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シャフトのトルクを徹底解説!フレックスとの違いは?

この記事は約5分で読めます。

ゴルフクラブのシャフトには、トルクというスペック値があります。

トルクは何を表していて、数字が大きい・小さいでどのような違いがあるのか?

「シャフトの人」とも呼ばれるマーク金井氏が解説している動画が分かりやすかったので、その動画を踏まえつつ詳しく解説します。

シャフトのトルクを解説した動画

こちらがマーク金井氏がシャフトのトルクについて解説されている動画です。

トルクの話を中心として、シャフトに関する理解が深まる永久保存版の内容となっています。

動画の主だったポイントを抑えつつ、以下に詳しくまとめました。

トルクとは何を表しているか?

ゴルフクラブのスペックで最もよく目にするのは、フレックスです。

S、SR、Rなど、アルファベットで表されていて、Sが硬い、Rが柔らかい、SRはその中間を表しています。

▼フレックスに関する詳しい説明は下記記事にまとめてあります。
≫ シャフトのフレックスは統一的ではない件【同じフレックスでも硬さは違います】

一方、トルクも大きくはシャフトの柔らかさ・硬さを表しますが、フレックスとは異なります。

一般的にトルク(torque)とは、回転させる力やその大きさのことを表しますが、シャフトではこれと少し異なります。

シャフトのトルクは、一定の力を加えた場合に、どのぐらい回転する(ねじれる)かを表したもので、その回転した角度がトルクの値となります。

メーカー公表値では単位が付いていないことが多いようですが、実際には、4.0°、5.7°といった具合に、角度の「°」が付きます。

トルクの大きい・小さいで何が決まる

  • トルクが大きい:シャフトがねじれやすい
  • トルクが小さい:シャフトがねじれにくい

トルクは、シャフトの剛性感によるところが大きいため、柔らかいシャフトはトルクが大きく、硬いシャフトはトルクが小さくなります。

トルクが生む効果①

ゴルフクラブのスイングでは、振り上げた後、振り下ろします。

野球とは異なっていて、振り上げた後、振り下ろしで、回転が反対になります。

振り上げた時には、シャフトがねじれてヘッドがオープンする方向に回転します。それを振り下ろした時には、ねじれが戻る方向に作用して、ヘッドがクローズする方向に回転します。

トルクが大きいと、ねじれも大きいため、ヘッドが良くねじれ戻ってくれます。そのため、球のつかまりがよくなるため、スライスが出やすい方に適しています。

トルクが小さいと、ねじれが生じにくいため、ヘッドのオープン・クローズの動きが小さくなります。逆に言えば、自分でヘッドの開閉を操作できるタイプのゴルファーでないと使いこなせないため、中・上級者に適しています。

トルクが生む効果②

トルクは、ヘッドの返りだけではなく、ミスに対する許容性も左右します。

ねじれないシャフトは、スイングに対する遊びがないので、スイングがズレた時には球もズレる。

ただし、自分の意思が伝わりやすいので、ドローやフェードの球を打ちたい時には、トルクが少ない方が意図した球を打ちやすい。

例えば、全く捩れないシャフトを使った場合、スイングの僅かなミスが、そのまま反映されてしまいます。

これは逆に言えば、意図的にヘッド挙動を操りたい方にとっては、ねじれが少ない方が思い通りに動かしやすいとも言えます。

この点から、トルクとは、スイングミスを吸収(許容)してくれる遊びとも言えます。

  • トルクが小さい:上級者向け
  • トルクが大きい:アマチュア向け

なお、ミスを許容してくれるトルクの値として、マーク金井氏は目安が5.0°以上と述べられています。

各メーカーの実際のトルクの値

ここまでの説明を踏まえながら、実際のメーカー各社はどのようなトルクにしているか見てみましょう。

ダンロップのケース

ダンロップには、ゼクシオとスリクソンという2つのブランドにより、シニアから上級者に至るまで、ほぼ全てのレンジのゴルファーをカバーしています。

▼ダンロップのドライバーのトルク

モデル S SR R
ゼクシオプライム 6.6 6.7 6.8
ゼクシオ12 6.4 6.6 6.6
ゼクシオX 5.7 5.8 5.8
ZX7 MKⅡ 4.2 4.2

こちらの表は、下に行くほど上級者向けとなっています。

シニア向けのプライムでは7に近い値で、アベレージゴルファー向けのXで5台、上級者向けのZX7で4台になっています。

テーラーメイドのケース

テーラーメイドもダンロップと同様に、ステルスグローレという軽量シリーズをリリースしていて、幅広いゴルファーに対応しています。

▼テーラーメイドのドライバーのトルク

モデル S SR R
ステルスグローレ 6.7 7 7.2
ステルス2 HD 4.3 4.7 5
ステルス2 4.3 4.7 5
ステルス2 PLUS 3.7 4.1 4.4

こちらの表も、下に行くほど上級者向けとなっています。

軽量モデルのステルスグローレでは7前後、アベレージゴルファー向けのステルス2HD、ステルスでは4.7前後、上級者向けのステルス2 PLUSでは4前後となっています。

まとめ

ゴルフクラブのシャフトのトルクについて取り上げました。

トルクが大きいと、球のつかまりの良さ、そして、ミスへの許容性の高さ(遊び)が性能として備わります。

フレックスは、業界統一の値はなく、メーカーが勝手に定めているものとなりますので、同じSでも実際の柔らかさ・硬さは異なります。もっと言えば、同じメーカーでも新旧モデルで異なります。

一方、トルクは数値化して表されたものとなりますので、自分に合ったトルクを把握しておくと、シャフトを選ぶ際の参考になりますので、検討・購入される際は、トルクの数値も注目して見てください。

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