT径の比較
重量帯 | MCI | TRAVIL |
---|---|---|
80 | 15~15.1 | 14.85~14.90 |
90 | 15.1~15.2 | 14.90~14.95 |
100 | 15.1~15.2 | 14.95~15.00 |
110 | 15.10~ 15.20 | 15.15~15.25 |
TRAVILの最大の特徴は、キックポイントが中元で、手元側が柔らかい設計になっている点です。
MCIとBUTT径(グリップ側の太さ)を比べて見ると、概ねTRAVILの方が細くなっていることが分かります。
実際の剛性は、手元側が低めなのに対して、先端側はMCIより若干高くなっています。
そうなると、「先が走らず球が上がらないのでは?」と思えてきそうですが、Fujikuraによると、これは逆になるとのことです。
テストを重ねた結果、入射角が緩やかになるほど、落下角が上がるという答えが導き出されています。
TRAVILは先端剛性を高めてありますので、シャフトが粘ることでヘッドの操作性も高まり、緩やかな入射角が実現され、落下角が大きくなります。
重量帯は85gから
- TRAVIL:85~115g
- MCI:50~120g
渋野日向子が実践投入したことでも話題になりましたが、重量クラスは85gからとなっています。
Fujikuraのアイアン用のシャフトとして人気のMCIは、重量帯が50~120gとなっていますので、これと比べるとTRAVILは重めの重量帯に絞られています。
ゴムをコンポジット
カーボンシャフトの素材としては、当然ながらカーボンが用いられていますが、TRAVILではその他に、ゴム素材が用いられています。
ゴムによりソフトな打感が得られ、シャフトのしなり戻りを緻密にコントロール
*引用:fujikurashaft.jp
弾性・耐衝撃性のあるゴム素材が用いられることで、「なめらかな打感としなり戻り」が備わっています。
また、一般に、カーボン素材だけでは重量を稼ぎにくく、それにより太巻きになってしまうことで、しなやかさを出しにくいというデメリットもありますので、その点を解消する狙いもあると思いますが、
落ち着きのあるマットブラック
気になるデザインは、艶消しのマットなブラックで、明るいグリーンのロゴが当てられています。
艶消しによるメリットとしては、落ち着きと精悍な印象が挙げられますが、実用面でも日光などの反射が抑えられ、集中しやすいという点が挙げられます。、低弾道・低スピンで、つかまりを抑えた弾道が特徴として表れます。
TRAVIL IRONの試打・解説
TRAVIL IRONををマーク金井氏が解説
- MCIと比べると、手元側のテーパーが弱いので、手元がしなるシャフトであることが分かる。ワッグルするとグリップの辺り(手元側)がグラグラ動く。
- 同じ重量帯で比べると、MCIよりTRAVILの方が柔らかい。1フレックス分ぐらい振動数が低い。ここまで柔らかくするのかと驚いた。
- カルカタではなく、重柔らかい。
- 手元側が細いので、ダイナミックゴールドに似せているのかなと思う。
- 先端側に金属のパイプが巻かれていて、先端剛性を上げている。
- MCIと違って、ゴムの層が入っていて、重量が出るのと、粘り・マイルドな打感が出る。
- 試打して見ると、MCIと比べて弾道が高い。落下角度が出て球が止まりやすい。そして、手元がしなるのに球がつかまる。
- 先端側が重くてバランスが出るので、ヘッドがきく。
プロがTRAVIL IRONを試打・評価
ミズノのJPX923ツアーの7番アイアンに、全重量帯の85S、95S、105S、115Sを挿して試打されています。
- 前に飛ばすと言うより、上に吹かせるタイプ。
- 従来のカーボンシャフトとは違う。ゴムが入っていて、ムニュッとした切り返しの時のしなりと、しなやかなしなり戻りがある。
- 振り感はダイナミックゴールドっぽいけど高さが出る。
- スチールっぽい。スチールの人も使いやすい。
- MCIの方が軽い感じですっと持ち上げてくれる。
- 高さを出したい、高さでボールを止めたい人、
