2023年の2大メーカーの新作、キャロウェイのパラダイムとテーラーメイドのステルス2。
ドライバーの買い替えを検討されている方は、どちらが人気があるのか、どちらが売れているのか、世の中の評価が気になるところだと思います。
どちらが売れたかは、1年間のセールスの結果を見てみないと分かりませんが、ゴルフライターのコヤマカズヒロ氏が、販路・発売タイミング・ツアープロの移行状況などから解説されています。
ドライバーをこれから選ぶ上で、興味深い内容のため取り上げます。
ステルス2 vs パラダイム どちらが売れるか?ゴルフライターが解説
こちらがステルス2とパラダイムについて、どちらが売れるかをゴルフライターのコヤマカズヒロ氏が解説している動画です。
最終的な結論は、1年間を終えて見なければ分かりませんが、販路やツアープロの移行状況などを踏まえて、予想を立てられています。
セールスの伸びには、店頭の充実度が影響する!
ゴルフクラブは、今やネットで簡単に購入することができます。
とは言え、ネットで注文できる人は、ゴルフ通である方に限られやすいなど、まだまだ店頭での購入が大きいのが実状です。
そのため、どのクラブが売れるかは、ゴルフショップのセールスに掛かっていると言えます。
20年程前は、国内メーカーのダンロップ・ブリヂストン・ミズノが強く、海外メーカーは肩身が狭い立場でしたが、現在は大きく逆転してしまっています。
とりわけ目を引くのはPINGの売り場で、幾つかの点で他メーカーより充実していると同氏は分析されています。
<PINGのセール環境が充実している点>
- PINGの売り場はとにかく広く、品目も多い。
- 殆どの売り場で、資格を持ったPING公認フィッターがいる。
- クラブのフィッティングが受けれて、カスタムオーダーできる。
PINGと言えば、カスタムフィッティングが特徴です。
そもそもステルス2かパラダイムかで悩まれている時点で、クラブ選びに迷いがあるわけです。
そんな中、ゴルフショップの現場では、公認フィッターがいて、品数も多く、フィッティングができるとなると、店員も「PING売れてますよ」「フィッティングしてみましょう」というセールストークを展開しやすく、それが販売数に繋がるだろうとコヤマカズヒロ氏は分析されています。
ステルス2とパラダイムの話とはそれているようですが、これが次の話に繋がります。
2023年のセールスNo.1クラブ予想は、意外なクラブ
ステルス2とパラダイム、どちらが売れるかの結論ですが、コヤマカズヒロ氏は、予想外というか反則的な答えを出されています。
そのクラブはこちらです。
PINGのG430ですね。
ステルス2でもパラダイムでもありませんが、それをも凌いてG430の方が売れてしまうだろうと言う、半分ウケ狙いでもあり、実状を表している話です。
PINGはG425からG430で、ドライバーの価格を大幅に引き上げていて、77,000円から93,500円の16,500円の値上げとなっています。
それでもG430は売り上げが減るどころか増えているそうで、それがまさに販路の影響力によるもののようです。
その意味で、ステルス2とパラダイムに話を戻せば、どちらも店頭では同じような取り扱い方をしていると思いますので、この2機種・2メーカーで差は出ないと思われます。
ツアープロの移行と戦績が左右する!?
コヤマカズヒロ氏の体感としては、ステルス2もパラダイムも評判は良いそうですが、若干、パラダイムの方が上を言っている感があるようです。
見聞きする限りではパラダイムの方が評判は良い。
その理由として、少なからず関係している点として、PGAツアーでのプロの影響を上げられています。
プロの活躍でバカ売れしたM4ドライバー・G410ドライバー
ダスティンジョンソンの活躍で、M4ドライバーが大ヒット
少し過去に遡ってみると、2018年に発売のM4ドライバーは、ダスティン・ジョンソンの活躍により大ヒットしました。
▼M4ドライバーで433ヤードをあわやホールインワン!
