キャロウェイの2024年の最新モデル「PARADYM AI SMOKE」が正式に情報公開されました。
ドライバーは前作同様の全4機種のラインナップになっていて、既に先行予約もスタートしています。
各モデルの違いの比較、特徴、スペック、発売日、発売価格など詳細をまとめました。
パラダイム Ai SMOKEのドライバーは4機種
2024年のキャロウェイの新作は、前年のパラダイムの続編となる「パラダイム Ai SMOKE」です。
名前の由来は、設計にAiが駆使されていること、そして、SMOKEについては煙が立つほどのスピードという意味ではと言われています。
ドライバーについては従来通りの4タイプとなっていて、上図の左からMAX(スタンダード)、MAX D(ドロー)、MAX FAST(軽量ドロー)、◆◆◆(低スピン)となっています。
モデル | 特徴 |
---|---|
MAX | スタンダードタイプ。 唯一、後方にペリメーター・ウェイトを搭載し、ドロー・フェードの調整が可能。 |
MAX D | ドロータイプ。 スタンダードタイプよりも、つかまりの良さと高さが特徴。 ウェイトは後方のみに固定式を搭載。 |
MAX FAST | MAX Dの軽量タイプ。 さらにつかまり、高さが出る。 唯一の接着型ネックで、ウェイトは後方のみに固定式を搭載。 |
◆◆◆ | 低スピンタイプ。 450ccのディープヘッドで、操作性と弾道の強さに優れている。 |
パラダイム Ai SMOKE ドライバー4機種の共通の特徴
実質的に2代目パラダイム!
▼パラダイム Ai SMOKEのドライバー4機種の特徴を解説
キャロウェイは、長らくEPICとROGUEを交互に出していて、全く異なるゴルフクラブを毎年手掛けていました。
しかし、今回はその開発サイクルがガラリ変わり、同じ路線(パラダイム)のまま正統進化を選んだ年ということになります。
名前からしても自明な通り、「パラダイム Ai SMOKE」ということで、2代目パラダイムといって良いでしょう。
ちなみに、2代目はやさしい方向に寄ることが多いと言われていまして、今回のパラダイム Ai SMOKEにも概ね当てはまっています。
つまかり、球の上がりやすさ、弾道のブレなさが全般的に高まっていますので、前作よりも一つ上のスペック・タイプも検討候補に含めたいところです。
JAILBREAKは廃止。新たにAi SMART FACEに!
パラダイム Ai SMOKEのドライバーの最大の特徴は、Ai SMART FACEにあります。
GBB EPICシリーズ以来、キャロウェイのドライバーにはJAILBREAKテクノロジーが搭載されていました。
これはヘッド前方を補強することで、無駄な振動を抑えて効率的な撓みを抑える働きがありましたが、フェースの外周を肉厚にしなければならないという設計上の弱点も抱えていました。
今回のパラダイム Ai SMOKEでは、データ解析に力を入れていて、25万以上のスイングデータ、そこから得られる100万件以上のデータ、5万回以上の設計試行が行われています。
その結果、どのようなスイング(打ち方)であっても、打ち出し方向・スピン量が補正され、これまで以上の飛距離と抑えられた弾道のブレ幅が実現されています。
360°カーボンシャーシは継承
ヘッドの基本構造としては、360°カーボンシャーシが引き続き採用されています。
前側と後ろ側に重量を持たせていて、その間は何も要らないという設計コンセプトは変わっていません。
これは、テーラーメイドがフェースまで軽量化しているのと対極的な考え方となっています。
これは感覚の問題に近いかもしれませんが、前に重量が有った方が強く打ち出せるイメージが持てる方、振りやすく感じられる方に適していると言えるでしょう。
パラダイム Ai SMOKE ドライバー4機種の違いを比較
弾道の違い
モデル | MAX | MAX D | MAX FAST | ◆◆◆ |
---|---|---|---|---|
弾道バイアス | ニュートラル | ドロー | ドロー | ニュートラル~フェード |
スピン量 | 低 | 低~中 | 低~中 | 極低 |
打ち出し | 中~高 | 高 | 高 | 低 |
寛容性 | やや高 | 高 | 高 | 中 |
つかまり | 中 | やや強 | 強 | やや弱 |
弾道の特徴については、ローグST、パラダイムと全4タイプのラインナップは変わっていませんので、同様となっています。
スタンダードタイプのMAXを中心として、より低スピン・低弾道でつかまりを抑えたタイプを好む方は◆◆◆、反対につかまりと高弾道を求める方はMAX D、MAX Dの特徴はそのままに軽さを求める方はMAX FASTというタイプ分けになっています。
ヘッド形状の違い
こちらはクラウンの映像を並べたもので、左からMAX、MAX D、MAX FAST、◆◆◆となります。
前作のパラダイムと比べると全体的に丸型になっています。個人的にはパラダイムは後ろが四角く長く見えて違和感がありましたので、構えやすくなったように感じます。
ヘッドサイズは、MAX3タイプは460ccですが◆◆◆は450ccで、ディープヘッドも相まって小ぶり感が際立っています。
ウェイトの違い
モデル | MAX | MAX D | MAX FAST | ◆◆◆ |
---|---|---|---|---|
前方 | 2g | - | - | 2g |
後方 | 14g (移動式) |
7g | 4g | 14g |
ヘッド形状よりも大きく特徴を左右するのがウェイト配置です。
MAXにのみペリメーター・ウェイトと呼ばれるスライダー式のウェイトが搭載されていて、ドロー・フェードの弾道調整が可能となっています。
