メーカーのホームページやカタログなどでドライバーのスペックを見ると、実に様々な情報が掲載されています。詳しく掲載しているものでは、重心設計の数値も公開されています。重心がどのようにクラブや弾道に影響するのか、今回は重心角を取り上げます。
目次
重心角とは?
出典:https://www.honda.co.jp/golf/theory/swing20171019/
まず重心角とはどのようなものでしょうか?
上図のようにクラブをテーブルにおいた場合、ヘッドの自重により回転します。この時、地面に対する垂直面からフェース面が傾いた角度を重心角と言います。
重心角は何で決まるか?
重心角の決まり方は、先ほどの図をみて分かる通り、重心位置が重要な要素となります。重心位置については、物理学的な話になってきます。ヘッドのような立体物では重心点があり、これは立体の空間距離としての中心とは異なり、重さとしての中心位置です。つまり、重さの面で前後左右上下で最もバランスが取れる位置となります。
そして、重心位置がフェース面から奥にあればあるほど、重心角は大きくなります。つまり、重心角は重心深度に依存して決まってきます。
重心角が大きいクラブとは?
重心の位置が遠く深いクラブは、重心角が大きくなります。そのため、大型ヘッドの場合、重心位置もフェース面から離れていきますので、重心角は大きくなります。
また、ヘッドが大型でなくても、ヘッド後方に重量を配分しているクラブでは、重心位置が後方になりますので、重心角が大きくなります。
重心角が大きいかどうかは、実際の角度の大きさで判断します。大凡ですが、23°以上であれば重心角が大きいドライバーと考えて良いでしょう。
重心角が大きいとどうなる?
重心角が大きいと、ヘッドが返りやすく、つかまりが良くなります。弾道としては、右へのミスが減り、スライスが抑えられます。
つかまりが良いということは、ひっかけやすいとも言えますので、フッカーが使うと左へのミスが出やすくなってしまいます。
反対に重心角が小さいクラブはヘッドが返りにくいので、操作性が高くなります。
※参考:重心角とヘッドの返りについて ゴルファーがクラブを構える時は、平均的にはフェースを打球方向と垂直にします。この向きは人間が決めるもので、ゴルフクラブという物体としては、先ほど述べた通り重心により向きがきまりますので、重心角の分だけ回転した位置が、最も居心地がよく自然な状態となります。
スライサーは重心角が多いなドライバーがおすすめ
重心角が大きいと、ヘッドが返りやすいためスライスの防止に寄与します。スライスに悩んでいるゴルファーは、重心角が大きなドライバーを試してみることをおすすめします。
重心角が大きなスライサーにおすすめのドライバー
最後に、重心角が大きいドライバーを紹介します。
インプレス UD+2ドライバー
重心角が33°と非常に大きなドライバーです。スライス防止も意識して開発されています。