キャロウェイの2022年モデルの「ROGUE ST」のドライバーが、2022年に入りR&Aのドライバールール適合リストに掲載され、そして、キャロウェイの公式サイトにも掲載されました。
モデルの種類、スペックなど、最新情報をまとめました。
ROGUE STシリーズの発売モデルは4機種
日本発売モデル
2022年に入り、遂にROGUE STシリーズのドライバーが公式サイトに掲載されました。
適合リストには7機種が掲載されましたが、日本の公式サイトに掲載されたモデルは上に掲載した4機種です。
- ROGUE ST MAXドライバー
- ROGUE ST MAX Dドライバー
- ROGUE ST MAX LSドライバー
- ROGUE ST MAX FASTドライバー
ちなみに、USサイトではMAX FASTの発売がなく、替わりにROGUE ST LSドライバー◆◆◆が掲載されています。
▼USでの発売モデルは1機種だけ異なる
- ROGUE ST MAX Dドライバー
- ROGUE ST MAXドライバー
- ROGUE ST MAX LSドライバー
- ROGUE ST LSドライバー◆◆◆
前年のEPIC ’21でも、MAX FASTシリーズはUSで発売がなかったため、今回も軽量モデルは日本で発売ということになります。
適合リストには7機種が掲載
ちなみに、適合リストに掲載されたモデルは12件ありますが、LH(レフトハンド)を除くと7機種となります。
- ROGUE ST◆◆◆
- ROGUE ST LS◆◆◆
- ROGUE ST S◆◆◆
- ROGUE ST MAX
- ROGUE ST MAX D
- ROGUE ST MAX FAST
- ROGUE ST MAX LS
- (LH)ROGUE ST MAX D
- (LH)ROGUE ST MAX LS
- (LH)ROGUE ST◆◆◆
- (LH)ROGUE ST LS◆◆◆
- (LH)ROGUE ST S◆◆◆
適合リストに掲載されている7種類のヘッドの内訳は、◆◆◆(トリプルダイアモンド)が3機種、ダイアモンドの無い普通のモデルが4機種となっています。
ダイアモンドの無い4機種が日本では市販となっています。
ROGUE STシリーズのドライバーの共通の特徴・テクノロジー
新ためて、ROGUE STシリーズドライバーの特徴について見ていきましょう。
キャロウェイのヘッド設計は、ここ数年でAI設計フェースとJAILBREAKの2つをベースとした基本スタイルが出来上がっていますので、とても分かりやすくなっています。
カートリッジ構造のタングステンウェイト
今回、新たに採用されたテクノロジーは、カートリッジ構造のタングステンウェイトです。
高比重金属であるタングステンが、ソール後方に搭載されていることで、MOI(慣性モーメント)を大きくしています。
キャロウェイの公式サイトでは、オフセンターヒット時のスピードアップと説明されています。一般的な言い方としては、寛容性・直進性・やさしさといった表現とほぼ同じ意味と捉えて良いでしょう。
AI設計のフラッシュフェースSS22
今回のROGUE STシリーズでも、AI設計のフェースが採用されていて、名称はフラッシュフェース SS22となっています。
スピン量の抑制と、慣性モーメントのアップが実現されていますので、吹けない強い弾道、そして、オフセンターヒットへの強さを発揮してくれます。
JAILBREAK SPEED FRAMEは引き続き搭載
ソールの前方には、「JAIL BREAK AI SPEED FRAME」の文字が記されていまして、前年(2021年)のEPICと同様に、フレーム状に強化された構造のJAILBREAKが搭載されています。
フェースの直ぐ後ろの剛性を高める効果があり、ヘッドの無駄な変形を抑えて、効率的に撓んでボールスピードをアップしてくれます。
ROGUE ST MAX D・MAX FASTはドローウェイトを搭載
ROGUE STシリーズは、共通でソール後方にカートリッジウェイトを搭載していますが、ROGUE ST MAX Dドライバー、ROGUE ST MAX FASTドライバーの2機種は、更にヒール寄りにドローウェイトが搭載されています。
このウェイトは、EPIC ’21やMAVRIKなど、これまでのモデルでも見慣れた形状のもので、オプション購入により別重量への交換が可能となっていますので、球のつかまり度合いを調整することができます。
ROGUE STドライバーの全機種の違いを比較
日本で発売のROGUE STシリーズのドライバー4機種について、スペック、テクノロジー、弾道の違いをまとめました。
スペックの違いを比較
モデル | MAX | MAX D | MAX LS | MAX FAST |
---|---|---|---|---|
ロフト角 | 9,10.5,12° | 9,10.5,12° | 9,10.5° | 9,10.5,12° |
ヘッド体積 | 460cc | 460cc | 455cc | 460cc |
ライ角 | 59° | 60° | 57° | 59.5° |
長さ | 45.5″ | 45.5″ | 45.5″ | 45.75″ |
搭載テクノロジーの違いを比較
