スリクソンの2020年のZシリーズ、ZX5アイアンとZX7アイアンについて、最新情報を取り上げます。
日本でも公式発表が ありましたので、テクノロジーやスペックなど、実際のデータを交えて紹介します。
≫ スリクソン ZX5・ZX7ドライバーの最新情報まとめ
スリクソンの2020年モデルは「ZX」
アイアンは、ZX5・ZX7の2種類
スリクソンの2020年モデルのアイアンは、ZX5アイアンとZX7アイアンの2種類です。
Zシリーズの初期の頃は、5、7、9の3種類のヘッドが発売されていて、キャビティ、ハーフキャビティ、マッスルバックの3形状から選ぶことができましたが、ここ数年は5と7の2種類で、マッスルバックは同じラインとしては発売されていません。
今回のZXでも、5と7の2種類となっていて、マッスルバックはありません。
▼ZXアイアンの公式動画
シリーズ名が「ZX」に改称
スリクソンのゴルフクラブは、2012年から「Z」シリーズが発売されてきましが、2020年モデルは「ZX」に名称が変わっています。
「Z」が終了したわけではなく、これまでの「Z」シリーズから「ZX」に改称されています。
シリーズは続いているということになりますので、Z585アイアンの後継がZX5アイアン、Z785アイアンの後継がZX7アイアンということになります。
ZXシリーズは、ドライバーからアイアンまである
ZXシリーズのラインナップは、これまでと同じく、ドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッド、ユーティリティ、アイアンが揃っています。
ドライバーとアイアンのみ、5・7のモデルに分かれていて、これも前作のZ85シリーズと同様のラインナップです。
ドライバー | ZX5ドライバー |
ZX7ドライバー | |
フェアウェイウッド | ZXフェアウェイウッド |
ハイブリッド | ZXハイブリッド |
ユーティリティ | ZXユーティリティアイアン |
アイアン | ZX5アイアン |
ZX7アイアン |
ZX5アイアン・ZX7アイアンの発売日・発売価格
ZX5アイアン、ZX7アイアンの発売日は、2020年10月17日です。
発売価格はシャフトやセット内容により以下の通りとなっています。
<ZX5アイアンの発売価格>
シャフト | 6本セット(5~9) | 1本(4、AW、SW) |
---|---|---|
Diamana ZX for IRON | 120,000円 | 20,000円 |
N.S.PRO 950GH DST | 108,000円 | 18,000円 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 DST | 114,000円 | 19,000円 |
<ZX7アイアンの発売価格>
シャフト | 6本セット(5~9) | 1本(3、4、AW、SW) |
---|---|---|
ダイナミックゴールド DST | 108,000円 | 18,000円 |
N.S.PRO 950GH DST | 108,000円 | 18,000円 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 | 114,000円 | 19,000円 |
ZX5・ZX7アイアンの試打・評価
- ZX5とZX7は形状が似ているが、ZX5の方はソールが厚め。
- ZX5は、大きめのヘッドの割にグースがなくストーレとネック。男子プロでやさしいクラブをつかいたい人、シニアプロ、女子プロに良い。ヘッドスピードは43~46m/sぐらいで距離をコントロールしたい人向け。
- ZX7は、キャビティー形状だが、マッスルバックのような分厚い手応え。上級者向けでクラブが助けてくれる感じはない。操作性を求める方、自分で球を操れる人向け。ヘッドスピードは45m/s以上は欲しい。
ZX5アイアンの特徴
こちらがZX5アイアンです。前作に当たるZ585アイアンと同様、ポケットキャビティ形状が採用されています。
≫ ZX5アイアンの試打・評価・感想
フェースが大きく撓み、ボールスピードをアップ
フェースの中央は、打点分布に合わせた最適肉厚分布になっています。そして、周辺部は前作よりも拡大したスピードグルーブ(溝)が施されています。
これにより、フェースが大きく撓み、ボールスピードをアップし、高い飛距離性能を発揮してくれます
マルチピース構造
ZX5アイアンは、マルチピース構造が採用されています。
ロングアイアンとミドルアイアン(~7番)では、トゥ側に高比重金属のタングステンが搭載されています。
アイアンは重量がヒール側に偏る傾向がありますが、トゥ側に重量配分することでMOIが高められ、ミスへの許容性がアップし弾道が安定しやすくなっています。
軟鉄鍛造ボディーによりソフトな打感を実現
マルチピース構造のボディーは、S20Cを用いた軟鉄鍛造となっていますので、インパクト時の振動を吸収してくれます。
ポケットキャビティーアイアンでは珍しく、ソフトな感触が実現されています。
グースがあり、ブレードやや厚め
ネック形状はグースが少しありますので、ボールのつかまりをややアシストした形状になっています。
