グローブライドから発売のONOFF KUROアイアン 2026について、製品の特徴、試打した感想・評価を取り上げます。
ONOFF KUROアイアン 2026の特徴
特徴① 「次世代型マッスル」とは!?
ONOFF KUROアイアンは、アベレージ向けのAKAとは対極に位置するアスリート志向のモデルです。
その系譜を辿れば、2017年は片山晋呉プロ監修のツアーキャビティでしたが、2019年からは中空構造を採用しています。
初期の頃の中空は、膨らみ感がそのまま出ていましたが、リニューアルを重ねるたびにシャープになっていて、中空4代目となる2026年モデルは、遂にメーカーが「次世代型マッスル」と言い切ってしまうほどシャープになっています。
さてここで気になるのは、「次世代型マッスル」の意味するところです。メーカーが説明しているのは、以下の3点。
- ブレードが1mm短く0.4mm薄い ─ さらに小顔
- リーディング・トレーリングエッジの削ぎ落とし ─ すっきりした形状
- 制振材をフェース全体に、特に下部に厚く ─ 優れた打感
つまり、「中空構造の寛容性がありつつ、マッスルバックのようなシャープさと打感を両立」しています。要するにP790やAPEXのような近年のハイテク中空アイアンと同義といって良いでしょう。
打感に関しては、前作2024でも高評価でしたが、今作ではさらにフェース広範に打感の良さが染み渡っていて、メーカーが「マッスル」と言い切るのも、納得の完成度です。
▼前作2024年モデルの評価はこちらです

特徴② 「直進主義」なのに操れる!高さも飛距離も裏切らない!
ツアーアイアンとしてみると、ロフト角は7番で32°、PWが44°で、1~2°ストロングな仕様です。
少しだけ飛距離性能を持たせてあるわけですが、32°とは思えないぐらい、しっかりと高さが出せます。
前にも強く飛び、高さが出てとなると、止まるのかが気になるところだと思いますが、スピンもしかり入りますので、勿論、上級者がターゲットをデッドに狙いに行けます。
”直進主義”というキャッチコピーからすると、どこに当たっても真っ直ぐ飛んでしまいそう、つまり負の意味でのオートマチックさを想像させますが、弾道の操作性はしっかり備わっています。
構えた瞬間にまず目に入るのは、前作同様のきれいなストレートネックです。それに加えて、さらにシャープになったヘッド形状が、自在な弾道のコントロール性能の高さを感じさせます。
一見するとシビアで難しそうにも見えますが、打ってみると”中空ならではのやさしさ”が備わっていて印象が変わります。見た目はツアー仕様、実際の対象ゴルファーは中~上級者です。
特徴③ 「ターンウェイト」が発明的!アイアンもカチャカチャの時代が到来!
こちらは、2024年モデル(左)と2026年モデル(右)のバックフェースを比較したものです。
中空構造が採用された2代目(2022年)から、バックフェースにはウェイトが搭載されていて、このギミックは3代目(2024年)、そして最新の4代目(2026年)にも受け継がれています。
見た目は非常に似ていますが、2026年モデルにはこれまでにない新機能「ターンウェイト」が搭載されています。
この「ターンウェイト」は、平行四辺形のパーツで構成されていて、左右で重量差があるのが特徴です。パーツを回転させて左右を入れ替えることで、重心距離を切り替えることができます。
タイトリストの917 D3ドライバーにも、左右で重量差がある棒状パーツがありましたが、それと原理は同じですね。
- デフォルトでは重たい側(ツードットマークの方)がトゥ側にあり、左右慣性モーメントを高めた設定になっています。
- 反対に重たい側(ツードットマークの方)をネック側に回すと、重心がヒール寄りになって重心距離が短くなります。この設定ではヘッドが返りやすくなり、つかまり性能や操作性が向上します。
このウェイトパーツは画期的で、アイアンにも「カチャカチャ」の時代が到来したことを予感させます。
ONOFF KUROアイアン 2026の試打・評価
- 縦も横もブレが小さい
- スピンバランスが良い
- 5番アイアンまで使える(ロングアイアンがしっかり使える)
- よりシャープになったデザイン
- 打感が良い
ONOFF KUROアイアン 2026のスペック
クラブスペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ | FP | バンス角 |
---|---|---|---|---|---|
4番 | 22° | 60° | 38.75″ | 4mm | 2.5° |
5番 | 25° | 60.5° | 38.25″ | 4mm | 3° |
6番 | 28° | 61° | 37.75″ | 4mm | 3.5° |
7番 | 32° | 61.5° | 37.25″ | 4.1mm | 4° |
8番 | 36° | 62° | 36.75″ | 4.2mm | 4.5° |
9番 | 40° | 62.5° | 36.25″ | 4.2mm | 5° |
PW | 44° | 63° | 35.75″ | 4.3mm | 6.5° |
シャフトスペック
シャフト | 硬さ | 重量 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|
N.S.PRO 950GH neo | S | 97g | 1.7 | 中 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR110 | S | 102g | 1.6 | 元 |
ONOFF KUROアイアン 2026の発売日・発売価格
ONOFF KUROアイアン 2026の発売日は、2025年9月19日です。発売価格はセット、単品でシャフトにより以下の通りとなっています。
シャフト | 5Iセット (6~9,PW) |
単品 (4,5) |
---|---|---|
N.S.PRO 950GH neo | 137,500円 | 27,500円 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR110 | 137,500円 | 27,500円 |
REPULSION KICK:ST90/ST105 | 143,000円 | 28,600円 |
SHINARI:i65/i80 | 165,000円 | 33,000円 |