- スチールからカーボンへの移行は、年齢と共に球の高さが出しにくくなった人に良い。重さは同じか少し軽いぐらいが良い。
TRAVIL IRONのゴルフ識者の評価
みんなのゴルフダイジェストの評価
- 手元側はしなやかで切り返ししやすく、しなり感があってボールのつかまり感もありますが、左に巻き込むことはありませんでした。
- アスリートモデルらしくしっかり打ち込めるシャフトです。
- 切り返しのイメージさえ合えばヘッドの操作性が上がり、インパクトで入射角が適正になりますので弾道は自然と高くなり、じゅうぶんな落下角を得ることができます。
ゴルフおじさんの評価
- 打ってみるとアイアン用のカーボンシャフトでは、あまりないタイプで、手元でしなりを感じられるというか、手元でタイミングを取れる
- 切り返しでタイミングが取りやすく、スイング全体でバタバタせず、自分の意図をショットに反映させやすく、再現性が高い
- 打出角が安定して高いので、バックスピンに頼り過ぎない高弾道になり、飛距離を出しつつも高さでボールを止められるような、ショットが打てる
TRAVIL IRONのSNSでの評価
重くてもしなる
アイアン用カーボンシャフト良いですよー!
TRAVIL打ちましたが、今までのバキバキカーボンと違って重たくてもしなり感じれるし、ミスヒットでも球を上げてくれそうだし良さげですよね👍
私はRAUNE入れちゃったんで、指咥えて眺めときます🤤— kusu@ゴルフ楽しみたい (@gol1up) July 17, 2023
高さが出る
カーボンシャフトのアイアン、たまに試打してます。😊
TRAVILは重さもあって固くなく高さが出やすいような気がします。😄 たまには色々なクラブ試打してみてください♪😊— どら@PRGR推し♪ (@PRGR114) July 17, 2023
スチールシャフトよりスピンが入る
第一ゴルフ全店舗にて、
フジクラの新アイアンシャフト
「TRAVIL(トラヴィル)」を発表&試打会開催中です。
スチールシャフトよりスピンが入って“止まる”!
あなたのセカンドショットの
強い味方になります🎵#ゴルフ #ゴルフ男子 #ゴルフ女子 #TRAVIL #100切り #スコアアップ pic.twitter.com/eL8yxfVZeg— 第一ゴルフインターネット事業部 (@daiichigolf_net) July 26, 2023
タイミングが取りやすい
本日プロギア名古屋直営店で7月20日にフジクラさんより発売のアイアン用カーボンシャフト『TRAVIL』の試打をして来ました。95Sをメインに試しましたがものすごく良かったです。私は95Rが合いそうです。タイミングが取りやすく確かに弾道は高そうでした。後は値段だけ。😭 そして少しだけ長いです。😊 pic.twitter.com/DFKyDsHGod
— どら@PRGR推し♪ (@PRGR114) July 17, 2023
TRAVIL IRONのスペック
モデル | 硬さ | 重量 | トルク | 調子 | 長さ | Butt径 | Tip径 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
TRAVIL IRON 85 | R | 86.5 | 2.7 | 中元 | 39.0 〜 35.5 |
14.85 | 9.05 |
〃 | S | 88 | 2.7 | 14.9 | |||
TRAVIL IRON 95 | R | 97 | 2.3 | 14.9 | |||
〃 | S | 99 | 2.3 | 14.95 | |||
TRAVIL IRON 105 | S | 108 | 2.2 | 14.95 | |||
〃 | X | 110 | 2.2 | 15 | |||
TRAVIL IRON 115 | S | 118 | 2 | 15.15 | |||
〃 | X | 120 | 2 | 15.25 |
TRAVIL IRONの発売日・発売価格
TRAVIL IRONの発売日は、2023年7月20日です。発売価格は税込み14,300円(税抜き13,000円)となっています。