スリクソンの「5」のアイアンは、アベレージゴルファーからセミアスリートに使われていまして、アスリートブランドとは言え、やさしさも程よく備わっています。
ZX5アイアンのスペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | バンス角[前] | バンス角[後] | FP | 長さ |
---|---|---|---|---|---|---|
4 | 22 | 60.5 | 12 | -8 | 2.8 | 38.5 |
5 | 24 | 61 | 13 | -6 | 3 | 38 |
6 | 27 | 61.5 | 14 | -6 | 3.2 | 37.5 |
7 | 31 | 62 | 15 | -5 | 3.5 | 37 |
8 | 35 | 62.5 | 16 | -5 | 3.8 | 36.5 |
9 | 39 | 63 | 17 | -3 | 4.1 | 36 |
PW | 44 | 63.5 | 18 | -3 | 4.4 | 35.5 |
AW | 50 | 63.5 | 18 | -2 | 4.9 | 35.5 |
SW | 56 | 63.5 | 9.5 | 9.5 | 5.3 | 35.5 |
7番のロフト角は前作と同じ31°です。同じダンロップのゼクシオ11アイアンは28°、ゼクシオX(エックス)アイアンは29°ですので、ZX5アイアンは球の上がりやすさも備えていて、アイアンらしいボールをしっかり打ち出せます。
ロフト角やクラブ長さが変わらないため、同シリーズ間の移行がとてもしやすいのもスリクソン、ダンロップの特徴です。

ZX7アイアンの特徴
こちらがZX7アイアンです。前作にあたるZ785アイアンと外観はとても似ていて、バックフェースの打点部が肉厚化されていて、特徴のあるキャビティー形状が採用されています。
≫ ZX7アイアンの試打・評価・感想
ツアーキャビティーデザイン
ZX7アイアンは、ターゲットユーザーの打点が集まるエリアが肉厚になっていてます。
キャビティーバックにこの肉厚設計が加わったツアーキャビティーデザインが採用されることで、オフセンターヒット時でも打感が柔らかく、優れた操作性を提供してくれます。フィーリングを重視する中・上級者に適しています。
トゥ側にはタングステンを搭載
ZX5アイアンと同様に、今流行りのトゥ側へのタングステン搭載がZX7アイアンでも採用されています。
これにより、左右の慣性モーメントがアップしますので、オフセンターヒット時でもスピンやボールスピードが安定しやすく、弾道も安定します。
中・上級者好みのネックとブレード
ネック形状は、ZX5アイアンと比べるとほぼストレートに見えます。数値でみると、FPの差は0.3~0.7mmとなっています。
ブレードもZX7アイアンの方が薄めになっていますので、インテンショナルなショットを求めるゴルファーに適した形状・外観となっています。
新・TOUR・V.T.SOLEを採用
ソールは前作に引き続いてV字型が採用されています。さらに、ZX7アイアンでは、トゥ側とヒール側に段差が付けられた新形状となっていて、インパクト時の抜けの良さがさらにアップしています。
これにより、シビアな環境でもショットの正確性・安定性が増し、優れた操作性を発揮しやすくなっています。
ZX7アイアンのスペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | バンス角[前] | バンス角[後] | FP | 長さ① | 長さ② |
---|---|---|---|---|---|---|---|
3 | 20 | 60 | 19 | -4.5 | 3.1 | 38.75 | 39 |
4 | 22 | 60.5 | 19 | -4.5 | 3.3 | 38.25 | 38.5 |
5 | 25 | 61 | 19 | -4 | 3.4 | 37.75 | 38 |
6 | 28 | 61.5 | 19 | -4 | 3.6 | 37.25 | 37.5 |
7 | 32 | 62 | 19 | -3.5 | 3.9 | 36.75 | 37 |
8 | 36 | 62.5 | 19 | -3.5 | 4.4 | 36.25 | 36.5 |
9 | 41 | 63 | 20 | -3 | 4.8 | 35.75 | 36 |
PW | 46 | 63.5 | 20 | -3 | 5 | 35.25 | 35.5 |
AW | 51 | 63.5 | 20 | -2 | 5.4 | 35.25 | 35.5 |
SW | 57 | 63.5 | 26 | -1 | 6 | 35.25 | 35.5 |
長さ①は、ダイナミックゴールド DST、または、N.S.PRO MODUS3 TOUR 120、長さ②は、N.S.PRO 950GH DSTです。

ZXアイアンのまとめ
スリクソンのZX5・ZX7アイアンについて、最新情報を取り上げました。
2020年8月のBMW選手権では、松山英樹プロがZX7アイアンを使っていたのではないか?という情報も出ています。
同選手権では初日に首位、そして、最終日まで優勝争いに食い込みむ活躍を見せ、スリクソンの2020年モデルへの注目も高まっています。



