▼ZX MKⅡアイアンの違いについては、下記記事をご覧ください。
スリクソンのZXシリーズは3種類のアイアンがあります。
ZX4アイアン、ZX5アイアン、ZX7アイアンについて、違いを解説します。
目次
スリクソンのZXシリーズのアイアンは3種類!
スリクソンのZXシリーズは、2020年に発売となっています。
発売当初はZX5アイアン、ZX7アイアンの2機種でしたが、2021年にZX4アイアンが追加され、全3機種のラインナップとなっています。
モデル | 形状 | 概要 |
---|---|---|
ZX4アイアン | 中空 | 高初速、高弾道の一番手上の飛びと高い寛容性 |
ZX5アイアン | キャビティ | 高初速で力強い大きな飛びとソフトな打感 |
ZX7アイアン | ツアーキャビティ (軟鉄鍛造) |
吸い付くような打感で、シビアな要求に応える操作性 |
これまでのZXシリーズ(旧Zシリーズ)では、5、7、9の3種類のモデルでしたが、最近は9のシリーズ(マッスルバック)が廃止され、ZXシリーズでは新たに4のシリーズが追加されています。
これまで4のシリーズは存在しませんでしたので、ZX4アイアンはこれまでにない新たな立ち位置のアイアンと言えます。
ZX4・ZX5・ZX7アイアンの違い
構造・形状の違い
ZX4、ZX5、ZX7アイアンは、形状だけでなく構造そのものが異なっています。それぞれの形状・構造を知ることで、特徴が見えてきます。
ZX4アイアンは中空構造を採用
まず、ZX4アイアンは最近では主流となりつつある中空構造が採用されています。
中空構造により、フェースの広い範囲で高い反発性能が発揮され、弾きが良く、球も上がりやすく、飛距離性能にも優れています。
ZX5アイアンはキャビティバック
ZX5アイアンは、軟鉄鍛造のボディにクロムバナジウム鋼のフェースが合わせられ、形状はキャビティバックが採用されています。
打点面の裏側が肉厚になっていますので、打感の良さが備わっていて、キャビティにより直進性が高くなっています。アスリート向けアイアンの中ではやさしい方の部類で、セミアスリートが扱いやすくなっています。
ZX7アイアンは軟鉄鍛造のツアーキャビティ
ZX7アイアンは、ヘッド全体が軟鉄鍛造で仕上げられています。
ZX4やZX5アイアンはパーツを組んでいますが、ZX7アイアンはボディとフェースが一体型で、軟鉄鍛造仕上によるフィーリングの良さが特徴です。
ヘッドサイズもZX5より全体的に小ぶりになっていますので、打感の良さと操作性の高さが備わっています。
ロフト角
モデル | ZX4アイアン | ZX5アイアン | ZX7アイアン |
---|---|---|---|
ロフト角 | 28.5° | 31° | 32° |
上の表は7番アイアンのロフト角を比較したものです。ZX5とZX7では1°のみの差ですが、ZX4アイアンは大幅にロフトが立っています。
ZX4アイアンの7番は28.5°で、ゼクシオ11のレギュラーアイアンと0.5°しか違いがありません。スリクソンはアスリート向けブランドですが、ZX4アイアンは「一番手上の飛び」とも表現されていて、ディスタンス系ストロングロフトアイアンと言って良いと思います。
ネック形状
ネック形状は、ZX7がストレートに近く、ZX5、ZX4になるにつれて、グースが効いた形状になっています。
モデル | ZX4アイアン | ZX5アイアン | ZX7アイアン |
---|---|---|---|
FP | 3mm | 3.53mm | 3.93mm |
FP値もほぼリニアに小さくなっていて、ZX4では3mmで、ボールのつかまりの良さを少し持たせた形状となっています。
ネック形状から、ZX7は意図した通りに弾道が出せる操作性があり、ZX5は真っ直ぐに飛ばしやすく、ZX4はしっかりつかまえて真っ直ぐ飛ばしやすくなっています。
ヘッド形状
フェースは、ZX4、ZX5、ZX7アイアンの順に大きくなっています。
画像を見比べてもややわかりにくいですが、差は各モデル間で1mmぐらいです。
モデル | ZX4アイアン | ZX5アイアン | ZX7アイアン |
---|---|---|---|
ブレード長 | 79.7mm | 78.6mm | 77.5mm |
ZX7アイアンはこの中で最もハードなモデルではありますが、ブレード長の差はあまり大きくありません。
ネックはZX4のみショートに見えます。アイアンはネック周りに重量が偏りやすいという形状面の特徴があります。
ショートホーゼルにすることで、ヒール寄りの重量が抑えられ、余剰重量がトゥ側やソール後方などに再配分することができ、より特徴を出しやすくなります。
ソール形状
ソールは、スリクソン特有の前後にバンスが設けられたV字型が採用されています。
この形状を採ることで振り抜きやすくなりますので、芝の様々なコンディション下でも扱いやすくなっています。
モデル | ZX4アイアン | ZX5アイアン | ZX7アイアン |
---|---|---|---|
ソール幅 | 24.8mm | 20.7mm | 17.1mm |
ソール幅は、ZX4アイアンが大幅に厚くなっています。
ZX5アイアンは、ややソール厚がありますので、直進性能が備わっていて、ZX4アイアンは大幅に厚めになっていますので、低重心で球が上りやすく、深重心でミスを許容しやすくなっています。
ZX4・ZX5・ZX7アイアンの適合ゴルファー
ZX4アイアン
中空構造でストロングロフトのディスタンス系アイアンです。とは言え、スリクソンらしくシャープな形状に仕上がっていますので、アベレージゴルファー~セミアスリートで、直進性と飛距離性能を重視したい方に適したアイアンです。
ZX5アイアン
アスリート向けブランドのアイアンとしては、フェースの外周部にわりとしっかり目にキャビティがあります。
打点のブレに対して強さを発揮してくれますので、操作性よりも直進性に頼りたい中級者に適したアイアンです。
ZX7アイアン
ZX7アイアンのみ、ヘッドが軟鉄鍛造で仕上げられています。吸い付くような打感の良さが備わっていますので、フィーリングを重視する上級者に好まれます。
素直なフェースとネックの形状、すっきりとしたソール形状で、操作性が高く、意図した弾道を放って狙いに行きたい方が、使いごたえのあるアイアンです。
ZX4、ZX5、ZX7アイアンのスペック比較
番手 | ZX4アイアン | ZX5アイアン | ZX7アイアン |
---|---|---|---|
3番 | - | - | 20 |
4番 | 21 | 22 | 22 |
5番 | 23 | 24 | 25 |
6番 | 25.5 | 27 | 28 |
7番 | 28.5 | 31 | 32 |
8番 | 33 | 35 | 36 |
9番 | 38 | 39 | 41 |
PW | 43 | 44 | 46 |
AW | 49 | 50 | 51 |
SW | 56 | 56 | 57 |
こちらは3機種のアイアンのロフト角を比較した表です。
ZX5アイアンとZX7アイアンはセミアスリート・アスリート向けらしいスペックです。
一方、ZX4アイアンは7番が28.5°ですので、ロングアイアン・ウェッジのピッチが大きくなっています。
ZX4、ZX5、ZX7アイアンの詳細・試打・評価
ZX4アイアン
ZX5アイアン