ダンロップから発売のゼクシオX(エックス)2022ドライバーについて、ロフト角・ライ角・フェース角の調整機能の仕組み・調整方法について解説します。
目次
ロフト角・ライ角・フェース角の調整機能
ゼクシオXドライバーの2代目・2022年モデルには、ゼクシオで初めてロフト角・ライ角・フェース角の調整機能が搭載されました。従って、初代の2020年モデルには搭載されていません。
ネックに搭載された可変スリーブにより調整するタイプで、ゼクシオでは「QTSスリーブフィッティングシステム」という名前が付けられています。
スリクソンには何度も搭載されていますので、ダンロップという括りで見れば、既に保有している仕組みです。
今回、ゼクシオに初搭載に至ったのも、ゼクシオX(エックス)シリーズを立ち上げ、ヘッドを完全にレギュラーモデルと分化させたことが要因の一つと言えるでしょう。
QTSスリーブフィッティングシステムの仕組み
仕組みとしては、シャフトの先端に可変スリーブが装着されていて、ヘッドに刺し込む向きを変えることで、調整することができます。
この仕組みは多くのメーカーで採用されていて、日本では一般に「カチャカチャ」とも呼ばれています。
ロフト角・ライ角・フェース角の調整内容
可変スリーブには予め12通りのヘッドに刺し込み可能なポジションが用意されています。
この角ポジションには調整内容が定まっていますので、ポジションを変えることでロフト角・ライ角・フェース角が切り替わります。
▼スリーブでの表記と設定内容
スリーブ表記 | ロフト角 | ライ角 | フェース角 | 設定内容 |
---|---|---|---|---|
STD LOFT | 0 | 0 | 0 | ニュートラル |
- | +0.5 | -0 | +1.0 | - |
- | +1.0 | -0.5 | +1.5 | - |
+1 LOFT | +1.0 | -1 | +2.0 | +1ロフト |
- | +1.0 | -1.5 | +1.5 | - |
- | +0.5 | -2.0 | +1.0 | - |
STD FL | 0 | -2.0 | 0 | フラット |
- | -0.5 | -2.0 | -1.0 | - |
- | -1.0 | -1.5 | -1.5 | - |
-1 LOFT | -1.0 | -1.0 | -2.0 | -1ロフト |
- | -1.0 | -0.5 | -1.5 | - |
- | -0.5 | 0 | -1.0 | - |
ロフト角は-1°~+1°、ライ角は-2°~0°、フェース角は-2°~+2°の調整が可能となっています。
なお、フェース角のプラスマイナスの表記はメーカーにより異なる場合があるようですが、ゼクシオでは、+がクローズ、ーがオープンを意味しています。
ロフト角を大きくするとフェース角は連動してクローズになり、反対にロフト角を小さくするとフェース角はオープンになります。
なお、調整内容は12通りに定まっていますので、3つの角度それぞれを独立的に好みの値にすることはできません。
ロフト角・ライ角・フェース角の調整方法
ロフト角・ライ角・フェース角の調整は、付属の専用トルクレンチを用いてご自身で行うことができます。
- 専用トルクレンチをヘッドのソール側から挿し込み、反時計回りに回転させて緩める。
- スリーブを回転させて、好みのセッティングを選び、ヘッドに刺し込む。
- 再び専用トルクレンチをソール側から挿し込み、時計回りに回転させて締める。(カチッと音がするまで回す)
なお、スリーブをヘッド側に挿し込む際は、ヘッドのネックにあるマークにポジションを合わせます。
▼松山英樹プロが実際にカチャカチャで調整している動画
松山英樹プロがダンロップのゴルフチャンネルに登場して、ゼクシオXドライバーを試打する前に、カチャカチャで調整を行っています。
スリーブの互換性について
ダンロップはゼクシオ、スリクソンの二つのブランドがあり、今回、ゼクシオXに可変スリーブが搭載されたことで、両方のブランドで調整機能が搭載されたことになります。
ゴルファーの関心事の一つとして、スリーブに互換性があるのかが挙げられると思います。
ゼクシオに搭載された可変スリーブはスリクソンのZXシリーズのものとなります。そして、スリクソンのZXシリーズは、Zシリーズと互換性が有ります。
つまり、ゼクシオXシリーズ、スリクソンのZXシリーズ、Zシリーズは互換性があります。
なお、トルクレンチの先の形状は、ZXシリーズとZシリーズで異なりますので、必ず付属のものを使う必要があります。