スリクソンのZXi MAXドライバーとZXiドライバーについて、違いを解説します。
ZXi MAXドライバーとZXiドライバー
▼左がZXi MAXドライバー、右がZXiドライバー
スリクソンのZXiシリーズのドライバーは、前作のZX MKⅡシリーズに新たなモデルが1つ追加され、全部で4モデルとなっています。
新たに追加されたのはMAXで、高MOIを特徴としたドライバーです。2024年は10Kの年でもあり、それと同じ方向性のものが追加されたといって良いでしょう。
モデル | 概要 |
---|---|
ZXi MAX | 高MOIによる寛容性と直進性。 |
ZXi | 寛容性と適度な操作性。 (ZX5 MKⅡの後継) |
ZXi | 寛容性と超低スピン。 (ZX5 MKⅡ LSの後継) |
ZXi MAX | 操作性と低スピン。 (ZX7 MKⅡの後継) |
本記事で取り上げているのは、高MOIのZXi MAXドライバーとスタンダードのZXiドライバーです。
どちらも全4モデルの中ではやさしい方に位置づけられる2モデルのため、どちらが自分に合っているか迷われる方も多いと思います。
本記事では、それぞれの違いが顕著な特徴を一つずつ上げていきますので、その要素が必要かどうかを判断していくと、ZXi MAXとZXiでどちらがより自分に適しているかが分かる内容となっています。
▼全4タイプの違い・特徴は下記記事にまとめてあります。

つかまるのはZXiドライバー
「MAX」というと、高弾道、つかまり、寛容性の3つをイメージされる方が多いと思います。事実、ドライバー市場全体で見ても、殆どの「MAX」がその3要素を持っています。
しかし、ZXiシリーズに関しては、そもそもがアスリート向けドライバーという中での話のため、「MAX」の特徴は一般的なものとは異なっています。
特に「つかまり」に関しては、ZXi MAXは高MOIで後ろが重たいためか、左に行きづらいヘッドとなっています。
そのため、右へのミスが出やすい方、つかまりが欲しい方は、スタンダードなZXiドライバーの方が扱いやすいでしょう。
これはスイングに依るところが大きいと思われまして、特にヘッドターンが大きい方は、ZXi MAXでフェースをスクエアに戻しきるのが重たくて難しいようです。
逆に言えば、終始シャットに振り抜けるタイプの方は、ZXi MAXの方がつかまると思われます。
なお、繰り返しになりますが、スリクソンはアスリートブランドですから、スライサーの方が助けられる程のドロー性能はありません。
そういった方は、XXIOシリーズのドライバーを検討しましょう。
ミスに強いのはZXi MAXドライバー
*出典・参考:dunlop.co.jp
ZXi MAXドライバーは「シリーズ最高の寛容性」を謳っています。
ヘッド構造はウェイトが最深部にのみ搭載されていて、形状もシャローです。深重心を特徴付けた設計になっていて、慣性モーメントを大きく持たせてあります。
そのため、打点ミスに対する許容性は最も高く、弾道はブレずに真っすぐ飛びやすくなっています。
なお、後方が重たいということは、ネックから遠い部分が重たいため、フェースターンの際にも重たさが感じられます。
そのため、ヘッド開閉を大きく行うタイプの方、スクエアに戻すのが難義かもしれません。真っ直ぐ飛びやすいとは言え、このタイプのドライバーはここ数年で増えてきていて、更にその特徴が強まっていますので、高MOIドライバーの扱いに慣れている、相性が良い方向けです。
操作性はどちらも高くない
操作性については、ZXi MAXとZXiともに、どちらもそれほど高くありません。
ZXi MAXは先ほど説明した通り高MOIを特徴とした新モデル、そして、ZXiは寛容性を備えた「5」の系統のモデルということで、どちらも操作性とは反対方向にあります。
ただ、スリクソンはアスリートブランドであって、中・上級者向けのゴルフクラブです。特に「5」のモデルはツアープロにも使用されますので、ある程度の操作性は備わっています。
どちらが操作性が高いかという比較の話であれば、ZXiドライバーの方が優れています。ただ、シリーズ全体で見れば、ZXi TRドライバー、ZXi LSドライバーの方が操作性は優れていますので、球筋を操りたい方は、そちらの2機種を検討しましょう。
特にZXi TRドライバーはヘッドサイズが唯一450ccと小ぶりで洋ナシ型になっていますので、機敏に動かせそうな見た目も備わっています。
高弾道で飛ばせるのはZXi MAXドライバー
弾道の高さについては、ZXi MAXとZXiのどちらも優れていますが、ZXi MAXの方が高弾道で飛ばしやすくなっています。
そして、スピン量に関しても、ZXi MAXドライバーの方が多く入りやすくなっていますので、バックスピンによる揚力も得られやすくなっています。
打ち出しが低い方、スピンが少なくて球が浮き切らない方は、ZXi MAXドライバーの方がキャリーで飛距離を稼ぎやすいでしょう。
ZXi MAXドライバーとZXiドライバーの適合ゴルファーまとめ
ここまで弾道特性別に、ZXi MAXドライバーとZXiドライバーのどちらが優れているかを解説しました。
改めてどういったゴルファーに適しているかをまとめます。
<ZXi MAXドライバー>
- 高さが欲しい方
- 曲げたくない方
- つかまり過ぎを嫌う方
<ZXiドライバー>
- アスリートモデルとしては少しやさしさが欲しい方
- 少し球筋を操りたい方
- つかまりが少しだけ欲しい方
