ヤマハから2022年モデルとして発売のRMX VD・VD59ドライバーについて、ロフト角・ライ角、ウェイトの2種類の調整機能について解説します。
- 本記事では、RMX VDシリーズドライバーの調整機能の解説を取り上げています。
- RMX VDシリーズドライバー2種の特徴やテクノロジー、詳細スペックについては、別記事に詳しくまとめてありますので、下記記事をご覧下さい。
≫ RMX VDドライバーの最新情報まとめ!スライダー式のウェイト調整機能を搭載
目次
RMX VD・VD59ドライバーの調整機能は2種類
ヤマハのRMXシリーズの2022年モデルには、これまでのロフト角・ライ角の調整機能に加えて、遂にソールにスライダー式のウェイト調整機能が搭載されました。
- RTS(リミックス・チューニング・システム)
ロフト角・ライ角の調整機能 - RMX VDウェイトシステム
スライダー式のウェイト調整機能
左右方向に移動するタイプのため、ドロー・フェードの調整、または、意図しないスライス・フックの補正が可能となっています。
ここ数年で、PING、タイトリスト、ブリヂストンといったメーカーでも、左右方向の移動可能なウェイトが搭載されていて、特にアスリート向けのモデルでは採用が増えています。
それでは、この2つの調整機能について、調整方法・調整内容を見ていきましょう。
RTSによるロフト角・ライ角の調整機能
ロフト角・ライ角の調整機能の仕組み
ヤマハのRMX VDシリーズのドライバーに搭載されているロフト角・ライ角の調整機能は、前作に引き続き「リミックス・チューニング・システム(RTS)」です。
一般的に「カチャカチャ式」と呼ばれている最もポピュラーなタイプで、シャフトの先端にスリーブと呼ばれるパーツが装着されています。
このスリーブのヘッドに刺し込む向きを、回転させて変えることによって、ロフト角とライ角を切り替えることができます。
ロフト角・ライ角の調整内容
スリーブには4つのポジション(差し込み可能な向き)が設けられています。ポジションには、ロフト角とライ角の組み合わせが予め決められていて、その中から選択する形で調整を行います。
▼スリーブでの表記と調整内容
スリーブ表記 | ロフト角 | ライ角 |
---|---|---|
NORMAL | 0 | 0 |
HIGH | +1 | +0.75 |
UPRIGHT | 0 | +1.5 |
LOW | -1 | +0.75 |
ロフト角は±1°、ライ角は0.75°、1.5°のアップライトが可能になっています。
なお、ロフト角とライ角の組み合わせは決まっていますので、それぞれを独立的に自由に調整することはできません。
例えば、ロフト角1.0°でライ角1.5°という設定は行えません。
ロフト角・ライ角の調整方法
ロフト角・ライ角の調整は、付属の専用トルクレンチを用いて行います。
- 専用トルクレンチをヘッドのソール側から挿し込み、反時計回りに回転させ、シャフト固定ネジを緩める。
- RTSスリーブを回転させて、好みのセッティングポジションになるよう向きを合わせて、ヘッドに刺し込む。
- 再び専用トルクレンチをソール側から挿し込み、時計回りに回転させて、シャフト固定ネジを締める。(カチッと音がするまで回す)
RMX VDウェイトシステムの調整機能
ウェイト調整機能の仕組み
RMX VDウェイトシステムは、筆者の記憶の限りでは、ヤマハで初めて搭載されたスライダー式のウェイト調整機能です。
ソール後方に搭載されたウェイトは、レールに沿ってスライドさせることが可能で、トゥ寄りにすることでつかまりを抑え、反対にヒール寄りにすることでつかまりを良くすることができます。
ウェイトによる調整内容
ヤマハによる説明では、ウェイトによる調整は、弾道の曲がりではなく、打ち出し方向をスクエアにすることを強調されています。
つかまりの程度を表す重心角は、VDとVD59の2機種を合わせると、26.5~36.5°までカバーしていて、幅広いタイプのゴルファーに対応することができます。
- RMX VDドライバー:26.5°~31°
- RMX VD59ドライバー:30.5°~36.5°
ウェイトをヒール寄りに移動させると、重心角が大きくなり、つかまりが良くなります。右に出てしまう方は、インパクトがスクエアに近づきます。
反対に、ウェイトをトゥ寄りに移動させると、重心角が小さくなり、つかまりが悪くなります。左に出てしまう方は、引っ掛けが抑えられます。
ちなみに、つかまりの良さで定評のあるヤマハのインプレスUD+2ドライバーは、重心角が固定で34.5°ですから、VD59で最大ドロー設定にすると、それをも凌ぐ重心角に調整することができます。
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