ヤマハの2026年新作ドライバーとして注目される「RMX DD-1」と「RMX DD-2」。
どちらも“飛距離”と“方向性”を両立する「DD=Distance & Direction」設計ですが、ヘッド形状・弾道特性・調整機能には明確な違いがあります。
本記事では、「RMX DD-1」と「RMX DD-2」のスペックと特徴を比較し、「どのような違いがあるか」「どんな人に向いているか」を解説します。
RMX DD-1とDD-2の位置づけ
*左からDD-1、DD-2
2026年の「RMX DD」シリーズのドライバーは、前作「RMX VD」シリーズからラインナップが変わり、「RMX DD-1」と「RMX DD-2」の2モデルでの展開となっています。
モデル | RMX DD-1 | RMX DD-2 |
---|---|---|
タイプ | 操作性・強弾道 | つかまり・高弾道 |
ヘッド体積 | 450cc | 460cc |
重心設計 | 浅重心・低スピン | 深重心・高慣性モーメント |
弾道傾向 | 中弾道・フェード系も可 | 高弾道・直進性重視 |
ターゲット層 | 中・上級者 | 中級者〜アベレージ |
RMX DD-1 ドライバーの位置づけ
- 操作性と強弾道を両立する中・上級者向けモデル
- コンパクトな450ccヘッドに浅重心設計を採用し、叩ける強弾道が特徴
- つかまりと寛容性が加味され、前作より扱いやすさが向上
RMX DD-2 ドライバーの位置づけ
- つかまりとやさしさで飛ばす中級者〜アベレージ向けモデル
- 最大体積460ccヘッドで安心感があり、ミスへの許容度と直進性に優れる
- ドロー気味の弾道を求める方におすすめ
構えた瞬間に違いが見える|外観・形状の差
*左からDD-1、DD-2
「RMX DD-1」と「RMX DD-2」はヘッド形状が大きく異なっています。
「RMX DD-1」はヘッドサイズが450ccとやや小ぶりで、さらにディープ形状になっていますので、ヘッド厚があります。
反対に「RMX DD-2」はヘッドサイズがルール上限の460ccのデカヘッドで、後方を長く取ったシャロー形状になっています。
「RMX DD-1」は重心を浅く、「RMX DD-2」は重心を深くする意図が込められた形状です。
- ディープな浅重心:コンローラブル・ロースピン・ライナー弾道
- シャローな深重心:オートマチック・ストレートボール
このように分かりやすいぐらい対称的なヘッド形状を採用していますので、ヘッド挙動と弾道には明確な違いがでます。
フェースもディープ・シャローが反映された形状になっています。
ちなみに、「RMX DD」シリーズではT社のようにカーボンフェースが採用されていますので、重量配分がより最適化されています。
気になる打感は、言われないと分からないぐらいで、もっと言えば、言われてもカーボンを感じられないぐらいです。これまでの金属フェースと違いが分からない方が殆どだと思います。
どちらも「つかまり」を持たせてある|高MOI・大型ヘッドに適応
通常、アスリート向けモデルと言えば”フェードバイアス”です。
2026年モデルの「RMX DD」シリーズは、どちらのモデルも「つかまり」を謳っているところが、これまでになく新しい点です。
- RMX DD-1:コントロール性とつかまりで飛ばす
- RMX DD-2:つかまりとやさしさで飛ばす
以前であれば、”左を恐れず叩ける”、”つかまり過ぎない”といった表現が、アスリート向けモデル、特に低スピンタイプには付きものでしたので、その意味では、「RMX DD」シリーズはかなり特異なアスリート向けモデルとも言えます。
ただ、ドライバーに限らずユーティリティやアイアンにも言えることですが、アスリート向けとアベレージ向けの差が縮まってきているのが近年の特徴で、その傾向はまだ続いています。

たとえば、XXIO XとSRIXON ZXi MAXは、どちらがハードスペックか一概には言えない!
プロの世界に目を向けても、小ぶりなディープヘッドを好んでいた石川遼がドロータイプのELYTE Xドライバーを使用しています。これは、大型ヘッド時代に合わせて、大きく重たいヘッドの”つかまり”は、クラブ性能に任せるスタイルになったとも言えます。
その意味では、「RMX DD」シリーズも、近年の高MOI・大型ヘッドに合わせて変化を取り入れたとも言えそうです。
標準シャフトは2種類!特徴と選び方のポイント
シャフト | 硬さ | 重量 | トルク | 調子 | バランス |
---|---|---|---|---|---|
FR 60 | S | 60g | 4.9° | 中 | D2 |
GR 50 | S/SR/R | 50〜53g | 5.6° | 中 | D2 |
標準シャフトは、三菱ケミカルとの共同開発による2種類のTENSEIが用意されています。
- FR 60:シャフト挙動を抑えた叩けるタイプ。操作性重視の中・上級者向け
- GR 50:しなりと加速感を活かす弾き系。つかまり重視で幅広い層に対応
どちらも中調子ですが、重量だけでなく、挙動にも差が付けられています。
しっかり叩きたい方、コントロールしたい方、切り返しが速い方はFR60、しなりを活かしたい方、先端につかまりの動きが欲しい方、ためを作りたい方はGR50から試すと良いでしょう。
RMX DD-1 vs DD-2|どちらを選ぶべきか?
RMX DD-1 ドライバー|叩ける強弾道と操作性を求める方向け
操作性と強弾道を両立していますので、コア層としては自分のスイングで球筋をコントロールしたい中・上級者におすすめです。
なお、ヘッド形状は逃げ顔のディープ形状ながら、”つかまり性能”も加味されていますので、左を嫌う方は調整機能の活用が前提になると考えた方が良いでしょう。
ソール後方にはドロー・フェードを切り替えられるウェイト調整機能を搭載。可変スリーブと組み合わせることで、自分好みの弾道と振り心地に近づけるチューニングが可能です。
RMX DD-2 ドライバー|つかまり・安定性・直進性を求める方向け
高弾道・直進性・安心感を重視したヘッド設計で、スライス傾向や弾道のブレに悩む中級者〜アベレージ層におすすめです。
丸型ヘッドと深重心設計により、フェースが自然に戻りやすく、つかまりの良さとミスへの許容度が高いのが特徴です。
弾道がブレにくいため、安定して飛距離を出しやすく、“やさしく飛ばす”を実現したい方が結果を出しやすいドライバーです。