テーラーメイドのQi35 LSドライバーについて、押さえておきたい2つの重要ポイント、試打・評価を取り上げます。
前年の相当モデルに当たるQi10 LSドライバーとの違いも交えて解説しますので、Qi35 LSドライバーの特徴や位置付けが分かる内容となっています。
▼Qi35シリーズのドライバー4機種の違い・評価

Qi35 LSドライバーの特徴
テーラーメイドのQi35シリーズのドライバーは、前年のQi10と同じく4タイプに分かれています。
- Qi35 LSドライバー
- Qi35 ドライバー
- Qi35 MAXドライバー
- Qi35 MAX LITEドライバー
LSは従来通り最もアスリート仕様のクラブで、ヘッドが小ぶりで低スピン・操作性が特徴となっています。
特徴① Qi10 LSより、やさしい
Qi35 LSドライバーは、名前からも分かる通りQi10 LSドライバーの後継モデルです。
ヘッド形状はディープで小ぶり、ヘッド特性は操作性と低スピンなのも変わりません。
そこで気になるのは、Qi10 LSドライバーとQi35 LSドライバーでどのような違いがあるかです。
簡単に言うとやさしくなっています。
このやさしさは感覚的な話ではなく、高MOIと低重心という具体的な根拠があります。
高MOI
モデル | Qi35 LS (後に重ウェイト) |
Qi35 LS (前に重ウェイト) |
Qi10 LS |
---|---|---|---|
MOI | 7.7K | 6.8K | 7.6K |
重心位置 | +0.8mm | -0.2mm | +0.9mm |
まず、高MOIについてですが、デフォルトの後ろ側のウェイトを重くした(デフォルト)状態では、前作のQi10 LSドライバーより慣性モーメントがアップしています。
MOI(慣性モーメント)はヘッドのブレにくさを表しますので、単純に打点ブレに強くなっています。
低重心
出典:youtube
次に低重心についてですが、ここでいう重心は3D視点での重心位置ではなく、フェース面上の重心点を表しています。
一般的にゴルフクラブは、フェース面上の重心点より上で打った方がミスが抑えられます。

ギア効果により、上側で捉えると、打ち出しが高い・低スピン。
反対に下側で捉えると、打ち出しが低い、高スピン(つまり飛ばない)。
出典:youtube
そして、Qi35 LSドライバーは重心点がQi10 LSドライバーよりも低くなっていて、前方ウェイトを重くした設定では、フェースセンターよりも下に重心点を持ってくることに成功しています。
つまり、重心点よりも上のエリアがQi35 LSドライバーの方が広いため、ミスが抑えられるエリアが広がっています。
特徴② 低スピンなのに、つかまる
Qi35 LSドライバーは高MOIになっているにもかかわらず、意外にもウェイトは大幅に軽くなっています。
▼Qi35 LSとQi10 LSのウェイト重量の違い
モデル | Qi35 LS | Qi10 LS |
---|---|---|
フロントウェイト | 3g、3g | 18g |
バックウェイト | 13g | 17g |
そもそもテーラーメイドのドライバーはカーボンフェースを採用していますので、後方ウェイトが効きやすく、他メーカーと比べてウェイトを重くし過ぎなくても良いというメリットがあります。
それに加えて、長年採用していたMWT(スライダー式のウェイト調整機能)が廃止されていて、ギミックに掛かるウェイトコストを取り除かれ、軽量化が更に推し進められています。
後ろが重たいと、ダウンスイングの後半でヘッドを返しにくくなるというデメリットがありますが、Qi35 LSドライバーはウェイトが重過ぎないため、ヘッドを機敏に動きやすいというメリットがあります。
Qi10 LSドライバーと比べると、Qi35 LSドライバーは、つかまりが良くなっています。
低スピンドライバーの右にすっぽ抜ける感じが苦手な方にとっては、つかまりやすいLSということで、Qi10 LSドライバーよりも扱いやすくなっています。
反対に引っ掛けを嫌う方にとっては、Qi10 LSドライバーの方が扱いやすいでしょう。

Qi35 LSドライバーの試打・評価
Qi35 LSドライバーをトラックマンで計測試打・評価
- 前作のQi10LSドライバーより球が上がり。ちょっとつかまって、スピンが入る。
- Qi10ドライバーではスピンが入り過ぎる、Qi10 LSドライバーではスピンが少なくて、つかまらない。この両方を解決してくれる。
- 強いフェードを打ちたいならQi10 LS、ミスヒットに強くてつかまるのはQi35 LS。低スピン感は同じ。
- ヘッドスピード43m/sだと、工夫しないとつらい。
- ウェイトを前にすると、重心短くなって振りやすくなる。LSでつかまるのは嬉しい。
Qi35 LSドライバーのロフト8°、10.5°を試打・解説
Qi35 LSドライバーのロフト8.0°、10.5°で試打されています。
動画前半ではゴルフライターのコヤマカズヒロ氏にて、Qi35 LSドライバーの特徴を7分かけて熱く語られています。
Qi35 LSドライバーのスペック
クラブスペック
- ロフト角:8、9、10.5°
- ライ角:54°
- ヘッド体積:460cc
- 長さ:45.75インチ
- ウェイト:前方右3g(TAS)、前方左3g(TAS)、後方13g(TAS)
シャフトスペック
シャフト | 硬さ | クラブ重量 | シャフト重量 | トルク | バランス | 調子 |
---|---|---|---|---|---|---|
2025 Diamana BLACK TM60 |
S | 約311 | 約63 | 3.1 | D3 | 元 |
2025 Diamana SILVER TM55 |
S | 約305 | 約56 | 3.6 | D1 | 中元 |
Qi35 LSドライバーの発売日・発売価格
Qi35 LSドライバーの発売日は、2025年2月7日です。発売価格は99,000円です。
