SIM2フェアウェイウッドに搭載されているロフト角・ライ角の調整機能(可変スリーブ)について取り上げます。
目次
ロフト角・ライ角の調整機能
SIM2シリーズのフェアウェイウッドは、SIM2フェアウェイウッド、SIM2 MAXフェアウェイウッド、SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドの3種類あります。
ネック部分にロフト角調整機能が搭載されているのは、アスリート向けモデルのSIM2フェアウェイウッドのみです。
SIM2 MAX・SIM2 MAX-Dフェアウェイウッドの2種にはロフト角調整機能は搭載されておらず、シンプルなペンシルネックとなっています。
調整機能があるSIM2フェアウェイウッドは、ヘッドからシャフトを取り外すことができ、シャフトを挿入する向きを変えることで、ロフト角・ライ角・フェース角を切り替えることができます。
可変スリーブにより12通りの設定に変更できる
SIM2フェアウェイウッドは、ヘッドからシャフトを取り外すことができます。
そして、シャフトを挿入する向きを変えることで、ロフト角・ライ角を変更することができ、弾道の高さ、球のつかまりなどを変えることができます。
ロフト角は±2°、ライ角は+4°、フェース角は±4°の調節が最大可能となっています。
なお、テーラーメイドの調整機能は、ロフト角・ライ角・フェース角の組み合わせが予め12通り決められていますので、その中から好みの設定を選ぶ形となります。
そのため、キャロウェイやタイトリストのように、ロフト角・ライ角を独立的に変更することはできません。具体的に言えば、ライ角とフェース角は変えずに、ロフト角だけを変えるという調整値の自由な組み合わせは行えません。
ロフト角・ライ角の調整方法
SIMフェアウェイウッドでのロフト角・ライ角の調整方法について、手順を解説します。
- ソール側のネック付近にあるポートから、専用レンチを挿し込み、ヘッドとシャフトを固定しているスクリューを緩めます。
- ヘッドからスリーブ付きシャフトを取り外し、調整したいセッティングの向きにスリーブをヘッドのホーゼルに刺し直します。
- 最後に、取り外した際と同じポートから、専用レンチでスクリューを締め付け、ヘッドとシャフトを固定します。この際、「カチッ」という音がするまでしっかり締め付けます。
スクリューを緩めたり締め付けたりする際に、専用のトルクレンチが必要となります。トルクレンチはドライバーには購入時に付属していますが、フェアウェイウッドには付属していません。
調整機能を使われる方は、テーラーメイドの公式サイトなどでトルクレンチを調達する必用があります。
12ポジションのロフト角・ライ角の設定値
スリーブ 表記 |
ロフト角 | ライ角 | スピン量 |
---|---|---|---|
UPRT | ±0 | 4 | ±0 |
| | -0.75 | 3.5 | -150 |
| | -1.5 | 2.75 | -300 |
LOWER | -2 | 2 | -400 |
| | -1.5 | 1.25 | -300 |
| | -0.75 | 0.5 | -150 |
STD | ±0 | ±0 | ±0 |
| | 0.75 | 0.5 | 150 |
| | 1.5 | 1.25 | 300 |
HIGHER | 2 | 2 | 400 |
| | 1.5 | 2.75 | 300 |
| | 0.75 | 3.5 | 150 |
テーラーメイドのロフト角の調整方法を詳しく解説した動画
テーラーメイドの可変スリーブの調整方法と設定の注意点について、上記の動画にて丁寧に解説されています。登場するクラブはM4ドライバーですが、同じメーカーの12ポジションのスリーブです。
ローやアップライトに変更して、弾道がどう変わるかも測定結果の数値で解説されています。
可変スリーブはロフト角を購入後に変えられることから、メリットしかないように思われる方もいます。が、実は、いくつかのデメリットと注意点があります。
例えば、ロフト角はデフォルトで9°と10.5°がありますが、どちらも9.75°に設定した場合、フェース角が変わってきます。9°の方は1.5°クローズになり、10.5°の方は1.5°オープンになりますので、弾道が同じにはなりません。
ロフト角の変更に合わせてライ角も変わりますので、調整機能付きモデルを初めて購入される方は、12種の調整内容を予め確認しておくと良いでしょう。
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