Fujikuraから発売の「24 VENTUS BLUE」シャフトについて、抑えておきたい3つのポイント、試打・評価、スペック・発売情報などを詳しく取り上げます。
前作に当たる初代VENTUS BLUEとの違い、識者の評価なども取り上げていますので、24 VENTUS BLUEの特徴や位置付けが分かる内容となっています
24 VENTUS BLUEの特徴
ポイント① 24 VENTUS BLUEは、2代目 VENTUS BLUE
Fujikuraのウッド系シャフトは大きくSPEEDERとVENTUSがあり、VENTUSはしっかり系のシャフトとしてハードヒッターを中心に人気があります。
これまではノーマルなVENTUSとよりツアー仕様のVENTUS TRがありましたが、今回の24 VENTUS BLUEは、ノーマルなVENTUS BLUEの後継(2代目)です。
ちなみにタイプ分けを表すカラーは、BLACK、BLUE、REDの3種類あり、BLACKがハード、REDがソフト、BLUEが中間です。
ポイント② 前作よりも手元剛性は高く、インパクト時には安定
VENTUSシャフトの特徴とも言えるVeloCoreテクノロジーは、高弾性素材が更にアップグレードしていて(VeloCore Plus テクノロジー)、安定性とボールスピードが向上しています。
上図のEI分布からも分かるように、初代VENTUS BLUEと比較すると手元剛性が増しています。ワッグルした感じとしては、BLUEの程よいしなり感は同じ様にありつつ、24 VENTUS BLUEの方が全体的に剛性感が感じられます。
▼歴代VENTUS BLUE系の剛性マッピング
モデル | TIP | ー | MID | BUTT | |
---|---|---|---|---|---|
初代 VENTUS BLUE | 10 | 9 | 5 | 4 | 2 |
VENTUS TR BLUE | 10 | 7 | 7 | 6 | 3 |
24 VENTUS BLUE | 10 | 9 | 6 | 5 | 3 |
上表はBLUE系3世代の剛性分布を整理したものです。
初代と比べると、先~中は同じですが、元側が24 VENTUS BLUEの方が剛性を持たせてあります。
それでいながらトルクだけを見れば24 VENTUS BLUEの方が少しだけ高い(捩れやすい)スペックもあり、設計数値だけを見れば不思議なシャフトです。
実際には、スイング時・インパクト時の安定感を高めてありますので、「ほど良くしなる」・「つかまり過ぎず」・「当たり負けせず」という挙動です。
そのため、タイミングが取りやすいと感じられる方が多く、方向性とスピードを出やすいシャフトです。
<24 VENTUS BLUEの特徴まとめ>
- 程よくしなり、タイミングが取りやすく、振りやすい。
- インパクトで当たり負けせず、弾道が安定しやすい。
ポイント③ USモデルの方がスペックは充実
VENTUSはUSで開発されているシャフトのためか、これまでのVENTUSシャフトと同様に24 VENTUS BLUEもUS Fujikuraの方がラインナップが充実しています。
▼24VENTUS BLUEのUSと日本でのラインナップ
重量クラス | US | JP |
---|---|---|
50g | R2、R、S、X | R、S、X |
60g | R、S、X | S、X |
70g | S、X | S、X |
80g | S、X | |
90g | X |
上表は、24 VENTUS BLUEのスペックについてUSと日本での差異をまとめたものです。
日本に無いスペックとして、50g台のR2、60g台のR、80g台、90g台です。
真ん中辺は揃っていますが、軽くて柔らかいもの、重くて硬いものがありません。
この辺りのスペックを求める方、特にハードスペックを求める方は、USモデルを含めて検討されると良いでしょう。
または、剛性感だけを求めるのであれば、VENTUS TR BLUEも含めて検討したいところです。

24 VENTUS BLUEの適合ゴルファー
VENTUSのBLUE系シャフトは、BLACKと比較して語られることが多いことから、しなりがあることが強調されがちです。
とは言え、RED・BLUE・BLACKと分かれている通り、BLUEはVENTUSの中でソフトな方ではありません。
そもそもSPEEDERではなくVENTUSを選んでいる時点で、基本的にはヘッドスピードがあり、球を上げる・つかまえるが自力で出来る方向けで、しっかり感が特徴のシャフトです。
標準的な適合ゴルファーを挙げるとすれば、主に以下の特徴が挙げられます。
- 基本的にしっかりめのシャフトが良い
- しなりによるタイミングの取りやすさが欲しい
- 上がり過ぎ、つかまり過ぎを抑えたい
重要クラスは50・60・70があるものの、80・90はありませんので、重めのシャフトで思い切り叩きたいハードヒッターは対象外となります。
24 VENTUS BLUEの試打・解説
プロトツアープロコーチが24 VENTUS BLUEと歴代VENTUSを打ち比べ!試打・評価
3名の試打者は、それぞれ普段使いのVENTUSが異なるため、その比較評価もされています。
<VENTUS BLACKユーザーによる評価>
- VENTUS BLACKと比べると、つかまってくれてスピンが入る。
- 夏はVENTUS BLACK、秋はVENTUS TR BLUE、冬は24 VENTUS BLUEという使い分けができそう。
<VENTUS TR REDユーザーによる評価>
