300ミニドライバーに搭載されているロフト角・ライ角・フェース角の調整機能(可変スリーブ)について取り上げます。
目次
ロフト角・ライ角・フェース角の調整機能
300ミニドライバーは、可変スリーブによるロフト角・ライ角・フェース角の調整機能が搭載されています。
ミニドライバーというと機能も絞られているような印象を持ってしまいそうですが、ツイストフェース、貫通型スピードポケットも搭載され、テーラーメイドの持つ最新テクノロジーが詰め込まれています。
調整機能については、前述の3つの角度を切り替えることにより、打ち出しの高さ、ボールのつかまりなどを変えることができます。
可変スリーブにより12通りの調整が可能!
上記の画像はSIMシリーズのものですが、300ミニドライバーには同じ調整機能が搭載されていますので、セッティングの種類、調整値も変更が有りません。
調整幅としては、ロフト角が±2°、ライ角が+4°、フェース角が±4°となっています。
留意点が2つありまして、まず1つ目は調整内容です。ロフト角・ライ角・フェース角は連動するタイプのため、3つそれぞれの角度を自由に切り替えられるわけではありません。予め12通りの組み合わせが決まっていますので、その中から選択する形となります。
2つめは調整ピッチです。調整は12段階であり、さらに調整ピッチ(角度の増減幅)は等間隔ではありません。そのため、+0.3°、-0.7°といった値の指定はできません。
12ポジションのロフト角・ライ角・フェース角の設定値
スリーブ 表記 |
ロフト角 | ライ角 | フェース角 | スピン量 |
---|---|---|---|---|
UPRT | ±0 | 60 | スクエア | ±0 |
| | -0.75 | 59.5 | 1.5°OPEN | -150 |
| | -1.5 | 58.75 | 3°OPEN | -300 |
LOWER | -2 | 58 | 4°OPEN | -400 |
| | -1.5 | 57.25 | 3°OPEN | -300 |
| | -0.75 | 56.5 | 1.5°OPEN | -150 |
STD | ±0 | 56 | スクエア | ±0 |
| | 0.75 | 56.5 | 1.5°CLOSE | 150 |
| | 1.5 | 57.25 | 3°CLOSE | 300 |
HIGHER | 2 | 58 | 4°CLOSE | 400 |
| | 1.5 | 58.75 | 3°CLOSE | 300 |
| | 0.75 | 59.5 | 1.5°CLOSE | 150 |
ロフト角・ライ角・フェース角の調整方法
実際の調整方法は、まず専用レンチをソール側から挿し込み、固定されているヘッドとスリーブ付きシャフトを緩めます。
次に、調整したいセッティングの向きにスリーブを回転させます。
最後に専用レンチで締め付けて固定します。
なお、300ミニドライバーには専用レンチは付属していません。SIMシリーズやMシリーズのドライバーを既にお持ちで専用レンチを持っている方は問題ありませんが、専用レンチを持っていない方は、調整機能を使う場合、別途、入手する必要があります。
公式サイトでも購入できますが、アマゾンで安く出品されています。
テーラーメイドのロフト角の調整方法を詳しく解説した動画
テーラーメイドの可変スリーブの調整方法と設定の注意点について、上記の動画にて丁寧に解説されています。登場するクラブはM4ドライバーですが、同じメーカーの12ポジションのスリーブです。
ローやアップライトに変更して、弾道がどう変わるかも測定結果の数値で解説されています。
可変スリーブはロフト角を購入後に変えられることから、メリットしかないように思われる方もいます。が、実は、いくつかのデメリットと注意点があります。
例えば、ロフト角はデフォルトで9°と10.5°がありますが、どちらも9.75°に設定した場合、フェース角が変わってきます。9°の方は1.5°クローズになり、10.5°の方は1.5°オープンになりますので、弾道が同じにはなりません。
ロフト角の変更に合わせてライ角も変わりますので、調整機能付きモデルを初めて購入される方は、12種の調整内容を予め確認しておくと良いでしょう。
300ミニドライバーの可変スリーブの互換性について
テーラーメイドのスリーブの互換性については、一般的にはSIMシリーズ、Mシリーズ間で実際に試されている方がいると思いますが、メーカーとしては互換利用を認めていません。
とは言え、ゴルフショップでは互換可能との説明が普通にされていますし、ゴルフ系ユーチューバーの方による商品紹介動画でも互換可能と説明されているものをチラホラ見かけます。逆に言えば、互換できないという情報を探す方が大変かもしれません。
実態としては、メーカーは推奨も保証もしないものの、実際は互換できてしまうという状況のようです。
本記事で取り上げている300ミニドライバーについても、MシリーズやSIMシリーズと同じチップ径が0.335で同じため、互換は自己責任でということになると思います。
▼互換に関する詳しい情報は、以下の記事にまとめてありますので、リンクを載せておきます。
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