ダンロップの2026年新作ドライバーとして注目される「XXIO 14」と「XXIO 14+」。
今作では従来の「X」が「+」に名称変更され、デザインやテクノロジーが統一化されたのが大きな特徴です。 ただし、スペック・弾道特性・シャフトには明確な違いがあり、対象ゴルファー像も分かれています。
本記事では、「XXIO 14」と「XXIO 14+」のスペックと特徴を比較し、どのような違いがあるか、どんな人に向いているかを解説します。
XXIO 14とXXIO 14+の位置づけ

※左からXXIO 14、XXIO 14+
ゼクシオシリーズは、2020年のゼクシオ11から、従来モデル(レギュラー)とX(旧Miyazaki)の2ラインナップで展開されてきました。
2026年も内容は同じですが、「X」の名称が「+」に変更されています。
| モデル | XXIO 14 | XXIO 14+ |
|---|---|---|
| タイプ | 軽量・高弾道・つかまり | 標準重量・ややつかまり・やや強弾道・やや操作性 |
| ロフト角 | 9.5/10.5/11.5° | 9/10.5° |
| 長さ | 46インチ | 45.75インチ |
| クラブ重量 | 281g(R) | 300g(S) |
| ターゲット層 | シニア・アベレージ | アベレージ~中級者 |
XXIO 14ドライバーの位置づけ
- 軽量・長尺設計で「高弾道」と「つかまり」を重視したモデル
- 281gの軽量クラブは楽に振れてミート率を高めやすく、高弾道で真っ直ぐ飛ばしたいゴルファーに最適
- 初搭載された可変スリーブにより、弾道カスタマイズも可能に
XXIO 14+ドライバーの位置づけ
- 従来の「X」モデルが「+」に改名された位置づけ
- 300gの標準重量、レギュラーモデルより0.25インチ短尺設計で、しっかり振り切れる強弾道が特徴
- シャフトはMiyazakiからSPEEDER NXに変更され、女子プロや男子アベレージ層が使いやすい
構えた瞬間に違いが見える|外観・形状の違い

※左からXXIO 14、XXIO 14+
XXIO 14は丸みを帯びた投影で、構えた際に安心感が強く、つかまりやすさと寛容性を感じられる形状です。直線的なトップラインも相まって、ターゲットに対して真っすぐ構えやすいのが特徴です。
一方、XXIO 14+は全体的にすっきりとしたシルエットで、特にヒール側がややほっそりしているため、レギュラーモデルよりもつかまりを抑えた印象があります。トゥ側の逃げ顔も加わり、レギュラーモデルよりしっかり振れる設計になっています。
- XXIO 14:直線的なトップラインで構えやすく、つかまりやすい安心感のある形状。
- XXIO 14+:トゥ側が逃げ顔で、つかまりを抑えた設計。やや操作性も備えている。
どちらもシャロー形状で低重心化されている点は共通ですが、XXIO 14は「やさしさとつかまり重視」、XXIO 14+は「ややつかまりを抑え、やや操作性を備え」ていて、同じ方向にいながら、対象ゴルファーを分けた設計となっています。
弾道の違い
| モデル | 高さ | つかまり | スピン量 | 打球音 |
|---|---|---|---|---|
| XXIO 14 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| XXIO 14+ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
XXIO 14:高弾道・高スピンでやさしさ重視
XXIO 14は軽量・長尺設計により、自然にボールが上がりやすく、スピン量もやや多めで、キャリーを伸ばしやすいのが特徴です。
つかまり性能も強く、スライスを抑えたいゴルファーが安心して使うことができます。
打球音も高めで爽快感があり、振り抜きの軽快さと合わせて「やさしく飛ばす」ことに特化したモデルです。
特にヘッドスピードが速くない方や、安定した高さを確保したい方に適しています。
XXIO 14+:強弾道・低スピンで飛距離を重視
XXIO 14+は、レギュラーモデルよりは重め・短めになっていますが、アベレージゴルファー向けとしては標準的な重量と長さになっています。
スピン量は抑えめで、風に負けない直進性のある球筋を打ちやすく、しっかり振り切れる強弾道が持ち味です。
つかまりの良さもありますが、レギュラーモデルは控えめなため、どスライサ―というよりは、少し右に弾道それる不安がある方に適しています。
打球音はやや落ち着いていて、フィーリング面でも「操作性」「強さ」を感じさせるモデルです。
対象ゴルファーとしては、アベレージゴルファーから中級者で、やさしさがベースにありつつも、強い球で飛ばしたい方、少しだけ弾道をコントロールして攻めたい方に適しています。
テクノロジーの違い
基本的には統一化が図られている