モデル | MAX | MAX D | MAX LS | MAX FAST |
---|---|---|---|---|
タングステン ウェイト(後方) |
11g | 11g | 11g | 8g |
調整ウェイト | - | 2g (ヒール) |
- | 2g (ヒール) |
JAILBREAK | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
FLASH FACE SS22 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
弾道の違いを比較
モデル | MAX | MAX D | MAX LS | MAX FAST |
---|---|---|---|---|
打ち出し | 高 | 高 | 低 | 高 |
スピン量 | 中 | 中 | 少 | 中 |
球筋 | ややドロー | ドロー | ニュートラル | ドロー |
寛容性 | 最高 | 最高 | 最高 | 最高 |
投影面積 | 大 | 大 | やや大 | 大 |
Rogue STドライバーの試打・評価
ROGUE STシリーズのドライバー3機種を打ち比べ・比較・評価
- SPは、SPEED TUNE-UPの略で、スピードを出すことに特化したモデル。
- ROGUE ST MAX LSは、低めの強い球が出る。スピンが少ない。少し球がつかまる感じもする。バイアスはニュートラルぐらい。
- シャフトは、MAX、MAX DはVENTUS、MAX LSはTENSEIが入っていて、ヘッドとのマッチングが良い。
- 3機種とも、オフセンターヒット時の距離の落ち込みが少なく、どれも球をつかまえやすい。
- 大概の人は、ROGUE ST MAXドライバーで良さそう。
- MAXとMAX Dはヘッド形状があまり変わらず差は小さい。ROGUE ST MAX Dドライバーはオートマチックに球がつかまる。重心距離が短いためか、ヘッドの向きや位置を感じにくい。
- ROGUE ST MAX LSドライバーは、セレクトストア限定での発売となる。
ROGUE STシリーズドライバー3機種をプロが試打した感想と評価
- ROGUE ST MAXとMAX Dは、ヘッド形状を見るとあまり変わらないが、ソールにはMAX Dの方にドローバイアスウェイトがある。
- 【ROGUE ST MAXドライバーの試打】
打感は柔らかく、打音も金属音がしない。 - 【ROGUE ST MAX Dドライバーの試打】
外観からは、シャローで球があがりやすそうで、やさしさが感じられる。打感は共通して柔らかい。 - 【ROGUE ST MAX LSドライバーの試打】
バルジ・ロールが少なめで、フェースはストレートに見える。ヘッドスピード45でも47でも初速が出る。球の高さも出る。 - どのモデルもヘッドスピードに対するボール初速の割合が高い。
キャロウェイの公式動画
こちらは日本キャロウェイのチャンネルに掲載された動画です。ROGUE STシリーズのドライバーの特徴が分かります。
なお、USの方で公開されている動画と同じため、4機種の内容が冒頭で触れた通り異なっていまして、MAX FASTではなく、LS◆◆◆が入っています。
ROGUE ST MAXドライバーの特徴
特徴
ROGUE STシリーズのドライバーのスタンダードモデルです。ミスヒットしても飛距離が落ちづらく、球のつかまりの良さも程よくありますので、殆どのゴルファーが扱いやすいモデルです。
ロフト角も9.0°、10.5°、12.0°と幅広くあり、ロフト角・ライ角の調整機能も備わっていますので、カバーしているスペックが幅広いのも特徴です。
▼ローグST MAXドライバーの試打・評価は下記記事にまとめてあります。
![](https://driver.jpn.org/wp-content/uploads/2022/01/rogue_st_max_d_1-1.jpg)
スペック
- ロフト角:9.0°、10.5°、12.0°
- ライ角:59.0°
- ヘッド体積:460cc
- 長さ:45.5インチ
シャフト
シャフト | 硬さ | バランス | クラブ重量 | シャフト重量 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|---|---|
VENTUS 5 for Callaway |
S | D3 | 約307g | 約52g | 4.5 | 中 |
SR | D3 | 約305g | 約50g | 4.6 | ||
R | D3 | 約304g | 約49g | 4.7 | ||
Tour AD UB-5 | S | D2 | 約310g | 57g | 4.4 | 中 |
SPEEDER NX 50 | S | D2 | 約308g | 54.5g | 4.6 | 中 |
Diamana PD 50 | S | D2 | 約309g | 54.5g | 4.8 | 中元 |
ROGUE ST MAX Dドライバーの特徴
特徴
ROGUE ST MAXドライバーのドローバイアスモデルで、ヘッド形状や構えた印象は、MAXとほぼ同じです。
ヒール寄りにスクリューウェイトが搭載されていて、ヘッドが返りやすくなっていますので、球のつかまりが良くなっています。
