コブラのダークスピード MAXドライバーについて、抑えておきたい4つのポイント、試打・評価を取り上げます。
AEROJET MAXとの違いも交えながら解説しますので、ダークスピード MAXドライバーの特徴や位置付けが分かる内容となっています。
ダークスピード MAXドライバーの特徴
ポイント① 弾道は高弾道+ほんのりつかまる、ややアスリートライク
DARKSPEEDは代々のコブラのドライバーと同じく3種類のラインナップとなっています。
今回は何故かネーミングがややこしくなっていて、通常、ドローを意味する「X」と「MAX」の両方のモデルがあります。
- DARKSPEED LSドライバー
- DARKSPEED Xドライバー
- DARKSPEED MAXドライバー
DARKSPEEDでは、「X」がスタンダードモデルで、「MAX」が高MOI+ドローモデルです。

ドローバイアスを求めている方は、間違って「X」を選択しないように注意してください。
さて、DARKSPEED MAXドライバーの弾道ですが、簡単に言うとやや高弾道・やや低スピン・うっすらドローです。
ヘッド形状だけみれば、かなりヒール寄りがふっくらしていて、思い切りつかまりそうなフォルムをしていますが、スライスが治るようなドローバイアスではありません。
さすがにアスリート志向の強いコブラのドローモデルだけあって、すこし粘ってくれるかな程度のドローバイアスです。
と言うことで、スライスが出やすい方は、パラダイム Ai SMOKE MAX Dドライバー、G430 SFTドライバーなど、他メーカーのドローバイアスのドライバーを検討することをオススメします。

球は上がりやすいですが、「MAX」という名前にしては低スピン感があります。
そのため、基本的にはヘッドスピードがある程度は求められるクラブです。40m/s前後の方は、デフォルトスペックかカチャカチャでロフトを付けた方が良いと思います。
ポイント② つかまえたい人はスピーダー、叩きたい人はツアーAD
ドライバーの製品評価や解説では純正シャフトにフォーカスされることは少ないですが、コブラはスピーダーとツアーADの2種類あるところが大きな魅力の一つです。
シャフト | 硬さ | 長さ | 重量 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|---|
SPEEDER NX for COBRA |
R | 45.75 | 50 | 5.8 | 先中 |
SR | 45.75 | 52.5 | 5.6 | 先中 | |
S | 45.75 | 54.5 | 5.4 | 先中 | |
ツアーAD for COBRA |
SR | 45.25 | 58 | 4.7 | 中 |
S | 45.25 | 60 | 4.7 | 中 |
スピーダーはNXのコブラ仕様のものが用意されていて、45.75インチ・50gクラス・先中調子で、以下のタイプのゴルファーに適しています。
- 力まずスイングする方
- 右へのミスを消したい方
- 球を上げたい方
ツアーADは、45.25インチ(短尺)・60gクラス・中調子で、以下のタイプのゴルファーに適しています。
- スイングスピードがやや速めで、しっかり叩きたい方
- つかまり過ぎない方が良い方
- 強い弾道を求める方
ポイント③ 弾道のカスタマイズ性能が高い!
