≫ ONOFF KURO 黒 ドライバー 2023の試打・評価・感想
ONOFF KUROドライバーの2023年モデルと2021年モデル。
この注目の新・旧ドライバーについて、違いを詳しく解説します。
目次
ONOFF KUROドライバー 2023年モデルと2021年モデル
▼左が2023、右が2021
ONOFFのシリーズはもともと赤色がアベレージゴルファー、黒色がアスリートゴルファーに分かれています。
これがはっきりとAKA、KUROと明示されたのは2015年で、その後、AKAシリーズは偶数年、シリーズは奇数年にリリースされています。
そのため当記事執筆時点でKUROの直近の2モデルは、2023年モデルと2021年モデルとなります。
ちなみに、XCBTと呼ばれるヘッド・グリップのウェイトを交換する調整機能は、2021年モデルで搭載されていて、2023年モデルにも引き続き採用されています。
ONOFF KUROドライバー 2023年モデルと2021年モデルの違い
”KURO”に拘った2023年モデル
▼左が2023、右が2021
まず外観的なところを取り上げると、2023年モデルと2021年モデルで形状面は似ているものの、カラー面は大きく変わりました。
2021年モデルではブライトイエローの大きなパーツが目を引くデザインで、それ以前はワインレッドがアクセントカラーとして穏やかに使われていたのとは大きく印象が変わりました(ちなみに、このカラーデザインは不評だったのかなと筆者は推測しています)。
それが故か、2023年モデルではブラックに拘ったカラーデザインになっています。
まず、ブライトイエローの部分はブラックになり、スクリューウェイトのパーツまでもブラックにするという徹底ぶりです。
▼グリップのウェイトまでもブラックに統一
一般に、ブラックは精悍で引き締まった印象を与え、ヘッドを小ぶりに見せる効果が有ります。その意味では、2023年モデルは上級者に好まれるデザインです。
寛容性が高いのは2023年モデル
▼左が2023、右が2021
パワートレンチと呼ばれるヘッドに溝を設けた構造は、2023年・2021年ともに採用されています。
左の2023年モデルでは、ソール前方のトゥ側に3本集められていて、「たわみ」と「復元」の作用により、反発力が増しています。
これは、高初速が出やすいフェース面のエリアを広げる効果もあるため、打点がブレた際の飛距離ロスも出にくくなっています。
特に2021年モデルでは打点にシビア過ぎると感じられていた方は、2023年モデルの方が救われる場面が増えそうです。
球が上がりやすいのは2023年モデル、低スピンが際立つのは2021年モデル
ONOFF KUROドライバーは、アスリートゴルファー向けのモデルのため、低スピンで強い弾道が特徴のドライバーです。
2021年モデルは特に低スピンの強い球が出やすく、上級者から高い評価を得ていました。そのため、普段は9.5°を使う方でも10.5°を選択されている方が少なくなかったようです。
一方、2023年モデルの方は、比較するとスピンが入りやすく、その分、弾道に揚力が得られるため球が上がりやすくなっています。
ロフトを選択される際は、2023年モデルは普段通り、2021年モデルは大きい方から検討されることをオススメします。
なお、どちらのモデルにも可変スリーブが搭載されていますので、9.5°は8.5~10.5°、10.5°は9.5~11.5°の範囲で調整が可能です。
つかまりが良いのは2023年モデル、操作性が高いのは2021年モデル
ここまで特徴を並べて来ると、オートマチックよりなのは2023年モデル、ピーキーなのは2021年モデルといった印象を持たれている方が多いと思います。
勿論、KUROはアスリート向けモデルでプロの意見も取り入れられて開発されていますので、大きな違いがあるわけではありませんが、敢えて違いを表現すると、大まかには上述のような表現になります。
▼2023年モデルの試打
球の上がりやすさ、寛容性に加えて、つかまりについても2023年モデルの方が強めです。
