PINGから発売のS159ウェッジについて、抑えておきたい4つのポイント、試打・評価、スペックなどを詳しく取り上げます。
前作に当たるGLIDE 4.0ウェッジとの違いも交えながら解説しますので、S159ウェッジの特徴や位置付けが分かる内容となっています。
S159ウェッジの特徴
ポイント① GLIDE 4.0に引き続きCTP採用で、やさしい
PINGのGLIDE 4.0ウェッジの後継モデルはGLIDE 5.0かと思われていましたが、名称がガラリと変わりました。
▼左がGLIDE 4.0(2022)、右がS159(2024)
2024年モデルのS159ウェッジは、GLIDE 4.0とGLIDE FORGED PROを統合したモデルという位置づけになります。
外観はFORGED PROの方に似ていますが、テクノロジー的にはCTPが採用されていますので、周辺に重量配分することでやさしさが備わっています。
その意味では、中間と言うよりはGLIDE 4.0に寄ったやさしいウェッジです。今作ではグラインド・ロフトの種類が大幅に増え、スピン性能もアップするなど、正統進化を遂げています。
▼GLIDE 4.0ウェッジの詳細は下記記事をご覧くさい

ポイント② グラインドは2種類追加の全6種類
グラインは4種類から6種類となり、ロフト角×グラインドの組み合わせは17種類から25種類になりました。
新たに追加されたのは、下段の中央と右にあるBグラインドとHグラインドで、は既存のS、W、E(EYE2)、Tに加わり全6種類となりました。
- Sグラインド
スタンダードタイプで、幅広いテクニックコンディションに対応。 - Wグラインド
ミスに強く、最大限のやさしさを提供してくれる。ワイドなソールで楽に打てる。 - Eグラインド
40年の伝統を引き継いだ究極のバンカークラブ。バンカーからとにかく出したい、オフセットが欲しい、ハンドファーストの方向け。 - Tグラインド
フェースを開閉してグリーン周りでの多彩なショットを繰り出すタイプ向け。中程度から硬い芝のコンディションに最適。 - Bグラインド
低バウンスのデザイン。跳ねないようにしたい、上手く滑らせたい、チャックりしたくない方向け。
- Hグラインド
抜けた地面など、柔らかいコンディションでも刺さり難い。フェースを開きたい、急角度で打ち込む、テクニックを使いたい方向け。
ポイント③ 溝が追加され、スピン性能がアップ
▼左がGLIDE 4.0(2022)、右がS159(2024)
前作のGLIDE 4.0と比べて、54~62°で溝の本数が3本追加されています。
実際に58°のSグラインドで比較したのが上記の映像でして、一目見てグルーブが密になっていることがわかります。
念のため数えてみますと、GLIDE 4.0の方は19本、S159の方は22本で、確かに3本追加されています。
ポイント④ ブラックバージョンも追加
Sグラインドに関しては、従来のハイドロパールクローム仕上げに加えて、ミッドナイトQPQ仕上げも追加されています。
ヘッドがブラックになることで反射を抑えてくれますので、日光の照り返しによるギラギラが苦手な方に対応しています。
ブラック仕上げは、特に目の色素が薄い欧米の方に人気があるようですが、反射により集中力がそがれるという方だけでなく、暗い色になることで引き締まって見える効果もありますので、コンパクトな見え方を好む方にも適しています。
S159ウェッジの試打・評価
S・W・Bグラインド
Sの守備範囲が広いので、基本的にはSで良い。硬い地面が多い人はB。
<Sソール>
- スタンダードなソールでダフリにも強い。
- ソール全体が地面に当たっている感じがして、抜けが良い。
<Wソール>
- GLIDE 3.0の時にワイドソールが流行った。
- スタンダードより球が上がる。アプローチで上げるのが苦手な人に良い。
- 明らかにダフリのミスに強い。
- ソールが当たった後、クラブが抜けてくれるのが一番感じられる。
<Bソール>
- バウンスソールの「B」で、バウンス角は8°と小さい。
- スタンダードよりソールが幅広い。Wより狭い。
- バウンスが少ないので、跳ねる感じがしない。
T・E・Hグラインド
<Tソール>
- ワイドソールと対極。
- バウンスが高くてソールが細いので、ボールにしっかりコンタクトしていく人向け。
<Eソール>
- いわゆるEYE2をシャープにした感じ。
- 真ん中が凹んだグラインドは、ダフった時に前に飛ばしてくれる感じがある。ロフトを立てる効果がある。
- Eソールが一番前に行く推進力がある。
<Hソール>
- Sよりもソールの接地面が小さく感じて、抵抗が少なく感じる。
S159ウェッジのスペック
グラインド | ロフト角 | ライ角 | バウンス角 | 長さ |
---|---|---|---|---|
S | 46 | 64 | 12 | 35.5 |
48 | 64 | 12 | 35.5 | |
50 | 64 | 12 | 35.5 | |
52 | 64 | 12 | 35.5 | |
54 | 64.3 | 12 | 35.25 | |
56 | 64.3 | 12 | 35.25 | |
58 | 64.5 | 10 | 35 | |
60 | 64.5 | 10 | 35 | |
W | 54 | 64.3 | 14 | 35.25 |
56 | 64.3 | 14 | 35.25 | |
58 | 64.5 | 14 | 35 | |
60 | 64.5 | 14 | 35 | |
B | 58 | 64.5 | 8 | 35 |
60 | 64.5 | 8 | 35 | |
H | 54 | 64.3 | 10 | 35.25 |
56 | 64.3 | 10 | 35.25 | |
58 | 64.5 | 8 | 35 | |
60 | 64.5 | 8 | 35 | |
T | 58 | 64.5 | 6 | 35 |
60 | 64.5 | 6 | 35 | |
62 | 64.5 | 6 | 35 | |
E | 54 | 64.3 | 10 | 35.25 |
56 | 64.3 | 10 | 35.25 | |
58 | 64.5 | 8 | 35 | |
60 | 64.5 | 8 | 35 |
S159ウェッジのシャフト
公式サイトで掲載されているシャフトは以下の6種類です。
シャフト名 | フレックス | 重量(g) | トルク(度) | 調子 |
---|---|---|---|---|
N.S.PRO MODUS³ TOUR 115 | S | 118.5 | 1.6 | 元 |
N.S.PRO MODUS³ TOUR 105 | S | 106.5 | 1.7 | 元 |
N.S.PRO 950GH neo | S | 98 | 1.7 | 中 |
N.S.PRO 850GH neo | S | 88 | 2 | 中 |
Z-Z115 | - | 111 | 1.2 | 中元 |
DG EX TOUR ISSUE | S200 | 131 | - | 元 |
S159ウェッジの発売日・発売価格
S159ウェッジの発売日は、2024年3月7日です。発売価格は、シャフトにより異なります。
- ダイナミックゴールド EXツアーイシュー:29,700円
- 上記以外の標準スチールシャフト:27,500円
- カーボンシャフト:29,700円
前作のGLIDE 4.0と比べると、カーボンシャフトのみ1,100円の値下がりとなっています。