スリクソンのZXシリーズの新たなモデル、ZX4アイアンが発売となりましたので、最新情報を取り上げます。
目次
ZXシリーズのアイアンは3機種に
ZXシリーズのアイアンは、当初、ZX5アイアン、ZX7アイアンの2機種がリリースされていました。
新たにZX4アイアンが追加されましたので、全部で4機種となります。
- ZX4アイアン:中空構造
- ZX5アイアン:キャビティバック
- ZX7アイアン:ツアーキャビティバック
スリクソンでは、数字が小さい程、やさしく飛距離が出るモデルとなりますので、ZX4アイアンは、ZXシリーズで最もやさしいアイアンとなります。
ZX4アイアンの特徴
中空構造を採用
ZX4アイアンは、名前だけでなく形状そのものが、これまでのスリクソンのアイアンとは異なっています。
遂にスリクソンのZXシリーズ(旧名Zシリーズ)のアイアンにも中空構造が採用されました。
テーラーメイドやキャロウェイも中空を採用していますので、アイアン市場全体の大きな流れとなっています。
スリクソンユーザーとしては、中空構造が採用されたことで打感が気になる方も多いと思います。まだ発売前のため、打感の情報はありませんが、メーカーからの説明を見る限り、ZX5、ZX7では打感の良さがアピールされているのに対して、ZX4アイアンは打感に振れられていません。
中空内部に制振材のようなものも入っておらず、素材もステンレスですので、打感は所謂ストロングロフトの弾き系ではないかと推測されます。
ストロングロフト
モデル | ZX4 | ZX5 | ZX7 |
---|---|---|---|
5番 | 23° | 24° | 25° |
7番 | 28.5° | 31° | 32° |
9番 | 38° | 39° | 41° |
ZX4アイアンは「高初速、高弾道の一番手上の飛びと高い寛容性」とキャッチコピー的な説明がなされています。
どこかで聞いたことがある表現ですが、二番手ではなく一番手と言うあたりが、ダンロップらしい上品さを残しています。
飛距離性能を高めている要素として、中空構造に加えてストロングロフトです。7番のロフト角が28.5°と、これまでのスリクソンでは考えらない20代に突入しました。
同じダンロップの別ブランド「XXIO」では、ゼクシオイレブンが28°、ゼクシオエックスアイアンが29°ですから、その中間となっています。
深重心・低重心設計
ZX4アイアンも、トゥ側にタングステンニッケルウェイトが搭載され、中空構造でソールが大きく確保されることで、低重心・深重心となっています。
深重心によりミスに強く、低重心によりストロングロフトでありながら球が上がりやすくなっていますので、真っすぐ大きく飛ばすことができます。
グースがあり、球がつかまりやすい
▼ZXシリーズアイアンのヘッド形状のスペック
モデル | ZX4 | ZX5 | ZX7 |
---|---|---|---|
ブレード長 | 79.9mm | 78.6mm | 77.5mm |
トップライン厚さ | 7mm | 6mm | 6mm |
ソール幅 | 24.8mm | 20.7mm | 17.1mm |
FP | 3mm | 3.5mm | 3.9mm |
ZXシリーズアイアン全体で比べると、ZX4アイアンは、フェースが大きく手厚く、ソールも厚く、グースも大きくなっていますので、全てがやさしい方向になっています。
FPはZX5アイアンよりも0.5mm小さくなっていますので、ボールをしっかりとらえやすくなっています。
グースがあると言っても、一般的なストロングロフトのアイアンに見られるようなFPがゼロ近辺のモデルとは異なりますので、スライサーががっつりつかまえられるというものではありません。
ZX4アイアンの試打・評価
- 中空で、ZXシリーズとは思えないソールの厚さがある。
- 構えてみると、ZX5アイアンと似ていて、中空っぽくない。
- 中空なのに打感は良い。ユーティリティのよう。
- 充分、高さが出るが、スピン量は少ないので、スピンで上げるというタイプではない。
- ZX5アイアンよりも慣性モーメントの大きさがあり、とてもやさしい。
- テーラーメイドで言うとP790アイアン相当。
- カーボンシャフトの方が打感が良く感じられる。
ZX4アイアンのスペック
クラブスペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | バンス角 (フェース) |
バンス角 (バック) |
FP | Diamana ZX | NS950neo | NS ZELOS8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4 | 21 | 60.5 | 10 | -10 | 2.2 | 38.625 | 38.5 | 38.5 |
5 | 23 | 61 | 10 | -9.5 | 2.5 | 38.125 | 38 | 38 |
6 | 25.5 | 61.5 | 10 | -9.5 | 2.7 | 37.625 | 37.5 | 37.5 |
7 | 28.5 | 62 | 10 | -9.5 | 3 | 37.125 | 37 | 37 |
8 | 33 | 62.5 | 10 | -9.5 | 3.3 | 36.625 | 36.5 | 36.5 |
9 | 38 | 63 | 10 | -9.5 | 3.5 | 36.125 | 36.0 | 36.0 |
PW | 43 | 63.5 | 10 | -9.5 | 4 | 35.625 | 35.5 | 35.5 |
AW | 49 | 63.5 | 10 | -9.5 | 4.6 | 35.625 | 35.5 | 35.5 |
SW | 56 | 63.5 | 9 | 9 | 5.3 | 35.625 | 35.5 | 35.5 |
クラブセッティングは、4番から9番、PW~SWとなっています。7番のロフト角は28.5°のストロングロフトになっていますので、ウェッジのロフトピッチは大きくなっています。
発売は5~9、PWの6本セットと、4・AW・SWの単品になっていますので、ウェッジは既存の物や他のモデルで揃えるという選択もありです。
シャフトスペック
シャフトは公式サイトでは2種類掲載されていますが、プレスリリースではZELOSを加えた3種類となっています。
ディアマナ ZX for IRON カーボンシャフト
硬度 | 調子 | 重さ(g) | トルク |
---|---|---|---|
S | 中 | 63 | 3.6 |
R | 中 | 61 | 3.7 |
NSプロ950GH neo スチールシャフト
硬度 | 調子 | 重さ(g) | トルク |
---|---|---|---|
S | 中 | 94 | 1.7 |
R | 中 | 90.5 | 1.9 |
NSプロZELOS 8 スチールシャフト
硬度 | 調子 | 重さ(g) | トルク |
---|---|---|---|
S | 先 | 84 | 2.2 |
R | 先 | 80.5 | 2.3 |
ZX4アイアンの発売日・発売価格
ZX4アイアンの発売日は、2021年3月20日(土)です。
発売価格は、以下の通りとなっています。
- Diamana ZX for IRON カーボンシャフト
6本セット(5~9、PW):138,000円
1本(4、AW、SW):23,000円 - N.S. PRO ZELOS 8 スチールシャフト
6本セット(5~9、PW):132,000円
1本(4、AW、SW):22,000円 - N.S. PRO ZELOS 8 スチールシャフト
6本セット(5~9、PW):138,000円
1本(4、AW、SW):23,000円
まとめ
スリクソンの新たなアイアン、ZX4アイアンについて最新情報を取り上げました。
最近の潮流である中空構造が採用されていて、外観は一見、中空には見えないようなシャープさがあります。
これまでスリクソンのアイアンが少し難しいと感じていた方は、ストロングロフトでディスタンス系のZX4アイアンを試してみては如何でしょうか?