※左からXXIO 14、XXIO 14+
XXIO 14とXXIO 14+は、外観デザインが統一化されたことからも分かるように、搭載されている主要テクノロジーは統一化されていて、ほぼ同じです。
- VR-チタンフェース:反発性能を高め、ボール初速を向上させるフェース素材。
- New Activ Wing:ダウンスイング時の空力を制御し、フェースの戻りを安定させる技術。
- QTS(可変スリーブ):ロフト角やフェース角を調整でき、弾道カスタマイズが可能。
- サウンドリブ:心地よい打球音を生み出し、フィーリング面の満足度を高める。
これらは両モデルに共通して搭載されているため、「やさしさ」と「安定性」をベースにしたXXIOらしい性能はどちらでも備わっています。
違いは2点に集約される
①XXIO 14のみ「WEIGHT PLUS」を搭載
XXIO 14の「WEIGHT PLUS」は、クラブを軽く感じさせる工夫で、ゼクシオ11から採用されています。
一般的にカウンターバランス設計と呼ばれているものと同義で、グリップ側に重量を配置することにより、ヘッドが軽く感じられます。
- 余計な力を使わずに振れる
- スイング軌道が安定する
- ミート率を高めやすい
結果として、楽に振れて安定した弾道を打ちやすく、クラブに任せたいゴルファーにとって大きな安心材料になります。
②ホーゼル軽量化の手法が異なる
両モデルともホーゼル部分を軽量化していて、クラブ重量を抑える工夫がされています。XXIO 14はショートホーゼル、XXIO 14+は中空ホーゼルと手法は異なりますが、軽量化効果は同じ2gです。
- XXIO 14は「ショートホーゼル」で軽量化
- XXIO 14+は「中空ホーゼル」で軽量化
打感・打音などのフィーリングへの影響、ショートホーゼルによる構えた時のすっきり感などに違いはありますが、基本的には軽量化を目指したもののため、プレーヤーへの違いとしての影響は意識しなくても良いでしょう。
XXIO 14 vs XXIO 14+|どちらを選ぶべきか?
XXIO 14ドライバー|軽量・高弾道・やさしさを求める方向け
XXIO 14はシリーズらしい“やさしさ”をさらに強調したモデルです。クラブ重量が軽く、長尺設計によって自然にボールが上がりやすく、高弾道を打ちやすいのが特徴です。
つかまり性能も高く、スライスを抑えたいゴルファーに安心感を与えます。さらに、フェース下部でもボールを拾いやすい設計で、ミート率を高めやすい点も魅力です。
打球音は澄み切った金属音で爽快感があり、振り抜きの軽快さと合わせて「楽に振ってやさしく飛ばす」ことに特化した仕上がりになっています。初めてXXIOを使う方や、スイングに不安がある方にも扱いやすいモデルです。
XXIO 14+|しっかり感・強弾道・直進性を求める方向け
XXIO 14+は、従来の「X」モデルを継承しつつ、標準重量とやや短尺設計でクラブのしっかり感を重視したモデルです。軽すぎないため、振り切ったときの安定感があり、強い弾道を打ちやすいのが特徴です。
つかまりはレギュラーモデルよりやや抑えめですが、直進性を高める方向に調整されていて、アベレージから中級者まで幅広くフィットします。風に負けない球筋を求めるゴルファーに適しています。
シャフトにはSPEEDER NXが採用され、女子プロや男子アベレージ層にも扱いやすい仕様となりました。結果として「やさしさ」と「強さ」のバランスを取りながら、より幅広いゴルファーが安心して選べるモデルに仕上がっています。
まとめ
XXIO 14とXXIO 14+は、最新テクノロジーを共有しながらも、クラブの性格、そして、対象ゴルファーもはっきり分かれています。
<XXIO 14>
- 軽量設計と高弾道性能
- 強いつかまりによる“やさしさ”が魅力
- 軽いクラブで楽に振りたい方にフィット
<XXIO 14+>
- 標準重量と長さ
- 直進性と強弾道を打ちやすいモデル
- アベレージから中級者まで幅広くフィット
両モデルとも「やさしさ」「つかまり」がありますが、その特徴に強弱がつけられています。重さ・長さもそれに合わせて設計を変えていますので、自分のスイング、求める弾道に合わせて選びやすくなっています。