一方、操作性に関しては2021年モデルの方が高く、ヘッドを差し出したなりの弾道が出やすくなっています。
別の言い方をすれば、ミスにも反応しやすくなりますので、操作性と寛容性は相反しやすい性質です。
▼2021年モデルの試打
なお、つかまりや操作性、寛容性は、重心位置により左右されまして、KUROの2023年モデル・2021年モデルには、XCBTと呼ばれるウェイトによる重心調整機能が搭載されています(次の章で解説)。
XCBTはどちらにも搭載!ただし、ウェイト重量の違いには注意
▼ソールに3つ、グリップに1つの入替可能ウェイト
2021年モデル・2023年モデルともに、XCBT(クロスバランステクノロジー)と呼ばれるウェイトによる重心調整機能が採用されています。
ウェイト調整機能は他メーカーでも広く採用されていますが、XCBTが異なるのはグリップエンドにまで共通のウェイトが搭載されている点です。
ソールに3つ、グリップに1つウェイトがあり、しかもこのウェイト重量は全てことなっていますので、ローテーションさせることで合計で24通り(4×3×2)ものカスタマイズが可能です。
特にグリップエンドのウェイトは、クラブバランスに直結しますので、ヘッドの重量感を変えることができます。
▼ウェイト重量の違い
モデル | ソールウェイト | グリップウェイト |
---|---|---|
2021年 | 2g、4g、6g | 7g |
2023年 | 2g、3g、5g | 7g |
なお、ウェイトの個数、装着箇所は同じですが、重量には違いがあります。
ソールウェイトは、2021年モデルの方は2g刻みとピッチが大きいため、ウェイト入替による弾道・クラブバランスの調整効果が出やすくなっています。
専用レンチは2023年モデルでオプション扱いに
▼専用トルクレンチ
前述のXCBTを使いこなすには、ウェイトの脱着が必要になります。
その際に、ソール側はヘッド専用トルクレンチ、グリップ側はグリップエンド専用トルクレンチがあり、これらを使ってウェイトの脱着を行います。
トルクレンチは、2021年モデルでは付属していましたが、2023年モデルには付属しておらず、オプション扱いに変更されています。
ウェイトローテーションを行いたい方で、トルクレンチをお持ちでない場合、購入される等により入手が必要です。
また、2021年モデルの方を中古クラブで購入される場合、トルクレンチの付属有無も確認されることをオススメします。
価格の違い
発売価格を比べると、2021年モデルは80,300円(税込み)でしたが、2023年モデルは85,800円(税込み)となっています。
税抜きで5,000円、税込みで5,500の値上がりとなっていますが、2022年からの世界的な物価高と円安を考えれば、値上がり幅は相応かもしれません。
ただ、専用トルクレンチが付属からオプション扱いに変更されていますので、その分の4,400円(税込み)を加味すると、実質的には9,900円でほぼ1万円の値上がりとなります。
ONOFF KUROドライバー 2023年モデルと2021年モデルのスペックの違い
モデル | 2023年 | 2021年 |
---|---|---|
ロフト角 | 9.5° / 10.5° | 9.5° / 10.5° |
ライ角 | 57° | 57° |
ヘッド体積 | 460cc | 460cc |
長さ | 45.5″ | 45.5″ |
クラブ重量 | 304g | 302g |
フェース角 | -1° / -0.5° | -0.5° / ±0° |
ロフト角・ライ角・長さ・ヘッド体積は同じスペックですが、フェース角に違いがあります。
ONOFF KUROドライバーは、ロフト角によりフェース角が異なっていますが、9.5°・10.5°のどちらのロフトでも2023年モデルの方が0.5°マイナスとなっています。
ONOFF KUROドライバー 2023年モデルと2021年モデルの試打・評価
ONOFF KUROドライバー 2023年モデル、2021年モデルの試打・評価については、それぞれ詳しくまとめてありますので、リンクを載せておきます。
▼2023年モデル
▼2021年モデル