ダンロップのゼクシオX ドライバーの3代目となる2024年モデルについて、試打・評価・スペックなど最新情報をまとめました。
前作に当たるゼクシオX 2022年モデルやレギュラーモデルであるゼクシオ13ドライバーとの違いについても解説しますので、どのモデルが良いか迷われている方にも参考にして頂ける内容となっています。
ゼクシオX ドライバー 2024の特徴
▼左から初代、2代目、3代目
ゼクシオX(エックス)シリーズは、2020年に初代モデルが発売されています。
実質的にはシャフトを変えたMiyazakiモデルを一本立ちさせたもので、ゼクシオレギュラーモデルがシニアよりなのに対して、ゼクシオX(エックス)は一般的なアマチュアゴルファー向けのモデルとなっています。
注目すべきテクノロジーとしては、ゼクシオXとゼクシオレギュラーモデルの両方で同じものが採用されていて、以下の2つがポイントとなっています。
- BiFLEX FACE
- NEW Activ Wing
芯を広げるBiFLEX FACE
まず、BiFLEX FACEは、フェースの高初速エリアを大きくするテクノロジーで、フェース外周の縁取り的な部分の厚さを変えることで実現されています。
そもそもフェース面というのは左右非対称になっていますので、撓み方も当然異なってきます。
BiFLEX FACEはこの撓み方の違いを上手に取り入れていて、ヒール側は外周を細めにすることでフェースの撓みを大きくし、反対にトゥ側は外周を厚くすることでボディの撓みを効かせています。
その結果、従来モデルと比べて高初速エリアが43%拡大していますので、いわゆる芯が広くなっています。
芯に集めるNEW Activ Wing
前作に引き続き、ダウンスイング前半でのヘッド挙動を安定化させてくれるActiv Wingが搭載されています。
ただし、突起の数は変わっていて1つ増えて2つになっています。
より空力のコントロール性能が高まっていて、遠心力によりどうしても発生してしまうトゥダウンの減少を抑えることで、正確なスイングによる正確なインパクトを導いてくれます。
なお、トゥダウンにより弾道が乱れるメカニズムについては、ゼクシオ13ドライバーの方で解説していますのでリンクを載せておきます。
▼トゥダウンによる弾道が乱れるメカニズム
ゼクシオX ドライバー 2024(3代目)と2022(2代目)の違い
ヘッド形状とウェイト配置の違い
▼左が2024(3代目)、右が2022(2代目)
デザインやカラーリングこそ変わりましたが、全体的なフォルムやヘッド後方のウェイト配置は同様で、大きな違いは見られません。
▼左が2024(3代目)、右が2022(2代目)
投影には大きな違いが感じられず、ゼクシオレギュラーモデルと比べるとやや洋ナシ的ですが、ほぼ丸型・深重心のシャローヘッドです。
Activ Wingに関しては1つから2つに増えていますので、ゴルファーによっては捉え方に違いがあるかもしれませんが、実物を構えてみると不思議と凸形状は気になりませんでした。
前作の2022年モデルの方はアライメントのラインが多く描かれていて、フェースとボディの色の違いもはっきりしています。
2022年モデルの方が立体的に見え、2024年モデルの方が平たく見えますので、この辺りはどちらが良いというより、好みが分かれるところでしょう。
スペックの違い
モデル | 2024((3代目) | 2022(2代目) |
---|---|---|
クラブ長さ | 45.25” | 45.5” |
クラブ重量 | 301g | 300g |
バランス | D3 | D3 |
スペック面では、クラブ長さが0.25インチ短尺の45.25インチとなっていますので、短くなることでよりやさしく振りやすくなっています。
反対にクラブ重量は1g増加していますが、バランスはD3で同じままとなっていますので、ヘッドの重量感は同じままで振ることができます。
シャフトの違い
2022年モデルでは、Miyazakiシャフトに加えて、スピーダーNX、Diamana PDの3種類のシャフトがありました。
しかし、2024年モデルでは、Miyazakiシャフトのみとなっています。
シャフト | 硬さ | 重量 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|
Miyazaki AX-3(2024) | S | 46g | 5.4 | 中 |
