≫ SIM2・SIM2 MAX・SIM2 MAX-Dドライバーの最新情報まとめ【2021年】
テーラーメイドの2021年モデルである「SIM2」は、ドライバーが3種類あります。
この3種類のドライバーの違いについて、形状・特徴を比較して解説します。
SIM2ドライバー、SIM2 MAXドライバー、SIM2 MAX-Dドライバーは3種類
SIM2シリーズのドライバーは、前年同様、3種類に分かれています。
左から低スピンのSIM2ドライバー、慣性モーメントが大きいSIM2 MAXドライバー、さらにドロー仕様のSIM2 MAX-Dドライバーです。
- SIM2ドライバー:低スピン+更なる寛容性
- SIM2 MAXドライバー:寛容性+高弾道
- SIM2 MAX-Dドライバー:寛容性+高弾道+ドローバイアス
それでは、形状・特徴の違いを比較しながら見ていきましょう。
SIM2ドライバー、SIM2 MAXドライバー、SIM2 MAX-Dドライバーの形状の違い
クラウン形状の違い
こちらはクラウンの映像を並べたものです。
左のSIM2ドライバーから右のSIM2 MAX-Dドライバーになるにつれ、奥行きが深くなっているように見えます。
左のSIM2ドライバーは低スピンが特徴となっていますので、ヘッド後方が深すぎず、重心を浅くしてギア効果によるバックスピンの相殺量を高め、低スピンで強い弾道が生み出されます。
形状面では、右にあるSIM2 MAX-Dドライバーは最深部がヒール寄りになっていて、ヘッド全体が丸型に近い形状になっています。
重心距離を短くすることでヘッドが自然に返る働き、そして、ヘッドの返しやすさが強まりますので、右へのミスが出にくくなります。
また、最もシャープで洋ナシ型に近いのは、左側のSIM2ドライバーです。この形状のヘッドは、トラディショナルで操作性が高く、上級者に好まれます。
ここがポイント!
- SIM2ドライバーは、低スピンで操作性が高い。
- SIM2 MAX-Dはミスに強く、スライスが抑えられる。
イナーシャ・ジェネレータの違い
SIMの象徴的なテクノロジーであるイナーシャ・ジェネレータは、SIM2の全機種に搭載されていますが、よく見ると設置場所に違いがあります。
左2つのSIM2ドライバーとSIM2 MAXドライバーは、ヘッドの一番奥深いところにイナーシャ・ジェネレータの最後部がほぼソールセンターにあり、ニュートラルな重心配置となっています。
それに対して、SIM2 MAX-Dドライバーは、イナーシャ・ジェネレータ全体がヒール寄りに設置されています。この設計は、SIMグローレでも同様の配置になっていて、イナーシャ・ジェネレータ自体がドローバイアスになっています。
最後部にはウェイトが搭載されていますので、イナーシャ・ジェネレータがヒール寄りにあることで、SIM2 MAX-Dドライバーはよりボールのつかまりが良くなるよう設計されています。
ウェイト配置の違い
従来までのMシリーズ・SIMシリーズでは、アスリート向けモデルにスライダー式のウェイト調整機能が搭載されていました。しかし、今回のSIM2シリーズでは搭載されていません。
代わりに、ソールの前方に固定式のウェイトが1つ装着されています。
- SIM2ドライバー:ほぼセンター
- SIM2 MAXドライバー:ややヒール寄り
- SIM2 MAX-Dドライバー:極端にヒール寄り
まず、全機種でソール前方にウェイトがありますので、低スピン性能を高めた意図が伝わってきます。
そして、SIM2、SIM2 MAX、SIM2 MAX-Dと言う順にヒール寄りに移動していますので、ボールのつかまりを変えていることが分かります。
従来のテーラーメイドのドライバーは、基本的にフェードバイアスのため、ニュートラルのモデルが実質ややフェード、ドローバイアスモデルが実質ニュートラルと言われていました。
しかし、今回のSIM2シリーズは思い切ったドロー設定となっていますので、SIM2 MA-Dドライバーは前作のSIM MAX-Dドライバーよりも、球のつかまりがよくなっています。
MシリーズやSIMシリーズのドローモデルを使っていて、つかまりが弱いと感じられていた方は、SIM2 MAX-Dドライバーにすることで、つかまりが大きく改善される可能性があります。
SIM2ドライバー、SIM2 MAXドライバー、SIM2 MAX-Dドライバーの特徴の違い
重心と慣性モーメントの違い
▼重心高と慣性モーメント
上図はテーラーメイドの製品発表会の中で紹介されたもので、これまでのドライバーのスピン量と寛容性がマッピングされています。
基本的にスピン量を少なくすると寛容性は下がり、逆に寛容性を上げるとスピン量は増えます。
つまり、スピン量と寛容性はトレードオフの関係にありますが、ヘッド全体の軽量化、前後ウェイトの搭載などにより、SIM2ドライバーとSIM2 MAXドライバーでは、スピン量を抑えつつ、慣性モーメントを大きくすることに成功しています。
SIM2 MAX-Dドライバーについては、高弾道が特徴のモデルですので、スピン量は逆に増やして揚力が得られるようにし、慣性モーメントを従来モデルよりも大きくしています。
ここがポイント!
- SIM2ドライバー、SIM2 MAXドライバーは、前作よりもスピン量が抑えられ、ミスに強い。
- SIM2 MAX-Dドライバーは、大幅にミスに強くなり、より高弾道に。
スペックの違い
モデル | SIM2 | SIM2 MAX | SIM2 MAX-D |
---|---|---|---|
ヘッド体積 | 460cc | 460cc | 460cc |
ヘッド重量(SR) | 308g | 297g | 296g |
ロフト角 | 9、10.5° | 9、10.5、12° | 9、10.5、12° |
フェースサイズ | 中 | SIM2より8%大 | SIM2より18%大 |
ドローバイアス | - | - | ○ |
打ち出し | 低 | 中 | 高 |
後方ウェイト | 16g | 24g | 22g |
前方ウェイト | ほぼセンター | ややヒール寄り | ヒール寄り |
USテーラーメイドの方では、SIM2シリーズの比較が公式サイトで詳しく紹介されています。
注目したいのはフェースサイズについてです。SIM2 MAXは SIM2よりも8%大きく、SIM2 MAX-Dは、SIM2よりも18%大きくなっています。
ヘッドサイズはどれも460ccになっていますので、SIM2 MAXドライバー、SIM2 MAX-Dドライバーは、より大きなフェース面で楽に捉えやすくなっています。
後方ウェイトについては、重量が16g、24g、22gとなっていて、SIM2ドライバーの後方ウェイトが軽めとなっています。
SIM2ドライバーは、ヘッドの前側に重心を持たせることで、より低スピン性能を高め、低く強い弾道が出やすくなっています。
まとめ
テーラーメイドの2021年の新シリーズ「SIM2」のドライバーについて、形状、スペックの両面から違いを比較しました。
基本的には、3機種とも前年のSIMと同様の特徴を持っていますので、移行される方は同じタイプのものを検討されると良いと思います。
特に、SIM2 MAX-Dドライバーは大きく寛容性がアップして、ドローバイアスも強まっています。よりやさしいドライバーを使いたい方におすすめです。