前作のAEROJET MAXドライバーに引き続いて、ウェイトは後方とヒールに搭載されています。
ウェイトは前後で同じ形状のものが採用されていて、専用のトルクレンチを用いて入れ替えることができ、重心位置を切り替えることができます(レンチは付属しています)。
デフォルトでは後方が8g、ヒールが3gとなっていますので、入れ替えるとつかまりが良くなりますが、重心位置は浅くなりますので寛容性と低スピン量は下がります。
設定 | -1.5° | -1° | -1° DRAW | STD | STD DRAW | +1° | +1° DRAW | +1.5° |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロフト角 | -1.5° | -1° | -1° | ±0° | ±0° | +1° | +1° | +1.5° |
ライ角 | +1.3° | +0.6° | +1.9° | ±0° | +2.6° | +0.6° | +1.9° | +1.3° |
これに加えて、可変スリーブも搭載されていますので、8種類のロフト・ライの調整が可能で、弾道を自分好みにカスタマイズしたい人に適しています。
ポイント④ AEROJET MAXドライバーとの違い
▼左がDARKSPEED MAX、右がAEROJET MAX
新作が出ると、やはり旧作との違いが気になる方も多いと思います。前作のドロータイプであるAEROJET MAXドライバーと比べると、注目したい点は2つあります。
打感の違い
ライ角の違い
▼ライ角の違い
ロフト角 | DARKSPEED MAX | AEROJET MAX |
---|---|---|
9.0° | 58.2° | 57.2° |
10.5° | 59.2° | 58.2° |
12.0° | 59.2° | 58.2° |
ロフト角・長さ・ヘッド体積などのスペックは変わりませんが、ライ角のみ変わりました。
コブラのドライバーは、ロフト角によりライ角を変えていますので、同じモデルでも固定ではなく、ロフトがついた10.5°と12.0°は1.0°アップライトになっています。
そして、前作のAEROJET MAXドライバーと比べると、全ロフト角で1.0°のアップライトになっています。
ヘッドはアップライトになるとトゥ側が持ち上がり、その結果フェースが少しだけ左を向くことになります。
フェースが被るような形になっていますので、構えた時に右への不安がある方は安心感がより得られます。
実際のつかまり度合いについては大きな違いがありませんが、構えた時の見え方はスイングにプラスにもマイナスにも影響しますので、この点は踏まえておきたい違いです。
ダークスピード MAXドライバーの試打・評価
ダークスピード MAXドライバーをトラックマンで計測試打・評価
ダークスピード MAXドライバーの試打クラブは、10.5°・SPEEDER NX FOR COBRA S、9.0°・TOUR AD FOR COBRA Sです。
- 球が上がりやすい。9.0°でも上がるので難しくない。
- 打感は柔らかい。前作のAEROJETより柔らかい。
- 構えてみるとフェースが左に向いているように見えるが、そこまでつかまらず良い塩梅。
- 強く左に巻く球が出るわけではないので、スライスに悩んでいる人が使うというより、それなりに球がつかまるが(ミスを)助けて欲しい人向け。
- 飛ぶというよい、曲がらないという感じ。意外とスピンが入って安定系・実践的。
- 純正SPEEDERシャフトはクセが無くて良い。
ゴルフライターがDARKSPEEDシリーズのドライバーを評価・解説
▼DARKSPEED MAXのところ(10:20)から再生
- AEROJETよりは寛容性が増しているが、低重心・低スピンの飛距離を強調した性能。
- 一番やさしいとされるMAXでも、そこまでやさしくはない。
- 他社のやさしいモデルよりアスリートっぽい。
- 高さは出るが、パラダイム Ai SMOKEなど他社ほどではない。わりと棒玉でロースピン。
ダークスピード 全ドライバー3機種を女子プロゴルファーが比較試打
試打者の西川みさとプロは、ヘッドスピードが35m/s前後ですので、スイングが遅めの方が参考になる試打評価です。
- MAXが普通よりも少し難しい。Xが他メーカーのLSっぽい。それより難しいのがLS。
- 前作と似ていて、ロースピン。
- 今作もハードで、勝手にヘッドが走るというよりパワーで行かないとつかまらない。
- フェース面が真っ直ぐで、構えた時に難しい感じがする。
ダークスピード MAXドライバーのスペック
クラブスペック
- ロフト角:9、10.5、12.0°
- ライ角:58.2、59.2、59.2°
- ヘッド体積:460cc
- 長さ:45.75インチ(SPEEDER)・45.25インチ(TOUR AD)
- ウェイト:ヒール3g、後方8g
シャフトスペック
シャフト | 硬さ | 長さ | 重量 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|---|
SPEEDER NX for COBRA |
R | 45.75 | 50 | 5.8 | 先中 |
SR | 45.75 | 52.5 | 5.6 | 先中 | |
S | 45.75 | 54.5 | 5.4 | 先中 | |
ツアーAD for COBRA |
SR | 45.25 | 58 | 4.7 | 中 |
S | 45.25 | 60 | 4.7 | 中 |
ダークスピード MAXドライバーの発売日・発売価格
ダークスピード MAXドライバーの発売日は、2024年3月9日です。発売価格は、86,900円(税込)です。
