▼後継のZX MK2のドライバーの違いについては、下記記事をご覧下さい。

スリクソンから発売のZX5ドライバーとZX7ドライバーについて、違いを解説します。
ZX5ドライバーとZX7ドライバー
スリクソンのZXシリーズ(旧Zシリーズ)では、名前に「5」が付くモデル、「7」が付くモデルの2種類があります。Zシリーズの最初の頃は、これに「9」が付くモデルがありましたが、ここ数年は2種類となっています。
「5」のモデルの方は、「ヘッドサイズ・投影面積が大きい」、「弾道が高い」、「寛容性が高い」、「直進性が高い」、「つかまりが良い」といった特徴があり、やさしい方で中級者向けと言われています。
反対に「7」のモデルの方は、「ヘッドサイズ・投影面積が小さい」、「低スピン」、「操作性が高い」といった特徴があり、難しい方で上級者向けと言われています。
ただ、最近では上級者のニーズも変化してきていて、やさしい、難しいといったざっくりとした分類は、当てはまりにくくなっています。
例えば今回のZXシリーズでは、松山英樹プロが「5」のシリーズであるZX5ドライバーを使っていますので、一概に「7」がアスリート向けの難しい方とは言えなくなっています。
ZX5ドライバーは弾道が高く、ZX7ドライバーは弾道が抑えられる
ヘッド形状を比べると、左のZX5ドライバーの方が奥行きが長く取られていて、シャローになっています。
ウェイトもソール後方の奥深いところに装着されていますので、深低重心設計となっていますので、球が上りやすく、直進性に優れています。
一方、ZX7ドライバーの方は、奥行きが浅く、ヘッド後方も少し持ち上がっています。ウェイトもZX5よりも浅目に装着されていますので、重心が深過ぎ、低過ぎになっていません。
このタイプの重心配分のヘッドは、低スピンでライナー性の強い弾道で飛ばすことができます。
操作性が高いのはZX7ドライバー
左のZX7ドライバーは、きれいな洋ナシ型のヘッド形状で投影面積が小さく、操作性に優れています。意図した弾道を繰り出したい中・上級者に好まれるヘッド形状です。
オートマチックにつかまり過ぎないため、左を恐れずに思い切り叩きたい方、ヘッドスピードが速い方に適しています。
ZX7ドライバーと比べると、ZX5ドライバーはボールのつかまり感があります。とはいえ、スリクソンはアスリートゴルファー向けブランドですので、「ほんのりつかまる」ぐらいに捉えると調度良いと思います。
メーカーのプレスリリースでは、「しっかりつかまる」という説明もありますが、初心者向けのモデルではありませんので、スライスが治る・スライサーがドローボールを打てるといったものとは違います。
従来モデルと比べると、どちらも寛容性がアップ
ZX5ドライバーとZX7ドライバーで比較すると、打点がバラついた時の弾道のブレが抑えられるのは、深重心のZX5ドライバーの方です。
なお、従来モデルと比較した場合、ZX5、ZX7ドライバーのいずれも慣性モーメントはアップしています。
従来モデルとの比較 | ZX5ドライバー | ZX7ドライバー |
---|---|---|
投影面積 | 3%アップ | 1%アップ |
重心深度 | 11%アップ | 4%アップ |
慣性モーメント | 9%アップ | 3%アップ |
Z585からZX5に、または、Z785からZX7に移行される方は、スイートエリアが拡大していることも相まって、寛容性がアップしています。オフセンターヒット時に、クラブに助けられる度合が高まります。
調整の自由度が高いのはZX7ドライバー
ZX5、ZX7ドライバー共に、ロフト角・ライ角の調整機能、ウェイトの調整機能が搭載されています。
ロフト角・ライ角の調整機能は同じですが、ウェイト調整機能については、ウェイトの搭載位置と個数が異なりますので、調整の自由度に違いがあります。
ZX5ドライバーは、ウェイトがソール後方の中央に1つですので、調整できるのは重量変更によるバランスです。
ZX7ドライバーの方は、左右に搭載されていますので、右左の重量バランスを変えることで、ドロー・フェードの調整を行うことができ、左右均等に重量増・減を行えばバランスの調整も行えます。
ZX5ドライバーとZX7ドライバーのスペック比較
モデル | ZX5ドライバー | ZX7ドライバー |
---|---|---|
ロフト角 | 9.5/10.5° | 9.5/10.5° |
ライ角 | 59° | 59° |
ヘッド体積 | 460cc | 460cc |
クラブ長さ | 45.25″ | 45.25″ |
クラブ重量 | 304g | 309g |
ヘッド形状 | シャロー | ディープ |
ウェイト | 1つ(8g) | 2つ(8g、4g) |
バランス | D2 | D2 |
打ち出し | 高 | 中 |
スピン量 | 中 | 低 |
ロフト角のラインナップ、ライ角、ヘッド体積、クラブ長さなどの基本的なスペックは同じです。
ヘッド形状やウェイトの配置・数に差がありますので、弾道や調整自由度に違いがあります。
ZX5ドライバーとZX7ドライバーのシャフトの違い
シャフトについては、公式サイトではオリジナルシャフト1種類のみ掲載されていますが、プレスリリースでは3種類ずつ掲載されています。
ZX5ドライバーのシャフト
シャフト | フレックス | 調子 | 重さ(g) | トルク |
---|---|---|---|---|
Diamana ZX 50 | S | 中 | 49 | 6.6 |
〃 | SR | 中 | 47 | 6.8 |
〃 | R | 中 | 45 | 6.9 |
Speeder Evolution 569 Ⅶ | S | 先中 | 52.5 | 4.8 |
Diamana TB 50 | S | 中手元 | 53.5 | 5 |
ZX7ドライバーのシャフト
シャフト | 硬度 | 調子 | 重さ(g) | トルク |
---|---|---|---|---|
Diamana ZX 60 | S | 中 | 55 | 5.4 |
〃 | SR | 中 | 52.5 | 5.5 |
Tour AD HD 6 | S | 中 | 62.5 | 3.1 |
Diamana TB 60 | S | 中手元 | 60.5 | 3.7 |
まとめ
ZX5ドライバーとZX7ドライバーの違いについてまとめました。
搭載されているテクノロジー等については、別記事にまとめてありますので、リンクを載せておきます。
