タイトリストのTSR・TSi、TS、917、915、VG3などに搭載されているロフト角・ライ角の調整機能、Sure Fitについて取り上げます。
目次
Sure Fitとは?
Sure Fitとは、タイトリストのドライバー・フェアウェイウッド・ユーティリティに搭載されているスリーブで、ロフト角・ライ角を調整することができる機構です。
年代によって搭載されているもの、搭載されていないものがありますが、ネック部分かソールを見ることで、搭載有無を判別することができます。
ネックの部分にA、B、C、Dが記載されたリング状パーツ、1、2、3、4が記載されたスリーブがあり、ソール面にシャフトを固定するネジ状のものがあれば、Sure Fitが搭載されています。
スリーブの形状は2種類ある
Sure Fitスリーブは2種類のタイプがあります。
左の△0.75° Sure Fitスリーブは、調整幅が0.75°で、ロフト角、ライ角共に、-0.75°、+0.75°、+1.5°の調整が可能です。搭載されているモデルは、ワールドモデルである9シリーズ、TSシリーズ、TSiシリーズとなります。
右の△1.0°Sure Fitスリーブは、調整幅が1.0°で、ロフト角、ライ角共に、-1.0°、+1.0°、+2.0°の調整が可能です。搭載されているモデルは、日本市場向けのVG3シリーズとなります。
ロフト角・ライ角の調整は、専用レンチを用いて行う
Sure Fitを搭載したモデルのロフト角・ライ角の調整は、ゴルフクラブに付属の専用レンチを用いて行います。
913、915など、古いモデルにも搭載されていますので、中古クラブでドライバーを購入される場合は、専用レンチが付いているかを確認されることをおすすめした。
調整は、専用レンチをソール面から挿し込んでネジを緩め、ホーゼルのパーツが回転させられるぐらいまで緩めます。そして、スリーブと間の調整リングの組み合わせを変更し、再び専用レンチでネジを締めて完了です。
ロフト角・ライ角の調整内容(セッティング・パターン)を解説
▼英語の動画ですが、リングとスリーブによる調整の仕組みを動画で見ることができます。
タイトリストのSure Fitは、スリーブとリングの両方に4種類のセッティングポジションがあります。
これらの組み合わせの数だけ設定パターンがありますので、4×4=16通りのセッティングが可能となっています。
一般的な可変スリーブは、調整リングが無いタイプが殆どですので、ロフト角・ライ角が連動して設定値が変わりますが、タイトリストのSure Fitは、ロフト角とライ角を別々(独立的)に調整できる点が特徴であり大きなメリットです。
リングとスリーブについて
▼右利き用のセッティング
- リング:A、B、C、D
- スリーブ:1、2、3、4
リングとスリーブには調整箇所がそれぞれ4つ用意されていて、組み合わせによりロフト角・ライ角の調整が行えます。なお、一方がロフト角、一方がライ角という形には分かれていませんので、設定には少しコツがあります。
簡単に言うと、1、2、3、4で大きな調整、A、B、C、Dで細かな調整と捉えると分かりやすいと思います。
- 1:低ロフト、フラット
- 2:低ロフト:アップライト
- 3:高ロフト:アップライト
- 4:高ロフト:フラット
- A:高ロフト:アップライト
- B:高ロフト:フラット
- C:低ロフト:フラット
- D:低ロフト:アップライト
▼左利き用のセッティング
なお、左利きの場合は表の見方が変わってきますので、間違えない様にご注意ください。
ロフト角・ライ角の調整内容(セッティング)
上述のリングとスリーブの組み合わせにより、調整できるセッティングは16通りとなります。
右利き用のセッティング
リング | スリーブ | ロフト角 | ライ角 |
---|---|---|---|
A | 3 | 1.5 | 1.5 |
B | 3 | 1.5 | 0.75 |
A | 4 | 1.5 | 0 |
B | 4 | 1.5 | -0.75 |
D | 3 | 0.75 | 1.5 |
C | 3 | 0.75 | 0.75 |
D | 4 | 0.75 | 0 |
C | 4 | 0.75 | -0.75 |
A | 2 | 0 | 1.5 |
B | 2 | 0 | 0.75 |
A | 1 | 0 | 0 |
B | 1 | 0 | -0.75 |
D | 2 | -0.75 | 1.5 |
C | 2 | -0.75 | 0.75 |
D | 1 | -0.75 | 0 |
C | 1 | -0.75 | -0.75 |
左利き用のセッティング
リング | スリーブ | ロフト角 | ライ角 |
---|---|---|---|
D | 2 | 1.5 | 1.5 |
C | 2 | 1.5 | 0.75 |
D | 1 | 1.5 | 0 |
C | 1 | 1.5 | -0.75 |
A | 2 | 0.75 | 1.5 |
B | 2 | 0.75 | 0.75 |
A | 1 | 0.75 | 0 |
B | 1 | 0.75 | -0.75 |
D | 3 | 0 | 1.5 |
C | 3 | 0 | 0.75 |
D | 4 | 0 | 0 |
C | 4 | 0 | -0.75 |
A | 3 | -0.75 | 1.5 |
B | 3 | -0.75 | 0.75 |
A | 4 | -0.75 | 0 |
B | 4 | -0.75 | -0.75 |
Sure Fitを搭載したドライバー
Sure Fitを搭載したロフト角・ライ角の調整が行えるドライバーはこちらです。
- TSRシリーズ(TSR1、TSR2、TSR3、TSR4)
≫ TSRドライバーのSURE FIT完全ガイド - TSiシリーズ(TSi1、TSi2、TSi3、TSi4)
≫ TSiドライバーのSURE FIT完全ガイド - TSシリーズ(TS1、TS2、TS3、TS4)
≫ TSドライバーのSURE FIT完全ガイド - 917シリーズ(917D2、917D3)
≫ 917 D2と917 D3ドライバーの調整機能を徹底解説 - 915シリーズ(915D2、915D3)
≫ 915 D2と915 D3ドライバーの調整機能を徹底解説 - 913シリーズ(913D2、913D3)
≫ 913 D2と913 D3ドライバーの調整機能を徹底解説 - 910シリーズ(910D2、910D3)
≫ 910 D2と910 D3ドライバーの調整機能を徹底解説 - VG3シリーズ(2018、2016、2014)
Sure Fitの互換性について
Sure Fitを搭載したドライバーは、全てのモデルに互換性があります。
なお、本記事の冒頭でも取り上げた通り、Sure Fitには△1と△0.75の2つのタイプがあり、調整幅が異なっている点は留意しておく必要があります。
TSRドライバーのSURE FIT完全ガイド!ロフト・ライの調整機能、CGトラック、ウェイトを徹底解説!TSR1・TSR2・TSR3・TSR4
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