テーラーメイドのSIMグローレは、Mグローレの後継モデルとして注目を浴びているモデルです。
一方で、Mグローレは非常に評価が高いモデルだっただけに、SIMグローレは更に進化しているのか?または、別の特徴を有しているのか?こちらも興味が集まるところです。
そこで、SIMグローレとMグローレのフェアウェイウッドについて、じっくりと比較・試打した動画がありましたので、取り上げます。
SIMグローレ・Mグローレのフェアウェイウッドの打ち比べ動画
こちらがSIMグローレとMグローレのフェアウェイウッドを色々な視点で比較した動画です。
お時間のある方は、動画をじっくりご覧頂ければ、弾道、打音、スペックなどが比較して紹介されていますので、違いが分かります。
主だった内容について、筆者見解を交えながら紹介します。
飛ぶのはMグローレFW、上がるのはSIMグローレFW
Mグローレは、とてもよく飛ぶということで知られています。このモデルの大きな特徴として、軽量・つかまりが良いため、一般的な上級者向けとは対極の位置にありそうですが、ツアープロにも使われています。
その後継モデルということで、SIMグローレが注目されていますが、飛距離に関しては、Mグローレの方が飛ぶと評価される方が多いです。
要因の1つとして、SIMグローレよりMグローレの方がクラブ重量が約5g重いことが影響している可能性があります。
質量が増えると運動エネルギーは比例して増加していきます。インパクトエネルギーが増すことで、ヘッドスピードが変わらずともスマッシュファクター(ミート率)が高くなっていると思われます。
球が上りやすいのはSIMグローレFW
SIMグローレは、フェース面のスコアラインが5本、Mグローレは6本で、SIMグローレの方がヘッドを押しつぶしたように見えます。
それでいてヘッド体積はSIMグローレの方が11cc大きくなっていますので、SIMグローレの方がよりシャローになっています。
ヘッドが薄く扁平になることで、重心が下に下がりますので、印パ区の際に、実際のロフト角以上にフェースが上を向き、球が上りやすくなります。
フェアウェイウッドで球が上りづらい方、高く上げたい方は、SIMグローレの方がおすすめです。
スピン量についても、SIMグローレの方が入りやすい方が多いようですので、揚力も手伝って、より高い弾道が出やすくなっています。
球がつかまるのは、Mグローレ?SIMグローレ?
SIMグローレ、Mグローレの大きな特徴として、球のつかまりが良く、スライサー向けとなっています。
ボールのつかまりの良さについては、人に寄って効果の出具合が近い、SIMグローレとMグローレで評価が分かれています。
筆者の見解としては、自分でヘッドを返したいタイプの人は、Mグローレの方がつかまり、ある程度シャットに触れてクラブが自分で変える力に頼りたい人はSIMグローレの方がつかまると思われます。
と言いますのも、Mグローレの方はヒール寄りのウェイトビスの位置がやや前にありますので、重心角を大きくしつつ、浅重心で重心距離を短くする効果があります。
重心距離が短いことにより、ヘッドを操作しやすくなりますので、自分で返したい人にとっては、よりスクエアに戻しやすくなります。
一方、SIMグローレの方はウェイトが深い位置にあります。これは慣性モーメントを高めたり、低重心にする効果がありますが、一方で、ヘッド後方が重くなり、自分で返すには重たさを感じてしまう方も少なくありません。
こうなると、ヘッドを自分で返すのが大変になりますが、重心角が大きいことにより、スイング後半でヘッドが閉じる方向に力が働いてくれます。とは言え、大きく開いた状態から自然に返るのは恐らく限界がありますので、トップ位置で掌屈でシャットに構えてスイングできる方が向いています。
まとめ
SIMグローレとMグローレのフェアウェイウッドについて、違いにフォーカスして取り上げました。
飛距離、球の上がりやすさ、つかまりの良さで違いがありますので、SIMグローレを検討されている方は、Mグローレを含めて、自分に合った方を選ばれることをおすすめします。
特に、飛距離性能を求める方は、Mグローレの評価が高いため、中古クラブで探されることを検討されると良いと思います。