スリクソンの2024年モデルの「ZXiシリーズ」。
ドライバーは従来と異なり全4タイプのラインナップとなっています。
各タイプの弾道や形状の違い、スペック、発売日、発売価格など詳細をまとめました。
▼前作ZX MKⅡシリーズのドライバーは、下記記事をご覧ください。


ZXiシリーズのドライバーは4タイプ
※ZXi MAX、ZXi、ZXi LS、ZXi TR
スリクソンは長らくZシリーズを発売してきました。
2010年以前にはZ-TX、ZRと言ったモデルもありますが、今の体型が固まってきたのは2012年のZ25シリーズからです。
発売年 | シリーズ名 |
---|---|
2018年 | Z85 |
2020年 | ZX |
2022年 | ZX MKⅡ |
2024年 | ZXi |
▼歴代Z・ZXシリーズのドライバー

そして、2020年にはZからZXにシリーズ名を変更していて、今回確認されたZXiは、ZXになってから3作目となります。
▼左から2020年、2022年、2024年のZXシリーズ
ブラックのベースカラーにスリクソンカラーであるワインレッドがアクセントに使われていて、ZXらしいデザインが踏襲されています。
ZXiシリーズのドライバーのラインナップは、前々作は2タイプ、前々作は3タイプ、そして、今作は4タイプとなっていてリニューアルの都度、対象ゴルファーを広げています。
モデル | 概要 |
---|---|
ZXi MAX | 新たなモデル。 特徴は高MOIによる寛容性と直進性。 |
ZXi | ZX5 MKⅡの後継モデル。 特徴は寛容性と操作性。 |
ZXi LS | ZX5 MKⅡ LSの後継モデル。 特徴は寛容性と低スピン。 |
ZXi TR | ZX7 MKⅡの後継モデル。 特徴は操作性と低スピン。 |
ZXi MAXという新たなタイプが追加されました。ダンロップではアベレージゴルファー向けがXXIO、アスリート向けがSRIXONというブランド分けを長らく続けていましたが、XXIOではXXIO Xを追加し、SRIXONではZXi MAXを追加し、対象ゴルファーはかなりオーバーラップしています。
住み分けをしっかりというより、それぞれのブランドの中で対象ゴルファーを広げる展開を進めています。
ZXiシリーズのドライバー 4タイプの違いを比較
弾道の違い
*出典:dunlop.co.jp
ZXi、ZXi LS、ZXi TRについては、従来通りZX5 MKⅡ、ZX5 MKⅡ LS、ZX7 MKⅡと同じ位置づけです。
ZXi LSは最も低スピンながら操作性は抑えてある珍しいケースで、寛容性のある低弾道タイプというユニークなドライバーです。
注目は新たに追加されたZXi MAXです。上図のマトリクスからも分かる通り、XXIO Xと比べるとつかまりを抑えてあって、寛容性と弾道の高さを高めたドライバーです。
アベレージゴルファーをターゲットとしていますが、自分で球をつかまえられる方で、弾道操作を少し試してみたい方に適しています。
▼弾道の特徴(5点評価)
モデル | ZXi MAX | ZXi | ZXi LS | ZXi TR |
---|---|---|---|---|
弾道高さ | 5 | 4 | 2 | 3 |
スピン量 | 4 | 3 | 1 | 2 |
寛容性 | 5 | 4 | 3 | 2 |
操作性 | 2 | 3 | 4 | 5 |
ZXiとZXi LSの違いとしては、単にLSが低スピン・低弾道なだけでなく、ZXiの方が操作性が少し高いという違いがあります。
標準的な中級者の方は、スタンダードモデルのZXiから検討されると良いでしょう。
ウェイトの違い
※ZXi MAX、ZXi、ZXi LS、ZXi TR
ウェイトは、ZXi MAXのみ1つですが、残りの3タイプには2つ搭載されています。
2つのウェイトは10g、4gと重量が異なっていますので、入れ替えることで重心位置を変えて弾道を切り替えることができます。
- ZXi MAX:後方に14gが1つ。
- ZXi:後方の左右に1つずつ(10g、4g)。
- ZXi LS:前方・後方に1つずつ(10g、4g)。
- ZXi TR:後方の左右に1つずつ(10g、4g)。
なお、ウェイトやスリーブの脱着の際に用いるトルクレンチは、ZX MKⅡシリーズでは付属していましたが、ZXiシリーズでは別売りとなっています。
ヘッド形状の違い
※ZXi MAX、ZXi、ZXi LS、ZXi TR
フットプリントは、ZXi MAXが最も大きく、ZXi TRが最も小さくなっています。
ZXi MAXは深低重心ながらも、つかまりは抑えてあるとメーカーは説明していますが、ネック側が肉厚になっていますので、シリーズ全体で見ればつかまる安心感があるのは歴然です。