こちらのショットは記憶に新しい方もいると思います。
433ヤードのパー4で、M4ドライバーを手にしたダスティン・ジョンソン。
ティーショットでまさかのピンそば10cmまで寄せてしまうというビッグドライブを披露しました。
渋野日向子の活躍で、G410が大ヒット
そして、国内にも目を向けてみると、2019年のPINGのG410は、渋野日向子の活躍で国内で爆発的なヒットとなりました。
▼全英オープンで渋野日向子が優勝した試合
プロ2年目でまだあどけなさが残る渋野日向子。
全英オープンで物怖じせず笑顔を絶やさない彼女は、シンデレラ・スマイルという言葉も生まれました。
この年、鈴木愛と二人で賞金女王を争ったことも好影響となり、G410は売れに売れて、工場が24時間フル稼働で生産しているとの話も聞かれました。
プロの活躍がセールスの大きく影響している話を2つ取り上げたところで、ステルス2とパラダイムに話を戻しましょう。
パラダイムはPGAツアーで3連勝を含む4勝
PGAツアーでの戦績としては、パラダイムが1歩・2歩前に出ています。
絶好調のジョン・ラームの2勝もあり、パラダイムはPGAツアーで3連勝を含む4勝を挙げています。
PGAのトッププロが既にニューモデルに移行していて、尚且つ、連勝しているとなると、いやが上にも注目が集まります。
一方、ステルス2の方はというと、移行しているプロたちはコリン・モリカワは未だ未勝利 年明け6試合目でスコッティ・シェフラーが1勝という状況です。
もう一つ気になるのは、テーラーメイドの注目選手であるロリー・マキロイの動向です。
ロリー・マキロイは、未だ初代ステルスPLUSドライバーを使用していて、ステルス2に移行しておらず、コヤマカズヒロ氏によるとステルスPLUSをロフトを立てて、フェースを開いて、つまり、よりハード設定にして使っているとのことです。
そうなると、ステルス2は初代ステルスよりも深重心でやさしくなっていますので、ロリー・マキロイがステルス2を使用するというのは、どうにも期待できなさそうです。
例年はテーラーメイドの方がプロが早くスイッチして早く結果を出していたが、今回のステルス2ではそうなっていない。
PGAツアーでの戦いは、まだこれからですが、ジョン・ラームの勢い、マキロイのクラブ設定を考えると、パラダイムに軍配が上がりそうにも思えます。
ネット市場でのランキングでもパラダイムが優勢か?
ネットと店頭ではセールスの傾向に違いがある可能性もありますが、大手ショッピングサイトの楽天のセールスランキングを調べてみました。
調査した日は、2023年2月16日です。
ランキングを見ると、マークダウンの影響で、SIM・ステルス・ローグSTといった前作が上位を占めています。
そんな中、最新モデルだけ抽出してみると、以下の通りとなっています。
▼楽天のドライバーセールスランキングでのニューモデル
順位 | メーカー | モデル |
---|---|---|
7位 | PING | G430 MAX |
9位 | PING | G430 MAX |
14位 | PING | G430 MAX |
15位 | キャロウェイ | パラダイムX |
17位 | キャロウェイ | パラダイム |
19位 | テーラーメイド | ステルス2 HD |
20位 | テーラーメイド | ステルス2 |
21位 | テーラーメイド | ステルス2 HD |
25位 | キャロウェイ | パラダイム |
26位 | キャロウェイ | パラダイムX |
まさにコヤマカズヒロ氏の解説通り、G430が売れていて、キャロウェイのパラダイム、ステルス2という順番になっています。
どちらを購入するかは、自分の好みで選ぶと良い
ドライバー市場全体で見ると、一番売れるのはPINGのG430ドライバーで、ステルス2とパラダイムで言えば、パラダイムの方が優勢のようです。
では、どちらがオススメかですが、市場での人気は、ここまで述べてきた通り、販路の充実度、ツアープロの活躍などに左右されるため、品質そのものを表しているわけではありません。
人気はマクロな情報(ツアープロの優勝など)に左右されるので、自分の好みを優先するのが良い。
その時・その瞬間の人気で選んでしまうと、自分の好みとは違っていることもあり得ます。
人気は移り変わる可能性がありますが、購入したクラブは長く使い続ける方も多いと思います。
その意味で、ファーストインプレッション、デザインの良し悪し、実際に試打した結果など、ご自分の感じたままに従うのが、より満足した買い物につながります。
ちなみに筆者は、ファーストインプレッションは、レッドよりブルーの方が好きなのでパラダイム、デザインもパラダイム、弾道はステルス2(HD)です。
所有感と使用感で好みが分かれるということになりますが、まあステルス2(HD)が良いのかなと思ってます。