キャロウェイのELYTE Xドライバーについて、製品の特徴、試打した感想・評価を取り上げます。
ELYTE Xドライバーの特徴
特徴① ドローモデルだが、石川遼が使用!
ELYTE Xドライバーが注目される理由として、石川遼が選んだことが挙げられます。
と言うのも、石川遼はこれまでトリプルダイアモンドの常連使用者で、小ぶりなヘッドを好んでいました。そのため、石川遼の歴代ドライバーをご存知の方からすると、Xを選択したというのは耳を疑うような話です。
では、何故、石川遼がドローモデルを選んだかですが、その理由について、以下の通り述べていて、スイングの形が変わったことが関係しているようです。
フェースを閉じたまま使い、フォローではむしろ開くような気持ちでスイングしています。♦♦♦モデルでは、ちょっと合わなくなったんです。
勝手につかまってくれる『ELYTE Xドライバー』がしっくりきました。
*引用:callawaygolf.jp
近年はドデカヘッド、10Kに代表されるように、高MOIが主流となっています。そのため、ヘッドの後方が重いことで、ダウンスイングでフェースを返しにくいという注意すべき特性があります。
そこで、このような大型ヘッドを扱う際には、スイング開始からヘッドを閉じたままシャットに振る形が良いとも言われています。
その意味では、ELYTE Xドライバーは、ヘッドの開閉が少ないスイングタイプの方に相性が良いでしょう。
特徴② ドローバイアスは控えめ
ELYTE Xドライバーについて、多くの方が気になるのは、恐らく「つかまりがどれぐらい良いか?」だと思います。
言葉で表現するなら「ほどほど」「ほんのり」といった軽い程度です。重心角が極端に大きいわけでもなく、ヒール寄りが思いっきり肉厚な分けでもなく、ドスライスが真っ直ぐになるような強制感の強いものではありません。右へのミスがでにくい、粘ってくれるといった程度です。
『ELYTE Xドライバー』は、ご存じのようにボールのつかまりは良いのですが、急激に左に行くようなボールがなく、まずはちゃんと右にボールが出て、ドローで戻ってくれます。
*引用:callawaygolf.jp
実際、石川遼もELYTE Xドライバーのつかまりについて、上記のように述べています。
スライスに酷く悩まれている方は、他メーカーのドローモデルを検討されると良いでしょう。

特徴③ ウェイト調整機能を搭載!ドローの強弱を付けれる
*左がパラダイム Ai SMOKE MAX D、右がELYTE X
ドローモデルは従来から発売されていましたが、今作のELYTEシリーズでは、ドローモデルにもウェイト調整機能が搭載されました。
上図の右のELYTE Xドライバーのヘッド後方を見ると分かりますが、ウェイトポジションがヒール側にも設けられていて、ウェイトを移動させることでドロー効果を強めることができます。
アジャスタブル・ホーゼルも搭載されていますので、ロフト角・ライ角の調整機能と組み合わせて、弾道の調整はかなり自由度が高く行うことができます。
特徴④ 専用ウェイトを搭載した10Kバージョンも登場
ELYTE Xドライバーの公式サイトでの説明で、単なるドローモデルだけとは捉えられないような一文が記されています。
カスタムクラブにて別のウェイトを装着すると、ヘッドの慣性モーメントを合計で10K(10000g・㎠)にすることも可能です。
*引用:callawaygolf.jp
ドローモデルなのにウェイト交換で10Kになるということです。
実際、ELYTEシリーズの発表から間もなくして、ELYTE Xドライバー 10Kバージョンというものが追加発売されています。
後方ウェイトが10Kバージョン用の専用ウェイトに置き換えられていて、これが約20gと言われています。
オプションでは19gのものが購入できますので、これだけ購入して付け替えることで10Kに達するかは分かりませんが、超高MOIになることは間違いないでしょう。
なお、実際の10Kバージョンの方は、シャフトの長さ、グリップ重量も異なりますので、オプションウェイトだけで済ませるのであれば、この違いがある点は踏まえておきましょう。

ELYTE Xドライバーの試打・評価
試打ラボしだるTVにて、プロ・クラフトマンが、ELYTE Xドライバーを試打されています。試打クラブは、ヘッドがロフト10.5°、シャフトが純正VENTUS GREEN 50 for Callaway Sです。
- 構えて見て、ドローモデルっぽさは無い。ノーマルより少しヘッドが大きいが、極端に左向いているわけではなく、構えやすい。
- 打感はノーマルより少しウェット感がある。ノーマルの方が球離れ感がある。
- 極端につかまえる感じは無い。フェードヒッターがつかまえて逃がせて良さそう。ノーマルよりこちらがある人もいると思う。
- ウェイトをドローにすると、打感が柔らかくなる。右に行かない感じがする。
ELYTE Xドライバーのスペック
クラブスペック
- ロフト角:9.0、10.5、12.0°
- ライ角:59.0°
- ヘッド体積:460cc
- クラブ長さ:45.5インチ
- ウェイト:13g(後方)
シャフトスペック
シャフト | 硬さ | バランス | クラブ重量 | シャフト重量 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|---|---|
TENSEI GREEN 50 for CW | S | D2.5 | 約305g | 約58.5g | 4.4 | 中 |
〃 | SR | D2.5 | 約303g | 約55.5g | 4.7 | 中 |
〃 | R | D2.5 | 約301g | 約53.0g | 4.9 | 中 |
SPEEDER NX VIOLET 50 | S | D2.5 | 約306g | 57.5g | 4.5 | 中 |
Diamana BB 53 | S | D2.5 | 約309g | 53.5g | 4.9 | 中元 |
ELYTE Xドライバーの発売日・発売価格
ELYTE Xドライバーの発売日は、2025年2月7日です。発売価格はシャフトにより以下の通りとなっています。
- TENSEI GREEN 50 for Callaway:107,800円
- SPEEDER NX VIOLET 50:133,100円
- Diamana BB 53:127,600円