キャロウェイのパラダイムシリーズのドライバーは、従来通り4タイプのドライバーが発売されています。
その中で、パラダイムドライバー(ノーマル)とパラダイムMAX FASTドライバーの2本を、女子プロゴルファーが打ち比べし比較している動画が興味深かったので取り上げます。
▼パラダイムの4タイプのドライバーの違い別記事にまとめてありますので、リンクを載せておきます。
≫ キャロウェイ PARADYM パラダイム ドライバーの最新情報・違いをまとめ!パラダイム・パラダイム X・パラダイムMAX FAST・パラダイム ◆◆◆
パラダイムのノーマルとMAX FASTのドライバー2本を試打比較した動画
こちらが女子プロゴルファーの西川みさとプロにて、パラダイムのノーマルタイプとMAX FASTタイプの2本のドライバーを試打・比較されている動画です。
<試打クラブ>
- パラダイム ドライバー(ノーマル)
10.5°(ウェイトドロー)、VENTUS TR 5 for CW R - パラダイム MAX FASTドライバー
10.5°、SPEEDER NX 40 for CW S
ヘッドはどちらもロフト角10.5°ですが、ノーマルの方はウェイト調整機能を使ってドローポジションにしています。
シャフトはどちらも純正ですが、ノーマルの方はRスペック、MAX FASTの方はSスペックです。
ヘッドスピード36前後で試打されていますので、相応のスペックです。
動画の内容を踏まえつつ、この2機種の特徴と違い着目して、特に注目したい点について以下にまとめました。
パラダイム ノーマルドライバーとMAX FASTドライバーの弾道 試打計測の結果
パラダイム ドライバー(ノーマル)
試打 | ヘッド スピード |
ボール スピード |
ミート率 | 打出角 | スピン | キャリー | ラン | トータル |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 36.5 | 53.6 | 1.47 | 12 | 1542 | 162.1 | 41.3 | 203.4 |
2 | 36.1 | 53 | 1.47 | 13.8 | 1659 | 170 | 36.6 | 206.6 |
3 | 35.8 | 53.4 | 1.49 | 14.4 | 1510 | 173 | 37 | 210 |
平均 | 36.1 | 53.3 | 1.48 | 13.4 | 1570 | 168.4 | 38.3 | 206.7 |
パラダイム MAX FASTドライバー
試打 | ヘッド スピード |
ボール スピード |
ミート率 | 打出角 | スピン | キャリー | ラン | トータル |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 35.4 | 53 | 1.49 | 14.8 | 1905 | 176.7 | 31.9 | 208.6 |
2 | 35 | 52.7 | 1.51 | 16 | 1725 | 177 | 32 | 209 |
3 | 35.3 | 53 | 1.5 | 15.3 | 1751 | 176.6 | 32.9 | 209.5 |
平均 | 35.2 | 52.9 | 1.5 | 15.4 | 1794 | 176.8 | 32.7 | 209 |
ポイント① パラダイム MAX FASTは、格段に球が上がりやすい
▼球の上がりやすさの違い
モデル | ノーマル | MAX FAST |
---|---|---|
打ち出し角 | 13.4° | 15.4° |
スピン量 | 1570rpm | 1974rpm |
キャリー | 168.3y | 176.8y |
ラン | 38.3y | 32.3y |
トータル | 206.7y | 209y |
同じ10.5°のヘッドを使っていますが、球の上がりやすさは顕著に違いが出ています。
ノーマルモデルの方は、打ち出し角が13.4°でMAX FASTよりも2°低く、ヘッドスピードが36m/s前後であることを考えると、やや不安を感じる高さです。
パラダイムシリーズは、ローグSTシリーズよりも低スピン性能が優れていて、MAX FASTでも2000rpmに一度も届いていない少なさです。
そして、ノーマルの方が400rpmも少ない結果となっていますので、打ち出しに加えて、ボールの揚力もあまり得られていません。
ヘッドスピードが40m/s未満であれば2000rpm台のスピン量が欲しいところですので、極端にラン比率を高めたいという方以外、吹けてしょうがないという方以外は、MAX FASTの方がおすすめです。
ポイント② ノーマルのドロー設定より、MAX FASTの方がつかまる
▼ノーマルタイプのウェイト調整機能
パラダイムシリーズのドライバーは、パラダイムドライバー(ノーマルタイプ)にのみドロー・フェードの調整機能が搭載されています。
今回の比較試打では、パラダイムドライバー(ノーマルタイプ)の方をドローポジションにウェイト調整して試打されています。
ドロー設定にしたノーマルとMAX FASTで、どちらがつかまりが良いかは気になる方も多いと思います。
▼弾道の違い
モデル | ノーマル | MAX FAST |
---|---|---|
打ち出し | 右 | センター |
弾道 | ストレート | ドロー |
結果としては、MAX FASTの方はセンターに打ち出されて、良いドローが出ています。
一方、ノーマルの方は、ウェイトドローではありますが、打ち出しが右で、弾道はきれいなストレートです。
右に打ち出したくない方、スライス回転を抑えたい方は、ノーマルタイプよりもMAX FASTタイプの方が良い結果が得られそうです。
特に弾道については、ノーマルはきれいなストレートボールが出ていますので、スライス回転を無くしたい方は、ノーマルではあまり効果が得られないかもしれません。
ポイント③ 飛距離が出やすいのは、MAX FAST
▼飛距離性能の違い
モデル | ノーマル | MAX FAST |
---|---|---|
ヘッドスピード | 36.1 | 35.2 |
ミート率 | 1.48 | 1.5 |
打出角 | 13.4 | 15.4 |
スピン | 1570 | 1794 |
キャリー | 168.4 | 176.8 |
ラン | 38.3 | 32.7 |
トータル | 206.7 | 209 |
改めてノーマルとMAX FASTの弾道計測結果のサマリーを見比べてみると、MAX FASTの方がヘッドスピードが1m/s遅いにもかかわらず、飛距離は出ています。
特に、キャリーでは8ヤード以上の差が出ていますので、ラン頼みよりも安定することを考えると、飛距離が出やすいのはMAX FASTと言えます。
その理由については、打ち出しの高さ、スピン量が大きい点がポジティブに働いているのは確かでしょう。
もう一つ注目したい点は、ミート率です。ノーマルでは1.476、MAX FASTでは1.500と差が出ています。
これは、キャロウェイがAIを用いて対象ゴルファーに合わせたフェース偏肉設計・ヘッド設計を行っているからこそ、ヘッドスピード36m/s前後では、ミート率、スピン量、打ち出し角の全てでMAX FASTの方が良い結果が出ていると考えられます。

