ヤマハから発売のRMX VD・VD59ドライバーにいて、最新情報を取り上げます。
ヤマハ RMX VDシリーズドライバーの特徴
ヤマハのゴルフクラブは、RMXとinpresがあります。RMXはアスリート向け、inpresはアベレージ向けで、ニューモデルのリリースは2年毎に交互に行われています。
2022年モデルはアスリート向けのRMXがリニューアルとなる番で、RMV VDドライバー、RMX VD59ドライバーの2機種が発売となっています。
従来までは、RMX118、120、220といったネーミング体系でしたが、VDシリーズという新たな名称となっています。
VDシリーズとは
今回、新たに名前が付けられた「VD」ですが、「Vector(向き、ベクトル)」と「Direction(方向)」の意味があります。
メーカー曰く、「直進安定性の分野でナンバー1」になるという想いが込められています。
直進安定性を数値化した場合、慣性モーメントというヘッドのブレにくさを表すスペックがあります。
モデル | 慣性モーメント |
---|---|
RMX VD | 5,003g・cm2 |
RMX VD59 | 5,820g・cm2 |
前作のRMX120ドライバーは5,180g・cm2、RMX220ドライバーは5,760g・cm2でしたので、よりアスリート向けのRMX VDの方はRMX120よりも慣性モーメントが小さくなっていますが、寛容性のあるRMX VD59の方はRMX220よりも大きくなっています。
RMX VDウェイトシステムにより調整が可能!
今回のRMX VDシリーズの最大の特徴は、遂に搭載されたスライダー式のウェイト調整機能です。
テーラーメイドのSIM2こそスライダー式ウェイトを反対に外してきましたが、PINGのG425、ブリヂストンのツアーB、B1・B2、タイトリストのTSi3など、移動式ウェイトはアスリート向けモデルで各社が搭載の方向に舵を切っています。
ヤマハのRMXシリーズでも初めて搭載され、ドロー・フェードの弾道調整や、よりスクエアインパクトに近づけることが可能となっています。
ウェイト調整しても慣性モーメントが変わらない
ウェイトの調整は、位置・重量を変えることで、慣性モーメントが意図せず変わってしまうというデメリットがありました。
RMX VDウェイトシステムの優れている点は、ウェイト調整しても慣性モーメントが変わらない点です。
ドロー・フェードに調整しても、ヘッドのブレにくさは変わりませんので、寛容性・直進性を損なわずに意図した弾道に近づけることができます。
リミックス・チューニング・システムを搭載
ネック部分には、前作と同様に可変スリーブが組み込まれています。
リミックス・チューニング・システムと呼ばれる、いわゆるカチャカチャ式によって、ロフト角・ライ角を調整することができますので、弾道高さなどを切り変えることができます。
ブーストリング
前作に引き続き、フェースの直ぐ後方の周囲(リング)の剛性を高めたブーストリングが搭載されています。
たわみが全方位で均一化され、インパクトエネルギーがボールに集中することで、ボールスピードがアップします。
RMX VDドライバーとRMX VD59ドライバーの違い
2機種の位置づけ
RMX VDドライバーはディープフェースで操作性・強弾道が特徴のモデル、RMX VD59ドライバーはシャローフェースで寛容性・直進性が特徴のモデルです。
テーラーメイドのSIM2とSIM MAX、キャロウェイのEPIC SPEEDとEPIC MAX、タイトリストのTSi3とTSi2といった分け方と同様に捉えると分かりやすいと思います。
ヘッド形状
ヘッド体積・クラブ長さは変わりませんが、ヘッド形状にディープとシャローの違いがあります。
RMX VDドライバーは、ヒール寄りがすっきりとしていて、低スピンで意図した弾道を繰り出しやすいヘッド形状となっています。
RMX VD59ドライバーは、ヒール寄りに体積があり、後方に長く低く伸びています。深低重心の典型的なヘッド形状で、直進性・寛容性に優れています。
慣性モーメント・重心角
▼慣性モーメント・重心角の比較
モデル | RMX VD | RMX VD59 |
---|---|---|
慣性モーメント | 5,003g・cm2 | 5,820g・cm2 |
重心角 | 26.5~31° | 30.5~36.5° |
特にRMX VD59ドライバーの方は、慣性モーメントが5,820g・cm2とルール上限の5,900g・cm2に近い値となっていて、打点のブレへの強さを大きく持たせてあります。
重心角はRMX VD59ドライバーの方が4~5.5°ほど大きいため、つかまりを高めた仕様となっています。
RMX VDシリーズのドライバーの試打・評価
マーク金井氏にて、RMX VDシリーズの全モデルについて、一気に試打されています。
ヘッドパーツを取り外して、ヘッド形状の特徴、RMV VDとRMX VD59の違いについて解説されています。
RMX VDドライバーのスペック
特徴
ディープフェースで操作性が高く、低スピンの強い弾道で飛ばすことができます。
スピンとつかまりを抑えたヘッド形状で、新たに搭載されたウェイト調整機能により、重心角は26.5~31°の範囲で調整できますので、左を恐れずに思い切り叩きたい方は、思い切りフェードポジションにするといった対応が可能です。
クラブスペック
- ロフト角:9.5、10.5°
- ライ角:57.0°
- ヘッド体積:460cc
- クラブ長さ:45.5インチ
- 慣性モーメント:5,003g・cm2
シャフトスペック
シャフト | Diamana PD 50 | SPEEDER NX 50 | TOUR AD UB-5 |
---|---|---|---|
硬さ | S | S | S |
シャフト重量(g) | 53.5 | 54.5 | 57 |
トルク(°) | 4.8 | 4.6 | 4.4 |
調子 | 中元 | 中 | 中 |
バランス | D2 | D2 | D2 |
クラブ重量(g) | 302 | 302 | 304 |
RMX VD59ドライバーの特徴・スペック
特徴
RMX VD59ドライバーは、慣性モーメントが5,820g・cm2とルール上限に迫る値を有しています。
RMX VDドライバーと比べて、寛容性と直進性に優れていますので、打点のバラつきによる飛距離ロスを抑えたい方に適しています。
新たに搭載されたウェイト調整機能により、重心角を30.5~36.5°の範囲で調整できる点も特徴で、36.5°はつかまりの良さで好評のインプレスUD+2ドライバー(2021)の34.5°を超える大きさとなります。右へのミスに不安がある方にもおすすめです。
クラブスペック
- ロフト角:9.5、10.5°
- ライ角:59.0°
- ヘッド体積:460cc
- クラブ長さ:45.5インチ
- 慣性モーメント:5,820g・cm2
シャフトスペック
シャフト | Diamana YR | 〃 | 〃 | Diamana PD 50 |
---|---|---|---|---|
硬さ | S/SR/R | SR | R | S |
シャフト重量(g) | 55/53/51.5 | 53 | 51.5 | 53.5 |
トルク(°) | 5 | 5 | 5 | 4.8 |
調子 | 中 | 中 | 中 | 中元 |
バランス | D2 | D2 | D2 | D2 |
クラブ重量(g) | 299 | 297 | 295 | 301 |
RMX VDドライバーとRMX VD59ドライバーの発売日・発売価格
RMX VDドライバーとRMX VD59ドライバーの発売日は2021年10月29日です。発売価格はシャフトにより異なっています。
- RMX VDドライバー
Diamana PD 50(S):97,900円
SPEEDER NX 50(S):97,900円
TOUR AD UB-5(S):97,900円 - RMX VD 59ドライバー
Diamana YR:86,900円
Diamana PD 50(S):97,900円