ただ、強烈なスライス改善というよりは、スタンダードモデルのつかまりを、やや良くしたという程度になります。
ロフト角も9.0°、10.5°、12.0°と幅広くあり、ロフト角・ライ角の調整機能も備わっていますので、カバーしているスペックが幅広いのも特徴です。
▼ローグST MAX Dドライバーの試打・評価は下記記事にまとめてあります。
![](https://driver.jpn.org/wp-content/uploads/2022/01/rogue_st_max_d_1.jpg)
スペック
- ロフト角:9.0°、10.5°、12.0°
- ライ角:60.0°
- ヘッド体積:460cc
- 長さ:45.5インチ
シャフト
シャフト | 硬さ | バランス | クラブ重量 | シャフト重量 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|---|---|
VENTUS 5 for Callaway |
S | D3 | 約307g | 約52g | 4.5 | 中 |
SR | D3 | 約305g | 約50g | 4.6 | ||
R | D3 | 約304g | 約49g | 4.7 | ||
Tour AD UB-5 | S | D1 | 約310g | 57g | 4.4 | 中 |
SPEEDER NX 50 | S | D1 | 約308g | 54.5g | 4.6 | 中 |
Diamana PD 50 | S | D1 | 約309g | 54.5g | 4.8 | 中元 |
ROGUE ST MAX LSドライバーの特徴
特徴
ROGUE STシリーズのドライバーの中で唯一の低スピンタイプのドライバーです。従来ですと、低スピンタイプのドライバーは、操作性を重視したものが基本で、キャロウェイではサブゼロというモデルがありました。
しかし、前年のEPIC ’21から、MAXかつLSという組み合わせで、低スピンでありながらミスヒットにも強い寛容性を備えたドライバーとなっています。
▼ローグST MAX LSドライバーの試打・評価は下記記事にまとめてあります。
![](https://driver.jpn.org/wp-content/uploads/2022/01/rogue_st_max_ls_d_1.jpg)
スペック
- ロフト角:9.0°、10.5°
- ライ角:57.0°
- ヘッド体積:455cc
- 長さ:45.5インチ
シャフト
シャフト | 硬さ | バランス | クラブ重量 | シャフト重量 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|---|---|
TENSEI 55 for Callaway |
S | D4 | 約308g | 約55g | 4.3 | 中 |
SR | D4 | 約307g | 約54g | 4.4 | ||
Tour AD UB-6 | S | D3 | 約319g | 65g | 3.2 | 中 |
SPEEDER NX 60 | S | D3 | 約318g | 63.5g | 3.7 | 中 |
Diamana PD 60 | S | D3 | 約317g | 64.5g | 3.3 | 中元 |
ROGUE ST MAX FASTドライバーの特徴
特徴
ROGUE ST MAX FASTドライバーは、アジア市場向けに発売されているMAX FASTシリーズで、軽量版のモデルとなります。
そのため、USモデルでの扱いはありません。
軽量版のため、ロフト角・ライ角の調整機能は搭載されていませんが、球の上がりやすさ、つかまりを高めているため、ヒール寄りにはROGUE ST MAX Dドライバーと同様にスクリューウェイトが搭載されています。
クラブ重量は大凡30gほど軽く、SRスペックで277gとなっていて、クラブ長さも他の3機種より0.25インチ長尺になっています。
ヘッドスピードが落ちてきた方、ヘッドが重いと感じられるようになった方は、楽に振れてヘッドスピードを高めて飛距離アップを狙いやすいドライバーです。
▼ローグST MAX FASTドライバーの試打・評価は下記記事にまとめてあります。
![](https://driver.jpn.org/wp-content/uploads/2022/02/rogue_st_max_fast_d.jpg)
スペック
- ロフト角:9.0°、10.5°、12.0°
- ライ角:59.5°
- ヘッド体積:460cc
- 長さ:45.75インチ
シャフト
シャフト | 硬さ | バランス | クラブ重量 | シャフト重量 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|---|---|
SPEEDER NX 40 for Callaway |
S | D3 | 約278g | 約46g | 5.2 | 中 |
SR | D3 | 約277g | 約45g | 5.4 | ||
R | D3 | 約275g | 約43g | 5.6 |
ROGUE STシリーズドライバーの発売日・発売価格
