キャロウェイから2016年に発売のXR 16ドライバー・XR PRO 16ドライバーには、アジャスタブル・ホーゼルというロフト角・ライ角の調整機能が搭載されています。
本記事ではアジャスタブル・ホーゼルの仕組み・使い方・設定内容について取り上げます。
アジャスタブル・ホーゼルとは?
アジャスタブル・ホーゼルは、ロフト角・ライ角を調整できる機構で、キャロウェイのドライバー・フェアウェイウッド、そして、一部のハイブリッドに搭載されています。
ネック部分にある2つのリング(COG)の組み合わせを変えることで、ロフト角・ライ角を調整することができます。
アジャスタブル・ホーゼルは全てのモデルに搭載されているわけではなく、例えばEPIC FLASHスタードライバーでは搭載されていません。
搭載有無は、ネックかソールを見れば確認できます。ネックの部分にS、N、+1°といった文字が書いてあるリングがある、または、シャフト軸のソール側にネジ状のものがあれば、アジャスタブル・ホーゼルが搭載されています。
XR 16ドライバー・XR PRO 16ドライバーは、アジャスタブル・ホーゼルを搭載
2016年のXRシリーズは、XR16ドライバーとXR PRO2016ドライバーの2種類があります。
どちらのドライバーにもアジャスタブルホーゼルは搭載されています。なお、フェアウェイウッドには搭載されていません。
ロフト角・ライ角の調整方法!付属の専用トルクレンチを使用
アジャスタブル・ホーゼルによるロフト角・ライ角の調整の際は、付属の専用トルクレンチを用いて行います。
そのため、中古で購入される場合は、専用レンチの有無を確認されることをおすすめします。
- 専用トルクレンチを用いて、ヘッドのソール側からホーゼルボルトを緩める。
- 調整リングを回転させ、希望のロフト角・ライ角の組み合わせにする。
(調整内容については次の章で解説します) - 再び専用トルクレンチを用いて、ホーゼルボルトを締める。
ロフト角・ライ角の調整内容(セッティング)
キャロウェイのアジャスタブル・ホーゼルは、COGと呼ばれる2つのリングの組み合わせ向きを変えることで、ロフト角・ライ角を調整します。
他メーカーの調整機能は、シャフトの刺し込む向きを変えますが、キャロウェイやタイトリストの調整機能は、リングで調整するところが異なる点です。
この仕組みには大きなメリットが2つあります。
- ロフト角・ライ角を独立的に調整できる。
- シャフトの向きを変えずに調整できる。
特に前者のロフト角・ライ角の独立性については、他メーカーの可変スリーブでは、予めロフト角とライ角の組み合わせが決められていて、設定の自由度が低い点が挙げられます。キャロウェイの場合は、独立していますので、好みの弾道に調整しやすくなっています。
2種類のリングによる調整内容
- 上段リング:N、-1、D、+2
- 下段リング:S、D、+1、N
リングに記載された文字は、ロフト角とライ角が混ざっています。ここが少し分かり辛いところですが、コツをつかめば設定は簡単です(次の章で解説します)。
なお、N、Dはライ角を表し、ニュートラルとドロー(つかまりが良いアップライト)です。そして、-1、S、+1、+2はロフト角を表し、Sはスタンダードで±0°です。
上下でそれぞれ4通りありますので、4×4=16通りのセッティングが可能なように思えますが、実際は、8通りの設定となっています。
リングには凹凸があり、上段でライ角(N or D)を選択した場合、下段はロフト角(S or +1)のみが選択できます。反対に、上段でロフト角(+2 or -1)を選択した場合、下段はライ角(N or D)のみが選択できます。
ロフト角・ライ角の調整内容(セッティング)
上段リング | 下段リング | 設定内容 |
---|---|---|
+2 | N | 高弾道 |
N | +1 | やや高弾道 |
N | S | 標準 |
-1 | N | やや低弾道 |
+2 | D | 高弾道で、つかまりが良い |
D | +1 | やや高弾道で、つかまりが良い |
D | S | つかまりが良い |
-1 | D | やや低弾道で、つかまりが良い |
調整リング(COG)の組み合わせにより、8通りのセッティングが可能となっています。
実際に調整する際には、上下のリングでロフト角・ライ角が入り混じっていますので、少し混乱しがちですが、1点だけ気を付ければとても簡単です。
まず、ロフト角を先に選択してください。ロフト角は、+2、+1、S、-1がありますので、+2、-1ならば上段リング、S、+1ならば下段リングとなります。
次はライ角の選択です。その際、ロフト角で選択したリングではない方で、ライ角を選択します。どちらのリングにもN(ニュートラル)とD(アップライト)があります。
▼アジャスタブル・ホーゼルを搭載したドライバーと互換性については、別記事にまとめてありますので、リンクを載せておきます。
