タイトリストから1998年に発売されているプロチタニウム975Dドライバーについて、試打・評価・製品の特徴について取り上げます。
プロチタニウム975Dドライバーの特徴
タイトリストのプロチタニウム 975シリーズは、従来のパーシモン・メタルといった時代からチタンに切り替わったことを象徴するシリーズです。
1998年に975Dが発売され、その後、2001年に975J、2002年に975L・FE H-CR、975J・VS H-CRが発売されています。
プロチタニウム975シリーズは4種類ある
プロチタニウム975シリーズは、「プロチタニウム」という名称が付けられた最初のシリーズで、徐々にモデルが追加され、合計4種類のドライバーが発売されています。
写真左から1998年に発売されているヘッド体積260ccの975Dドライバー、2001年に発売されているヘッド体積312ccの975Jドライバー、2002年に発売されているヘッド体積312ccの975J・VS H-CRドライバー、同じく2002年に発売されているヘッド体積350ccの975L・FE H-CRドライバーです。
前者2つがルール適合モデルで、後者2つが高反発のルール不適合モデルです。USモデルのルール適合モデルも存在しますが、フェースを確認してH-CRと刻まれていれば、ルール不適合の高反発モデルとなります。
- プロチタニウム 975Dドライバー
ヘッド体積260ccの小振りで操作性の高いハードヒッター向け。 - プロチタニウム 975Jドライバー
ヘッド体積312ccの大型ヘッド。深重心で打ち出しが高く、スイートエリアが広い。 - プロチタニウム 975J・VS H-CRドライバー
975Jよりも重心が深く、クラブ重量が軽く、重心角が大きい。つかまりが良く、球も上がりやすい高反発モデル。 - プロチタニウム 975L・FE H-CR
ヘッド体積350ccのシリーズ中での超大型ヘッド。慣性モーメントが大きく、スイートエリアが拡大した高反発モデル。
タイガーウッズが長く使用していたドライバー
タイトリストの975Dドライバーは、タイガーウッズが長く使用していたことで記憶に残っている方も多いと思います。
20年も前の名器がこんないい状態で残っててついポチッとしてしまいました
確かタイガーウッズがまだプロ入りするかしないかの頃のドライバーですね。
軽く打ってきましたが恐らくラウンドではとてもじゃないが使い物にはならないでしょう(笑)#タイトリスト #titlist #975d pic.twitter.com/1kPN7xg4c0— ポリプニキ (@cb1100kt) February 3, 2019
当時はまだ低スピン性能が今ほど高くなかったため、スピンによる吹け上がり分を相殺するかのようにロフトが立っていました。
975Dドライバーのロフト角は、6.5~12.5°までの1.0°刻みの7種類です。
最近では、一部で絶壁ロフトを選ぶ選手が出始めていますが、それでもツアープロの主流は9.0°ぐらいと考えると、6.5、7.5°当たりは、かなりロフトが立ったスペックです。
ちなみに、12.5°は後から追加されていて、難し過ぎて使えないと感じていたゴルファー向けに用意されたスペックです。
重心設計
綿密に計算された内部の重量配分により、重心がヒール寄りのやや高めに設定されています。
ヒール寄りになることで、重心距離が短く、重心角が大きくなりますので、操作性を求めるゴルファーが扱いやすくなっています。
T型ソール
T型形状のソールプレートデザインが採用され、スクエアにセットアップしやすくなっています。
伝統的な洋なし型のヘッド形状
ヘッド形状はトラディショナルな洋ナシ型で、フェイス角はスクエアとなっています。
フェース面には、10.5Rのバルジ・ロールが盛り込まれています。
豊富なシャフトバリエーション
標準のウルトラライト65に加え、ハードヒッター向けのEI-70、一般ゴルファー向けにウルトラライト50が用意され、シャフト重量は50g、65g、79gの3種類となっています。
フレックスのバリエーションを加えると、全部で8種類のラインナップとなっています。
プロチタニウム975Dドライバーの試打・評価
975Dドライバーを試打
プロチタニウム975Dドライバー(ダイナミックゴールドの100X)とエースドライバーのツアーステージ X-DRIVE GRドライバーを比較試打されています。
最長飛距離は、なんとプロチタニウム975Dドライバーの方という結果です。
975DドライバーとM6 D-typeドライバーを比較・試打
プロチタニウム975Dドライバーと現代のクラブとの比較として、テーラーメイドのM6 D-typeドライバーを合わせて試打されています。
くちこみ評価
お蔵入りしてたのを久々に引っ張り出してラウンドしたら方向性がよく、狙いやすいので月例で使用してみようかと思うんです
引用:mycaddie
最適ロフトの目安
- 6.5°
ヘッドスピード50m/s前後のプロ・上級者に最適。タイガー・ウッズの使用ロフト。力強い弾道で正確な飛距離を出せる。シャフトはS、Xを用意。 - 7.5°
ヘッドスピード45m/s以上のハードヒッターには、吹き上がりを押さえるロフトの立ったものが最適。低く力強い弾道で、安定した飛距離を実現。フレックスはS、Xを用意。 - 8.5°
ヘッドスピード43m/s前後でスイングの安定しているゴルファー
に最適。やや力のある方はS、Xシャフトで散らばりのないストレートな弾道を、硬いシャフトは疲れるという方は、Rシャフトでラクに最大飛距離を。 - 9.5°
ヘッドスピード40m/s前後のボディターンでスイングをするゴルファーに最適。やや高めの弾道であまりランをだしたくない人にも良い。 - 10.5°
トップしやすく、ボールが上がりにくいゴルファーに最適。ヘッド重量を感じ、ロフトに忠実にスイングすることでやや高めの鋭い弾道で飛ばせる。 - 11.5°
シニアなど、やや非力な方に、キャリーで飛距離を稼ぎたい人におすすめ。フレックスはR、Sを用意。
プロチタニウム975Dドライバーのスペック
ヘッドスペック
- ロフト角:6.5、7.5、8.5、9.5、10.5、11.5、12.5°
- ライ角:57°
- ヘッド体積:260cc
- クラブ重量:326g(ウルトラライト65)
- クラブ長さ:45インチ
シャフトラインナップ
公式カタログに掲載されているシャフトは、全3種類です。
- ウルトラライト65(R、S、X)
- ウルトラライト50(R、S、X)
- EI-70(S、X)
シャフト | バランス | 重量 | トルク | 調子 |
ウルトラライト65(R) | D3.5 | 65g | 4.7 | 中調子 |
ウルトラライト65(S) | D3.5 | 65g | 4.7 | 中調子 |
ウルトラライト65(X) | D3.5 | 65g | 4.7 | 中調子 |
ウルトラライト50(R) | D1.3 | 50g | 5.0 | 中調子 |
ウルトラライト50(S) | D3.5 | 50g | 5.0 | 中調子 |
ウルトラライト50(X) | D3.5 | 50g | 5.0 | 中調子 |
EI-70(S) | D2.4 | 79g | 3.7 | 中調子 |
EI-70(X) | D2.4 | 79g | 3.7 | 中調子 |