ROGUE STシリーズドライバーの発売日は、2022年3月下旬です。発売価格は、標準シャフトで全機種¥86,900となっています。
- ROGUE ST MAXドライバー:¥86,900
- ROGUE ST MAX Dドライバー:¥86,900
- ROGUE ST MAX LSドライバー:¥86,900
- ROGUE ST MAX FASTドライバー:¥86,900
【参考】適合リストに掲載されたROGUE STシリーズドライバーの全7機種
トリプルダイアモンド3機種
- Rogue STドライバー
- Rogue ST LSドライバー
- Rogue ST Sドライバー
モデル | ロフト角 | ウェイト | 可変 スリーブ |
左右 |
---|---|---|---|---|
Rogue ST | 8.5,9,10.5 | 前方 | 〇 | 左右 |
Rogue ST LS | 8.5,9,10.5 | 前方 | 〇 | 左右 |
Rogue ST S | 8.5,9,10.5 | 前方 | 〇 | 左右 |
3機種とも、ソール前方にウェイトが1つ搭載されています。2021年のEPICシリーズにあった移動式ウェイトは搭載されていません。
可変スリーブによるロフト角の調整機能も、3機種全てに搭載されています。
トリプルダイアモンドではないモデル4機種
- Rogue ST Max LSドライバー
- Rogue ST Maxドライバー
- Rogue ST Max Dドライバー
- Rogue ST Max Fastドライバー
モデル | ロフト角 | ウェイト | 可変 スリーブ |
左右 |
---|---|---|---|---|
Rogue ST Max | 9,10.5,12 | - | 〇 | 右 |
Rogue ST Max D | 9,10.5,12 | ヒール | 〇 | 左右 |
Rogue ST Max Fast | 9.5,10.5,11.5,12 | ヒール | - | 右 |
Rogue ST Max LS | (7.5,)9,10.5 | - | 〇 | 左右 |
4機種とも、ソール前方のウェイトは搭載されていません。「MAX」と名がついていますので、慣性モーメントを大きくするために、前方を軽くして重心を深くしているのでしょう。
なお、Rogue ST Max DとRogue ST Max Fastの2機種については、ヒール寄りにウェイトが搭載されていて、ドロー仕様になっています。
Rogue ST MAX DはRogue ST MAXのドロータイプ、Rogue ST MAX FASTはMAX Dの軽量タイプといった位置づけになると思います。
4機種の中で、Rogue ST Max Fastドライバーのみ、可変スリーブが搭載されていません。恐らく、MAVRIKやEPIC ’21のMAX FASTと同様に、軽量版のため、重量負荷の高い調整機能を外したものと思われます。
フィル・ミケルソンはRogue ST Max LSドライバーを使用!?
掲載されたモデルの中で、一際気になったのは、上記のレフティーモデルです。
トリプルダイアモンドではない方のモデルで、ROGUE ST MAX LSドライバーです。
ロフト角がこのモデルのみ7.5°という極端に立ったスペックがあります。
レフティーで小さなロフトと言えば、思い浮かぶのはメジャー50代で史上初の優勝を成し遂げたフィル・ミケルソンです。
![](https://driver.jpn.org/wp-content/uploads/2021/05/phil_cs_2021.jpg)
そのメジャーで勝ち抜いた時のドライバーは、EPIC SPEEDドライバーの5.25°です。
7.5°であれば、調整で2°立てれば5.5°になりますので、フィルミケルソンがテストする用の登録モデルではないかと推測したくなります。
2022年はROGUE系の年
キャロウェイとテーラーメイドは、毎年、新たなモデルを発売しています。テーラーメイドは基本的に前年の続編を発売してきますが、キャロウェイは事情が少し違います。
▼これまでのキャロウェイのシリーズ
発売年 | モデル | 系統 | スライダー ウェイト |
|
---|---|---|---|---|
EPIC系 | ROGUE系 | |||
2017年 | GBB EPIC | 〇 | 〇 | |
2018年 | ROGUE | 〇 | × | |
2019年 | EPICFLASH | 〇 | 〇 | |
2020年 | MAVRIK | 〇 | × | |
2021年 | EPIC ’21 | 〇 | 〇 | |
2022年 | ROGUE ST | 〇 | × |
2017年からのキャロウェイの発売モデルを整理してみると、EPIC系とROGUE系を交互に発売しています。
MAVRIKは、2代目ROGUEとも言われていて、ROGUE系はシャローでソール後方にスライダー式ウェイトが無い点が特徴です。
そして、ROGUE STのドライバーについても、現在、確認されている映像では、どれもスライダー式のウェイトは見当たりません。
発売サイクル、モデル名からして、ROGUE STは2022年モデルと見て間違いないでしょう。なりました。