キャロウェイのELYTE ◆◆◆ TD ドライバーについて、製品の特徴、試打した感想・評価を取り上げます。
ELYTE ◆◆◆ TD ドライバーの特徴
特徴① ツアー仕様のドローモデル
◆◆◆ TDのTDは、Tour Drawの略で、ツアー仕様である◆◆◆モデルのドローバージョンということになります。
なお、ヘッド体積は◆◆◆と同じ450ccで、ヘッド形状も同様で、◆◆◆の象徴ともいえるウェイト配置も前が4g、後ろが9gで同じです。
「では何が違うのか?」
ということですが、注目点は「内部の肉厚」と「FP」の2点です。
ヘッド体積・ヘッド形状は同じ、おまけにウェイト配置も同じとなると、重心の違いを持たせる要素はパーツの重みとなります。
ELYTE ◆◆◆ TDドライバーでは、ヒール側の肉厚がより厚みを持たせてあって、ヒール重心になるよう調整されています。
▼左が◆◆◆、右が◆◆◆TD
そして、FPについては、◆◆◆TDの方がオフセットを付けられていて、フェース面が少しだけ後ろに下がっています。
フェース面が後ろになると、ボールとのインンパクトタイミングが遅くなりますので、その分、ヘッドが返る時間が確保され、よりフェースを閉じた状態でインパクトすることができます。
▼ドライバーのオフセット効果の詳細は下記記事をご覧ください

特徴② ◆◆◆よりもスピンが入る
*出典:公式カタログ
◆◆◆との弾道の違いとしては、ドローに加えて、スピン量が少しだけ入りやすくなっています。
スピンが入ることで、弾道に揚力が得られますの、もともと◆◆◆は低弾道・強弾道のため、ライナー性が少し弱まるぐらいになります。
さらに、スライススピンが入る方の場合は、スライス効果が抑えられるという効果もあります。
ちなみに、ツアーモデルでドローということに違和感を感じられる方がいるかもしれませんが、最近ではツアープロでもドローを使うケースが徐々に増えて来ています。
キャロウェイの契約プロの石川遼も、ELYTEシリーズではELYTE Xドライバーを選択したことが話題となっています。
最近の高慣性モーメントのドライバーは、どうしてもヘッド後方が重たくなりがちなため、自分でヘッドを返すというよりシャットのままスイングする方が増えています。◆◆◆ TDドライバーは、単に◆◆◆では右に抜けてしまう方だけでなく、開閉を行わないタイプの方にも相性が良さそうです。
特徴③ つかまりは、◆◆◆とXの中間
ELYTEシリーズにはELYTE Xというドローモデルがあり、さらに、スダンダードタイプのELYTEはウェイト調整によりドローにすることができます。
その中でELYTE ◆◆◆ TDドライバーの「つかまり」について、プロダクト担当が公式サイトにて以下のように述べています。
つかまらない側のELYTE ♦♦♦ドライバーと、ボールがとてもつかまるELYTE Xドライバーを両端とすると、ELYTE ♦♦♦ TDドライバーのつかまり度合いは、中間という感じでしょうか。
ELYTE ♦♦♦ TDドライバーは必ずドローがかかるといったイメージです。ELYTEドライバーのソール後方のウェイトを、ドローポジションに入れた状態くらいでしょうか
*引用:callawaygolf.jp
ノーマルタイプのELYTEドライバーのウェイトポジションをドローにしたぐらいとのことなので、ELYTEとELYTE Xの中間ぐらいといったところでしょう。
その意味では、ツアーモデルとしてはかなりドローに振ったドライバーと言えます。
テーラーメイドのQi35 LSドライバーも「つかまるLS」として注目されていて、低スピンドローは今後のトレンドになりそうです。
ELYTE ◆◆◆ TD ドライバーの試打・評価
日本ツアー7勝の佐伯三貴プロがELYTE ◆◆◆ TDドライバーと、自分のELYTE ◆◆◆ドライバーを比較試打しています。
- (弾道は)ストレートドロー。ロフトがある分、少しスピン量が多い。
- (佐伯三貴プロはフェードヒッターだが)いつも通り打ってドローが出る。
- つかまる感はすごい。
- ◆◆◆ TDは、つかまらない方向け。構えた顔、打感はトリプルダイヤ。
- トリプルダイヤは難しいイメージがあると思うが、やさしいので、100切ったことが無い人も打ってみて欲しい。
ヘッドはELYTE ◆◆◆ TDの方が大きく見えるとのことですが、恐らくオフセットがあるため、ヘッド後方の最後部の位置も、オフセット分後ろになるため、それが視覚的にヘッドの大きさの違いを感じさせていると思われます。
ELYTE ◆◆◆ TD ドライバーのスペック
クラブスペック
- ロフト角:9.0、10.5°
- ライ角:57°
- ヘッド体積:450cc
- クラブ長さ:45.5インチ
- ウェイト:4g(前方)、9g(後方)
シャフトスペック
シャフト | 硬さ | バランス | クラブ重量 | シャフト重量 | トルク | 調子 |
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TENSEI GREEN 60 for CW | S | D2.5 | 約317g | 約64.0g | 4.4 | 中 |
SPEEDER NX VIOLET 60 | S | D2.5 | 約320g | 67.0g | 3.6 | 中 |
Diamana BB 63 | S | D2.5 | 約314g | 61.0g | 3.2 | 中元 |
ELYTE ◆◆◆ TD ドライバーの発売日・発売価格
ELYTE ◆◆◆ TD ドライバーの発売日は、2025年4月18日です。発売価格はシャフトにより以下の通りとなっています。
- TENSEI GREEN 60 for Callaway:107,800円
- SPEEDER NX VIOLET 60:133,100円
- Diamana BB 63:127,600円