- 初代VENTUS BLUEよりもタイミングが取りやすい。
- ワッグルした時に先端が少し撓むのが良い。
- 撓みによる加速が強すぎると左に行ってしまうが、24 VENTUS BLUEはそれが無い。
- 先端が暴れないことで、インパクト負けを助けてくれる。
- VENTUSなので左に行きたくない人で、BLACKだとロースピン過ぎる方にオススメ。
<初代VENTUS BLUEユーザー>
- アドレスした時は撓みや動きを感じるが、打ってみると捩れない。
- カラーリングが明るくなって、スピード感を感じる。
- 先端を抑えてくれて真っ直ぐ動かしてくれるのを感じる。
- 使いやすさとやさしさがプラスされていて、タイミングが取りやすい。
- 初代BLUEよりもストライクゾーンが広がって、誰が打っても打ちやすい。
24 VENTUS BLUEと初代VENTUS BLUEを計測して剛性比較!試打・評価
- 真ん中が動く。TRよりも動いて、前作のBLUEより動かない感じがする。
- 当たり負けする感じはしない。前作よりしっかりしている。
- ただ、ヘッドが返ってくるので、簡単に球はつかまる。
- ほどよくしなりがあるけど、動かない。大きなミスを少なくしてくれる。
歴代VENTUS BLUE系3シャフトを試打・比較
- 振動数は24 VENTUS BLUEの方が初代VENTUS BLUEより小さい(柔らかい)が、VelCore Plusにより先端剛性は24 VENTUS BLUEの方が硬い。
- 24 VENTUS BLUEは、動くエリアが一番広いが、先端は一番硬い。
- 大きい、重い、慣性モーメントが大きいヘッドに合う。
24 VENTUS BLUEのゴルフ識者の評価
中村修プロの評価
- 前作よりもしなりやトルクが抑えられているせいか、少し”締まり感”のあるフィーリングでしたが、とっても素直な挙動です。
- どのフレックスでもスピン量は少なめで方向性も良く、慣性モーメントの大きなヘッドとの相性は抜群でした。
- 「ベンタスブルー」には曲げ剛性やねじれ剛性を10%向上させた「ベンタス TR ブルー」も存在しています。それに比べてみると、しなり感をやや感じられる印象です。特性としては素直な中立的でベンチマークになるような仕上がりです。
- 同じ中元調子のグラファイトデザイン「ツアーAD VF」と真っ向から比較対象になるモデルになるでしょう。
クラフトマンKENの評価
引用:ameblo
- ガッチリ硬いシャフトでなく、撓りを感じやすいシャフト。
- 多くの方に合わせられると思う。
24 VENTUS BLUEのSNSでの評価
扱いやすいのでフレックスXでもフレンドリー
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シャフト全体がスムーズに戻ってくる
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歴代のブルー系ベンタスの良い所どり
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曲がらないことが平均飛距離UPに繋がる!?
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動きが安定!
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より真っ直ぐ飛ばせる
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24 VENTUS BLUEのスペック
モデル | 硬さ | 重量 | トルク | 調子 | 長さ | Butt径 | Tip径 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
24 VENTUS BL 5 | R | 58.5 | 3.7 | 中元 | 46 | 15.45 | 8.5 |
〃 | S | 58.5 | 3.5 | 〃 | 〃 | 15.45 | 〃 |
〃 | X | 59 | 3.3 | 〃 | 〃 | 15.45 | 〃 |
24 VENTUS TR BL 6 | S | 65.5 | 3.3 | 〃 | 〃 | 15.40 | 〃 |
〃 | X | 66 | 3.1 | 〃 | 〃 | 15.40 | 〃 |
24 VENTUS TR BL 7 | S | 75.5 | 3.0 | 〃 | 〃 | 15.40 | 〃 |
〃 | X | 76 | 2.9 | 〃 | 〃 | 15.50 | 〃 |
初代VENTUS、VENTUS TRは、いずれもRED・BLUE・BLACKの3種類がありますが、2024年4月時点の2代目VENTUSリリース時点ではBLUEのみとなっています。
こちらもUSで誕生したシャフトのためか、重量クラスは日本では5、6、7の3種類ですが、USでは更に上の8、9まであり、フレックスのラインナップもUSの方が充実しています。ソフトな方もUSには50g台にR2スペックがあります。
よりハードなスペック、ソフトなスペックを求める方は、USモデルで探されると良いでしょう。
24 VENTUS BLUEの発売日・発売価格
24 VENTUS BLUEの発売日は、2024年4月9日です。発売価格は税込み55,000円(税抜き50,000円)となっていて、初代VENTUS BLUE、VENTUS TR BLUEと同じ価格です。