〃 | SR | 44g | 5.4 | 中 |
〃 | R | 42g | 5.7 | 中 |
Miyazaki AX-2(2022) | S | 46g | 5.7 | 中 |
〃 | SR | 43g | 5.8 | 中 |
〃 | R | 43g | 5.8 | 中 |
ゼクシオX ドライバー 2024の試打・評価
ゼクシオXドライバー 2024をトラックマンで計測試打・評価
- 正直言ってスリクソンより打感が良い。モチッという感じと、金属っぽい弾く感じがある。
- シルエットも凄く良い。
- 弾道は吹けてく感じはなく、スピンも少ない。今年のゼクシオは飛ぶ感じがする。
- ちょっとつかまる感じがあるので、右のミスは消せる。
- スリクソンを持て余している人、少し球が上がりやすいやさしいドライバーが欲しい人に良い。
- ゼクシオユーザーではないと思っている人にも打ってみて欲しい。
- やさしいクラブを使いたい男子プロ・女子プロにも良いと思う。
ゼクシオX ドライバー 2024とゼクシオ13ドライバーを打ち比べ・試打比較
- ゼクシオ13と比べると、形状は似ているが、後ろのシェイプがすっきりしていて、よりアスリート寄りに見える。スリクソンの雰囲気がある。
- Miyazakiシャフトはしっかりしていて叩ける。先端はくっとサポートしてくれてやさしさがある。
- ゼクシオ13と違って金属音が抑えられていて低い。打感と打音が一致している。打感は弾き感が増していて、高初速感がある。
- ヘッドは曲がりにくく、しっかりつかまってくれる。
- ヘッドスピード42・43ぐらいまではレギュラーモデル、それ以上はゼクシオXという使い分け。
松山英樹がXXIO X 2024ドライバーを試打評価
ミスヒットの弾道を確認したく、メーカー担当者の方に芯を外すようお願いされているものの、芯へのヒットを連発していまして、振りやすくて芯に当てやすいそうです。
さらに、撮影終了後に、「打感がめっちゃいい」といって、再びゼクシオXの方を手に取って試打していました。サービストークを超えているように思えますので、もしかするとZX5からXへの移行がありそうです。
- 顔がやさしそうで、目標に真っ直ぐ構えやすそう。
- フェースが柔らかい。めちゃくちゃ柔らかい。
- 柔らかいのに弾いてくれる。
- スリクソン(ZX5)と比べてやさしさが凄くある。
ゼクシオX ドライバー 2024のスペック
クラブスペック
- ロフト角:9.5、10.5°
- ライ角:59°
- ヘッド体積:460cc
- ヘッド重量:200g
- 長さ:45.25インチ
- クラブ重量:301g
- バランス:D3
前作と比べて、ロフト角のラインナップ、ライ角は同じです。
違いのところでも触れましたが、標準シャフトでのクラブ長さが0.25インチ短尺の45.25インチとなり、クラブ重量が1g軽くなっています。
この変更はゼクシオレギュラーモデルと同じで、2024年モデルのゼクシオの特徴とも言えます。短く軽くなることで、より正確に楽に振りやすくなっています。
シャフトスペック
硬さ | 調子 | 重量 | トルク |
---|---|---|---|
S | 中 | 46g | 5.4° |
SR | 中 | 44g | 5.4° |
R | 中 | 42g | 5.7° |
前作では、Miyazakiシャフトの他にスピーダーNXとDiamana PDがありましたが、今作ではMiyazakiシャフトのみとなっています。
ゼクシオX ドライバー 2024の発売日・発売価格
ゼクシオX ドライバー 2024の発売日は、2023年12月9日(土)です。レギュラーモデルと同日発売なのは前作と同じです。
発売価格は92,400円(税込み)で、前作のゼクシオX ドライバー 2022が88,000円でしたので、4,400円(5%)の値上がりとなっています。
前作も今作もレギュラーモデルと同じ価格のため、値上がりも同額に見えますが、今回の2024年モデルからトルクレンチが付属ではなく別売りとなっています。
トルクレンチは1,980円(税込み)となりますので、過去モデルなどでお持ちでない方は、実質6,389円(税込み)の値上がりとなります。
ちなみに、ゼクシオXドライバーの2022年モデル(前作)の方は、楽天で44,000円という出品がありましたので、新作の半分以下の値段で購入することができます。
▼2代目 ゼクシオX ドライバー 2022