前方ウェイトがあるのはMAXと◆◆◆の2タイプで、◆◆◆は前後ともにスクリューウェイトで重量が異なっていますので、入れ替えることでスピン量・操作性をより高めたハード仕様にすることができます。
▼ウェイト調整については下記記事に詳しくまとめてあります
スペックの違い
モデル | MAX | MAX D | MAX FAST | ◆◆◆ |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 9.0/10.5/12.0° | 9.0/10.5/12.0° | 9.5/10.5/12.0° | 8.0/9.0/10.5° |
ライ角 | 58° | 60° | 59.5° | 57° |
ヘッド体積 | 460cc | 460cc | 460cc | 450cc |
長さ | 45.5 | 45.5 | 45.75 | 45.5 |
クラブ重量(SR) | 304g | 304g | 274g | 310g |
スペックは、各タイプの特徴通りで、ドロータイプはアップライト、低スピンタイプはフラット、軽量モデルは長尺となっています。
ロフト角は、低スピンタイプのみフェースが立った8.0°があり、軽量ドロータイプのMAX FASTは通常では9.0°のスペックが9.5°となっていて、より球が上がりやすい設計となっています。
なお、MAX、MAX D、◆◆◆にはアジャスタブルホーゼルと呼ばれる可変スリーブが搭載されていますので、ロフト角・ライ角の調整が可能となっています。
パラダイム Ai SMOKE ドライバー4機種の特徴・スペック
PARADYM AI SMOKE MAXドライバー
試打・評価
こちらはスタンダードなタイプで、パラダイムドライバー、ローグST MAXドライバーの後継モデルです。
前作(パラダイムドライバー)との違いとしては、ヘッド形状が丸型に近づいていて、クセが無く構えやすくなっています。
ソール後方のペリメーター・ウェイトが少し前側に寄せられていて、ソール前方にもウェイトが搭載されましたので、後方の重さを感じずにヘッドのスクエアインパクトを迎えやすくなっています。その意味では、つかまりの良さが増しています。
ヘッドシェイプがすっきりしたことで、セミアスリートも使いやすく、寛容性・つかまりが高まったことでアベレージゴルファーも十分扱いやすく、例えていればG430 MAXのようなユーザーの間口の広いクラブになっています。
スペック
- ロフト角:9、10.5、12°
- ライ角:58°
- ヘッド体積:460cc
- クラブ長さ:45.5インチ
- クラブ重量:304g(SR)
- 標準シャフト:TENSEI 50 for Callaway
パラダイム Ai SMOKE MAX Dドライバー
試打・評価
こちらはドロータイプで、パラダイム Xドライバー、ローグST MAX Dドライバーの後継モデルです。
こちらもヘッドの後方のどっしり感が抑えられていて、すっきりしていて構えやすくなっています。
スタンダードのMAXよりも、つかまりだけでなく、打ち出し高さ、スピン量が増しているのが特徴です。
楽にハイドローを打ちたい方、ややハイドローに補正してくれると調度良い方に適しています。強いスライスを矯正するほどのドローバイアスではありません。
スペック
- ロフト角:9、10.5、12°
- ライ角:60°
- ヘッド体積:460cc
- クラブ長さ:45.5インチ
- クラブ重量:304g(SR)
- 標準シャフト:TENSEI 50 for Callaway
パラダイム Ai SMOKE MAX FASTドライバー
特徴
こちらは軽量・ドロータイプで、パラダイム MAX FASTドライバー、ローグST MAX FASTドライバーの後継モデルです。
前作(パラダイムドライバー)との違いとしては、クラブ重量がSで5g、SR・Rで4g軽量化されていて、バランスはD3からD1になっています。
ヘッドの重さが気になる方、軽いクラブで楽に振りたい方がより扱いやすくなっています。
スペック
- ロフト角:9.5、10.5、12°
- ライ角:59.5°
- ヘッド体積:460cc
- クラブ長さ:45.75インチ
- クラブ重量:274g(SR)
- 標準シャフト:TENSEI 40 for Callaway
パラダイム Ai SMOKE ◆◆◆ドライバー
試打・評価
こちらは低スピンタイプで、パラダイム ◆◆◆ドライバー、ローグST MAX LSドライバーの後継モデルです。
フェース高さがあり、後方のストレッチも抑えられていて、ディープでヘッドを操作したい方、シャープな振り抜きやすさを求める方に適しています。
プロパーモデルとしては◆◆◆が最上位のアスリートタイプとなりますが、パラダイム Ai SMOKEは全体的にやさしくなっていると言われていますので、前作のパラダイムで◆◆◆を使っていた方にとっては、操作性が抑えられていて物足りなさが感じられるかもしれません。。
キャロウェイは◆◆◆を何種類か限定で発売する可能性が高いため、そちらを待ってみるという選択も含めておきたいところです。
実際、適合リストでは◆◆◆の他に◆◆◆S、◆◆◆+の存在も確認されていますので、待ってみる価値はあると思います。
スペック
- ロフト角:8.0、9.5、10.5、12°
- ライ角:57°
- ヘッド体積:450cc
- クラブ長さ:45.5インチ
- クラブ重量:315g(S)
- 標準シャフト:TENSEI 60 for Callaway
パラダイム Ai SMOKEの発売日・発売価格
パラダイム Ai SMOKEのドライバーの発売日は、2024年2月2日(金)です。発売価格は96,800円~です。