ZXi TRは、典型的な洋ナシ型の逃げ顔で、左へのミスを防ぎたい方、球筋をしっかり操りたい方が構えやすい形状です。
※ZXi MAX、ZXi、ZXi LS、ZXi TR
ヘッドの縦の膨らみについては、ZXi TRのみぷっくりしていて、ややはバックになっています。重心を浅く・低くという意図を持たせたヘッド形状になっていて、低スピン・操作性の特徴を持たせてあります。
残りの3モデルはソールが地を這うような形状をしています。特にZXi MAXは最も背面にウェイトを搭載していて、出来る限りの深重心化が図られています。
スペックの違い
モデル | ZXi MAX | ZXi | ZXi LS | ZXi TR |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 9.0°/10.5° | 9.0°/10.5° | 9.0°/10.5° | 9.0°/10.5° |
ライ角 | 59.0° | 59.0° | 59.0° | 59.0° |
ヘッド体積 | 460cc | 460cc | 460cc | 450cc |
長さ | 45.75″ | 45.75″ | 45.75″ | 45.75″ |
スペックについては、ロフト角、ライ角、長さは同じ設定で、ヘッド体積のみZXi TRで450ccと10cc小ぶりになっています。この体積の違いは、前作のZX7 MKⅡの時と同じです。
全モデルでウェイトの脱着が可能で、可変スリーブが搭載されていますので、弾道カスタマイズが可能になっています。
なお、先程のウェイトの違いのところでも触れましたが、専用トルクレンチは別売り扱いとなりましたので、調整機能を使いたい方は別途入手が必要です。
ZXi MAXドライバー
特徴・試打・評価
- 今作で新たに追加された新タイプ。
- アスリートブランドながら、やさしさを追求したドライバーで、アベレージゴルファーも対象としている。
- シリーズで最大のMOIで、寛容性と打ち出し高さがある。
- つかまりはXXIO Xより抑えられている。
スペック
- ロフト角:9.0、10.5°
- ライ角:59.0°
- ヘッド体積:460cc
- 長さ:45.75インチ
- ウェイト:14g(後方)
ZXiドライバー
特徴・試打・評価
- Z585、ZX5、ZX5 MKⅡの流れをくむスタンダードモデル。
- 寛容性と操作性を併せ持った中級者が扱いやすいドライバー。
- 弾道の高さ、つかまりを少しクラブに求める上級者にもオススメ。
- ウェイトはトゥ・ヒールにあり、入れ替えることでつかまりを切り替えることができる。
スペック
- ロフト角:9.0、10.5°
- ライ角:59.0°
- ヘッド体積:460cc
- 長さ:45.75インチ
- ウェイト:4g、10g(後方の左右)
ZXi LSドライバー
特徴・試打・評価
- ZX5 MKⅡ LSの後継モデル。
- 「5」の寛容性タイプに低スピン・低弾道の味付けをしたモデル。
- 対象ゴルファーが限定されて使い辛いという声を受け、前後にウェイトを配置し、入れ替えることで弾道調整を行える形に進化。
- 操作性はZXiよりも抑えてあるが、シリーズで最も低スピン・低弾道。
- 従来の低スピンタイプはピーキーなものが多い中、相反しそうな寛容性は残して欲しい方向け。
スペック
- ロフト角:9.0、10.5°
- ライ角:59.0°
- ヘッド体積:460cc
- 長さ:45.75インチ
- ウェイト:10g、4g(前方と後方)
ZXi TRドライバー
特徴・試打・評価
- ZX7 MKⅡの後継モデル。
- このモデルより10cc小ぶりな450ccのディープヘッドで、シャープな振り抜きを求める方向け。
- 最も重心距離が短く、操作性と低スピンに優れている。弾道を操りたい方、つかまり過ぎを嫌う方に適している。
- なお、弾道の強さ(低さ・低スピン)は、ZXi LSの方が優れている。
- 思い切り叩いて低く強い球を打ちたい方で、左へのミスも消したい方は、ZXi LSのオープン設定を検討したいが、操作性が欲しい方はZXi TRで低ロフトも試したい。
スペック
- ロフト角:9.0、10.5°
- ライ角:59.0°
- ヘッド体積:450cc
- 長さ:45.75インチ
- ウェイト:4g、10g(後方の左右)
ZXiシリーズのドライバー 4タイプの発売日・発売価格
ZXiシリーズのドライバー4タイプの発売日は2024年11月9日です。
発売価格は85,800円(税込み)です。
前作が79,200~81,400円(税込み)でしたので、トルクレンチが別売りになったことを含めると、実質的には6,000~8,000円の値上がりということになります。